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記事 23件
  • 理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.12】『理不尽なことがあっても、礼儀は忘れてはいけない』

    2020-02-19 20:00  
    理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.12】『理不尽なことがあっても、礼儀は忘れてはいけない』 1982年、秋田に嫁ぎ秋田市で就職先の歯科医院を探していた時は、歯科衛生士免許をもつ新卒よりも地元の短大を出た人材を採用する傾向が強く、歯科医院への就職は厳しい時代でした。私がどんなに歯科衛生士として予防業務に夢を抱いていても、法律が変わらないと歯科医院での就職は難しいと感じてしまうほどでした。 それから少し世の中が変わり、2番目の子が幼稚園に入ったタイミングでの就職は割とスムーズだったと思います。再復帰した年(1995年頃)に歯科衛生実地が算定できるようになり「歯科衛生士をパートでもいいから採用したい」と引く手あまたな状況になったのです。また、子供を持つ歯科衛生士への理解も変わり、子供を幼稚園に送り出してから帰宅するまでの短い時間を利用しての短時間勤務ができる医院が増えていました。かつ、
  • 理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.11】『歯科衛生士は、身体のことを相談できる数少ない存在』

    2020-02-17 20:00  
    理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.11】『歯科衛生士は、身体のことを相談できる数少ない存在』 歯科衛生士3年目を迎えた春、歯科診療所の部門別に歯科衛生士10数名が集まり、スタッフルームでミーティングした時の事です。その時の議題が何であったかは記憶には無いのですが、自分が何を言ったかはっきり覚えています。 私は『例えば患者さんから「最近生理が不順で心配なんです」と相談された時には、患者さんの気持ちを受け止め、何かアドバイス出来る歯科衛生士になりたいです』と言いました。他の歯科衛生士の反応はなく、シーンとしたあるいはシラーとした嫌な雰囲気になっていました。議題は覚えていませんが、全くの見当違いな発言ではなかったことは覚えています。 しかしその時の雰囲気は、自分がトンチンカンな間違った意見を言ってしまったように思え、実に後味の悪いミーティングでした。あまりの反応の無さに、焦りから恥ずか
  • 理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.10】『社会的に自立して活躍できるようになりたい、と決意させた出来事』

    2020-02-16 20:00  
    理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.10】『社会的に自立して活躍できるようになりたい、と決意させた出来事』 私は子育て中の7年間の歯科衛生士業のブランクはありますが、この期間も何かしら仕事をしていました。当時は内職という自宅で自分のペースで出来る、1個何銭という単位の仕事がありました。髪につけるリボン作りをしたり、携帯電話など電子機器の一部になる部品を組み立てたり、チラシ折とポスティングなど色々体験しました。 内職は子どもが寝静まった夜中にラジオを聴きながら黙々と行いました。日中は子どもの機嫌やペースに振り回されながら1日を過ごしていたため、自分のペースで仕事が出来る内職はストレスフリーを感じました。内職も納期は決まっていますが、仕事量は自分で調整出来ました。最初は『1日2時間くらいで月1万弱程度のお小遣いが稼げたら』と考え始めたのですが、当時子育て以外没頭出来る物もなく、根気強さ
  • 理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.9】『病院や歯科医院はダメだしをもらう場所?』

    2020-02-14 20:00  
    理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.9】『病院や歯科医院はダメだしをもらう場所?』 1983年に歯科衛生士になり6年間働きました。その後、子育てのため7年間歯科業界から離れました。東京から秋田に嫁ぎ、近隣に頼れる親戚もいなかったため、初めての子育ては不安だらけでした。我が子が熱を出せば心配であたふたし、嘔吐や下痢をしたらオロオロし、直ぐにでも救急外来に駆け込みたくなるほど不安だらけの毎日でした。 子供を病院へ連れて行くと、私のような新米母親に優しく助言してくれる看護師も多くいました。当時の私の心配や不安を受け止めて共感してくれたことで、不安感が和らいだことを覚えています。 その一方で、機械的な対応で決まったセリフを言っているだけのような看護師も多くいました。また、『◯◯するから、それがダメ!』と強い口調で注意する医師も多く『子どもを病院に連れていく= 医師に注意されにいく』といった
  • 理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.8】『誰のために雪寄せをするの?』

    2020-02-11 20:00  
    理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.8】『誰のために雪寄せをするの?』 A歯科医院の院長からスタッフ同士のイザコザが起き、対処して欲しいと連絡がきました。原因は朝の雪寄せでした。雪が積もる地方の冬は、雪寄せという仕事が加わります。歯科医院の玄関はもちろん、患者さんが歩きやすいように歩道や駐車場と医院の規模によっては、雪寄せは大変な労力です。A歯科医院では、雪寄せ担当を決めていました。 事の発端は、一人のスタッフが朝礼ギリギリに出勤したため雪掻きをしなかったこと。朝礼で他のスタッフが『大雪の日は手が空いているスタッフも雪寄せを手伝って欲しい』と、一個人に対し言ったのではなく、全体に対して言いました。すると、その後、朝礼ギリギリに出勤したスタッフがマネージャーへ『なぜその日担当ではない私に言うのか』と不満を漏らしたのです。 イザコザが起きた日の雪積量は、今年一番と言われるくらいの大雪で
  • 理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.7】『負のスパイラルではなく、夢を叶える螺旋階段へ』

    2020-02-08 20:00  
    理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.7】『負のスパイラルではなく、夢を叶える螺旋階段へ』 私は、歯科衛生士として出来る限り臨床を続けていきたいと思っています。しかし今は、院内外研修、コンサル、講演、セミナー、執筆、ニコニコ動画、など様々な仕事もしており、一番やりがいを感じている臨床は、全体の仕事量の20%程度です。患者人数にすると月50名前後です。この方々は、ほとんどが月1回、または2ヶ月から4ヶ月に1回のメインテナンス患者さんです。 私のミッションは、多くの患者さんと関わり、その患者さんが口腔ケアから良い生活習慣へと行動変容していくサポートすることです。そして、多くの方が、大切な仲間と笑顔で過ごして欲しいと願っています。 しかし、私が施術できる(担当できる)患者数は限られています。当然ですよね。1日24時間。365日しかありません。どう頑張っても上限があります。では、どうすれば私
  • 理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.6】『父の最後の笑顔が私に教えてくたこと』

    2020-02-07 20:00  
    理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.6】『父の最後の笑顔が私に教えてくたこと』 今でこそ、歯科衛生士であることを誇りに思い、使命を全うしようと日々奮闘していますが、私が歯科衛生士になろうと思ったのは、資格があれば就職しやすいという理由と、姉が看護師だった影響を受けてでした。しかし、看護師は夜勤もあることと3年制だったことから歯科衛生士を選びました。(当時、歯科衛生士は2年制)キッカケはそんなありきたりな理由で、実は大きな志を持って歯科衛生士になったわけではありませんでした。 さらに、当時の世間の歯科衛生士という職業は、『歯医者にいる看護師さん』という認識が強かったように感じます。また、病人を生活者に看病していける看護師の方が有能な職業のように扱われていました。姉との比較もあり、歯科衛生士と言う職業に劣等感を感じていました。 しかし、(Vol.2,3,4にも書きましたが)身近な人の口
  • 理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.5】 『本来の歯科衛生士業務の1つである「予防処置」』

    2020-02-06 20:00  
    理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.5】『本来の歯科衛生士業務の1つである「予防処置」』 歯科衛生士には、昭和23年に定められた、歯科疾患の予防及び口腔衛生の向上を図ることを目的とした歯科衛生士法業務があります。1つ目は予防処置、2つ目は診療補助業務、3つ目が保健指導業務です。一般歯科で歯科衛生士が日々行っている業務は、診療補助業務が中心です。最近は歯周治療を終えた方が、SPT(病状安定期)治療で歯科受診されるようになりまたが、この業務も診療補助業務の一つです。 SPT治療も大切な治療ですが、私は本来、歯科衛生士は予防処置業務で活躍できていなければならないと考えています。 しかしながら、予防処置には健康保険、国民保険等が適応にならないため、予防で歯科医院を受診される方は極わずかです。様々なメディアから、口腔と全身疾患の関連性についての情報を発信されています。また、国は8020運動や
  • 理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.4】『大切な人の健康を願っている当人が、自分の健康を考えていないという矛盾』

    2020-02-04 20:00  
    理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.4】『大切な人の健康を願っている当人が、自分の健康を考えていないという矛盾』 歯科衛生士になって数年目(1985年頃)に、総合病院とリハビリステーションが併設された歯科診療所に勤務しました。当時は町歯医者に比べてると、設備投資も多種職業の人材も採用されていて、自分は『最新医療の現場で働いている』と感じていました。来院される患者さんも、一般歯科では治療出来ない障害者や高齢者、自閉症のお子さんなど、様々な難症例が多い現場でした。「悪戦苦闘しながら心身ともに困憊疲労した毎日」を充実していると勘違いしていた時期でもありました。 私がこの勘違いに気がついたのは、ポケットベルが普及した頃でした。個人への連絡手段が固定電話だけだった時代に、ポケベルは大変便利な通信機器でした。今ではもうサービスが終了してしまいましたが、当時は今でいうiPhone11のような最新
  • 理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.3】『歯があるのに [食べる] ことができなくなった義父』

    2020-02-02 20:00  
    理想の歯科衛生士像【DHブログ - Vol.3】『歯があるのに [食べる] ことができなくなった義父』 義母は、良く働き良く食べる健康的な生活を送っていた方でした。そんな義母の健康を奪うきっかけになったのは、義父の7年間の入院生活でした。 では、義父の健康を奪うきっかけになった出来事は何だったのか。 義父は筋肉もあり、体格の良いがっしりとした男性でした。毎日畑仕事を行い、肉も魚もガッツリ食べる方でした。一見、健康的な生活を送っているように思えましたが、1つ心配事がありました。それは高血圧。家族は高血圧を心配していましたが、頑として病院に行かなかったのです。 そして63歳の時に脳梗塞で倒れました。一命は取り留めたものの、後遺症は最悪でした。寝たきりになり、話すこともできなくなり、食事をすることもできなくなったのです。 寝たきりのため体を動かすことができず代謝は低下、口腔機能も失ったために食事