私のように会食が多いと、悩むのは手土産のことだ。

 それが必要かどうか、まず考える。ワリカンで食べることになっているのだから、手ぶらでいいのではないかと判断していくと、よく裏切られる。

「私だけ申しわけないです……」

 それではと人数分用意していくと、持ってきたのは私だけ。

「そんなに気を遣わなくてもいいのに」

 あれ、という感じだ。

 さらに困るのは、はっきりとご招待を受けている場合だ。 
週刊文春デジタル