第461号 2023.2.28発行
「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…ロシアがウクライナに侵攻してから、24日で1年が経った。1年前の開戦時には、ウクライナこそが「分断」されていて国家の体を成してないなどと、親ロシアの論者が言っていた。東部のロシア派の人たちが欧米派住民に弾圧されているとか、「ネオナチ」に迫害されているなどと主張し、それを真に受けた者たちが、東部の人たちを「解放」してロシアに組み入れることにも一定の「大義」があると擁護していたのだ。だがそれから1年経って、どうなっただろう?両国の現在、そして「言語」と「ナショナリズム」など、この1年の戦争でわかったことを分析する。
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…落語家の笑福亭笑瓶が、66歳で亡くなった。死因は急性大動脈解離だという。私には、ワクチンのせいだろうとしか思えなくなっている。ワクチン接種後に大動脈解離を起こすケースは、日本だけでなく世界的に多発しているのだ。アメリカでは、複数の心臓専門医から、「臨床医学で我々が見た、最も毒性のあるワクチン」「ワクチンのために心臓に悪い影響を与え、心血管系疾患が悪化した」という声が上がっており、複数の州でmRNAワクチンの安全性に関する警告を発している。日本が「薬害」と認める日はいつ来るのだろうか?
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…沖縄の無人島・屋那覇島の土地の51%を中国人女性が購入した件と、当時賛否あった石原元都知事の尖閣諸島購入の今日的評価を聞かせて!マスク脳達が「今後花粉の季節でもマスクをしていたら反マスクに絡まれる」とTwitterで喧伝していることをどう思う?長島昭久や原口一博…偏見ですが旧民主党系の出身者って妄想に囚われがちになるのでは?インド映画『RRR』の感想を聞かせて!迷惑動画をSNSに投稿して自滅する連中をどう見る?現在流行りの所謂「歌うま」をどう評価している?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第490回「ウクライナ戦争1年で証明されたこと」
2. しゃべらせてクリ!・第417回「ペンギンぽっくん、南極でアザラシと言い争いぶぁい!の巻【後編】」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第284回「日本と海外、ワクチン薬害へのアクションの違い」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第490回「ウクライナ戦争1年で証明されたこと」 ロシアがウクライナに侵攻してから、24日で1年が経った。
戦争開始直後からわしが描き続けてきたことは『ウクライナ戦争論』にまとめたが、いま読み返しても全く間違ったところがない。
そして3月12日には『ウクライナ戦争論2』が発売される。日本人にとってのウクライナ戦争とは何なのかを知るためには、これ以上の本はないとわしは自信を持っている。
2月21日、ロシア連邦議会でプーチンは「年次教書演説」を行った。
これは内政・外交の基本方針を示す、年に1度の演説で、ウクライナ侵攻後では今回が初であった。
ここでプーチンは、ウクライナへの侵略を「我々の歴史的な土地に住む人々を守るため、我が国の安全を保障するため、そして2014年のクーデター後にウクライナで生まれたネオナチ体制による脅威を取り除くため」の「特別軍事作戦」であると強調するなど、1年前の開戦時のプロパガンダと何ひとつ変わらない主張を繰り返した。
未だにこれが「戦争」であることすら認めていないのだが、それにしても、ウクライナの「ネオナチ体制」によってロシアが脅威にさらされているなんて与太話、ロシア以外で誰が信じるのだろうか?
もちろんこの演説はひたすら国内向けの戦意高揚が目的で、国際社会向けには何の説得力もないことは、最初から明白ではある。
だが、そのニュース映像を見て驚いた。演説を聞いている連邦議会議員たちのリアクションが、とにかく薄いのである。
戦争真っ最中の国で、最高指導者が戦意高揚演説をしているのだ。普通だったら、その指導者を戴いて戦争遂行に邁進すべき立場である国会議員ならば、もっと熱烈な反応をするものだろう。ましてや戦争が長期化し、国家総動員体制を作らなければならないという状況なのだから、なおのことである。
ところが聞いている議員たちの表情には、全く高揚感も覇気も感じられない。プーチンの言葉に説得力を感じ、感情移入している表情を見せる者もいない。何か頭の中に疑念が渦巻いているような雰囲気で、困惑したような表情の者、腑に落ちないという様子の者、みんなどこか中途半端な顔をしていた。
なぜみんな揃いも揃って、そんな曖昧な表情をしているのだろうと不思議だったのだが、どうやらあれは「必死で睡魔と戦っている顔」だったようだ。
プーチンの演説は1時間40分にも及び、相当に冗長で退屈だったらしく、演説の後半には寝落ちしてしまう議員が続出。プーチンの下僕として知られ、第1期プーチン政権と第2期プーチン政権の間の「中継ぎ」で1期4年間、傀儡の大統領を務めたメドベージェフまでが最前列で居眠りしてしまい、その様子がSNSで全世界に晒された。
プーチン一人だけが悦に入って長々と演説をやっているが、こんなものを聞かされている方は迷惑そのもの。力関係のために出席を断れずに仕方なく座っているだけで、感動して聞いている者なんかいるわけもなく、いつの間にかみんなスヤスヤ居眠り。
まるで、落語の『寝床』そのものだ。
演説ひとつとっても、ゼレンスキーとプーチンでは雲泥以上の差である。
ゼレンスキーの演説を聞いて居眠りするなんてことはまずないだろうし、もしそんなことがあったら、寝る方がおかしい。
昨年の米国議会での演説は特に凄かったが、ゼレンスキーの演説は感動的である。国家の存亡を賭けて、命がけで侵略者と戦っているという本気の覚悟が伝わってくるのだから当然だ。
それに対してプーチンは、自らが「ピョートル大帝」になりたいというナルシシズムの妄想から何の大義もない侵略戦争を起こし、演説もひたすら自分のナルシシズムを満足させるためだけにやっているのだから、それは『寝床』の旦那になるわけである。
とはいえ、これが中国や北朝鮮だったら、どんなに演説が退屈だろうと、あんなに何人もの議員が居眠りしている様子が海外メディアに流されることはなく、無理やりにでも満場一致で演説に賛同し、熱狂したかのように見せかけたはずだ。
もうロシアではそんな報道統制もできないのか、国家の最高機関の議員たちが演説の最中に浮かない顔だったり寝ていたりで、誰もプーチンの言うことなど信じていないようにしか見えないザマを、世界中にさらけ出した。
コメント
コメントを書く>>110
死者の民主主義……ですか……。
オルテガにカブれたみたいですな。この方。
オルテガも気の毒。
愛子天皇論読みました。今回は、易姓革命の話、前編です。私は男系派でもないし、別王朝になるとも思ってませんが、勉強になりました。私も男野系子の取り巻きのひとりみたいになって勉強しているみたいです。
逆羅穢よしこは、車で逃亡してしまいました。残念です。いつかはガチ対決がある事を願います。最後のコマでダンケシェーンとありましたが、私も創作よしりん語に書いてありました。被っただけでしょう。次回の易姓革命の後編も楽しみです。
>>112
創作よしりん語は、よしりん辻説法でしたね。勘違いしてました。朝から失礼しました。
公論サポーターのゴロンです。
「愛子天皇への道」ブログ紹介です。オドレら正気か?LIVE「統一協会の闇 Special」の応募締め切りは明日3月8日正午までですよ。有田芳生氏のサイン会も開催されることが決まりましたね。この機会を逃さないように!
さて、「愛子さま応援祭」計画がどんどん進んでいますね。ワクワクが止まりません。
論破祭りも新たな展開か?
■愛子さま応援祭 https://aiko-sama.com/ouennsai
・愛子さま応援祭「愛子さまを皇太子に」
最高のキャッチコピーですね。
https://aiko-sama.com/archives/24019
・愛子さま応援祭の内容が少しずつ明らかに!
参加者全員に素敵なプレゼントも!
https://aiko-sama.com/archives/24041
■論破祭り https://aiko-sama.com/ronpa
・Twitter最前線3/6 いつか見た光景(ふぇい)
どの分野にも論文かけバカがいるようです。倉山には査読された論文があるのか?
あと、バカはとにかくマウント取りたい病に感染しているものらしい。やれやれ。
https://aiko-sama.com/archives/24027
・【文字起こし】倉山KAZUYA YouTube動画2
安定的な皇位の継承なんてどうでもよくなって、議論を放棄し、ゴー宣道場を馬鹿にして悦に入っているだけの最低のクズの動画。
https://aiko-sama.com/archives/24029
・【連載】倉山満の新著「決定版 皇室論」を斬る! (その13)(サトル)
過呼吸必至なようです。
https://aiko-sama.com/archives/24031
・【文字起こし】立憲泉代表の会見
ゴー宣ブログでも挙げられてた倉持先生提供の文字起こしです。自民党一任している感じ。こりゃ立憲だめだな。
https://aiko-sama.com/archives/24039
■個人オピニオン~日々是皇室 https://aiko-sama.com/hibikore
・「旧宮家男系男子が天皇になれる」と思い込んでる皆さまへ(ふぇい)
5年間皇太子不在ということはどういうことか。国会議員の罪は重い。
https://aiko-sama.com/archives/24012
■愛子天皇論感想 https://aiko-sama.com/tennoron
<第7回感想>
・(番外編)【勧めてみた】愛子天皇論6・7回を同僚に!(ふぇい)
続きを読みたくなってくれたようです。
https://aiko-sama.com/archives/24007
・19.皇室にだけ男尊女卑を押しつけるのはやめなさい!(くりんぐ)
女系も皇統の一つなのだから、女系を容認するのは当たり前ですね。
https://aiko-sama.com/archives/24014
■新聞記事紹介https://aiko-sama.com/shimbun
・岸田首相の呼びかけへのありえない反発
読売新聞の魂胆が透けて見える。むしろ国会での議論を促すのが新聞の役目だろうに。
https://aiko-sama.com/archives/24022
■皇室LOVE https://aiko-sama.com/koushitu-love
・雅子さまのスカーフ
これからの季節に参考になりそうなスカーフの取り入れ方をチェックしてみましょう。
https://aiko-sama.com/archives/24017
久々に。というか、夕方には次号配信、なんですね…。感想、間に合うかな?
ひとこと。立憲民主党って、阿呆ですね。烏合の集なのは、民主党や民進党時代からかわりはないのでしょうけれども。
言うまでもないことですが、この場合、自民党がやってくれるから、それを待ちましょう、ではなく、我が党でも、これこれこのような方針でゆきます、でしょう。
こういう「心のすきま」に、ナチズムや、統一協会のようなものが忍び込むのか、という気分です。
次回は、立憲民主党に投票するのをやめようかな。かつて民進党消滅の際に、なんとなく「これは危ない」と思い、地元の議員に希望の党ではなく単独で出馬した方がいい、というメッセージをおくったことがあるのですが、また同じようなことをしないといけないのかな(恐らく、何かの運動家のように思われたのでしょうか?)
あの時はまぐれあたりで、まだ立民党結成という情況が分からなかったのですが。
以上、つまらぬざれごと、冗談でした。
統一協会のオドレら正気か、応募しました。3月25日は何としても盛り上げましょう。 応募締め切りは、明日までです。
spa!読みました!
何かもう男野系子を応援したくなりました。
この人馬鹿じゃないですね。
よしりんの言葉を聞いたら、いやがおうにも理解して納得してしまうのが分かっちゃってますねw
だからイデオロギーと理性の間に揺れてるんだなぁ。
彼女には是非、殻を破って前進する勇気を持って貰いたいです。
「愛子天皇論」8回目、楽しみました!今回はシナの「易姓革命」と日本における「姓」の違いがとてもわかり易ったです♪
思えば、日本の古代って、とっ〜ても大事なんですね。まさに運命の分かれ道!当時の日本人の感性が、意図的だったのか?どうか?わかりませんが、見事な選択をしたと思いました。ここがシナの皇帝よりも、一段上に上がった瞬間だったのかも☆
バカにも解るように説明したせいか?壊れ始めるダンケー女子衆。最後の手段に出た〜!こうして「男系固執派」と称する生物が誕生したのですね(笑)「馬鹿にはわからないその5」に期待☆
本当にぎりぎり…というか、間に合ったかな・
〇 ゴーマニズム宣言・第490回「ウクライナ戦争1年で証明されたこと」
私は言語の問題はかなり大きいと思っていました。むかし、国語の教材だか、道徳だったか忘れたのですが、金田一京助さん(耕助ぢゃないですよ)が、アイヌ語を研究するために、アイヌの集落へ行って、「何?」を意味する言葉を得るまで苦労したけれども、そのあとは、集落の人と意思伝達でき、仲良くなった、という話を習ったことがあります。聖書のバベルの塔の話も、君主の無理無体な命令の結果、人心が分離してしまった、という例なのでしょう。、
しかし、外圧は、言語の壁を乗り越えるものなのかな、と今回の記事で考えました。以前、ユーゴスラヴィアの紛争で、クロアティアのセルビア人居住区の話を聞き、「分離独立させてあげればいいじゃないの?」と思ったものですが、かりに彼らがセルビアの支配を受けたとしても、異邦人扱いされたのでは、という想像もします。現在のウクライナのロシア人分離独立の問題なども、それと似ているのかな?(さらに言えば、モルドヴァあたりのい「沿ドニエストル共和国」とか、キプロスの「北キプロス」問題とかも)。
それにしても、独裁者に限らず、政治家の演説はどこも似たり寄ったりなのでしょう。校長先生の朝礼の話のようです。アメリカの大統領の中にも、長い演説の結果、肺炎を起こして死んでしまったかたがおられるようですが、空虚な理念、あるいは自分の思い込みを語っても、それが死んだ言葉だったり、現状をみていないものは何の効果も得ないのかな、とも思いました。
自分も死んだ言葉は語りたくないです。理想とともに、生きた思いを語りたいです(ちょっときどってみました…(^_^;))
〇 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第284回「日本と海外、ワクチン薬害へのアクションの違い」
私が無智で不勉強なだけなのでしょうが、今回の最初の言葉、非常に分かりやすいです…(^_^;)
つまり、免疫細胞が敵対するものを勘違いし、正常な、安全なものを誤認して、かえって疾病を招く、ということですね。何だか、コロナウイルスの危険性を煽るマスコミや専門家を支持し、インフルエンザとの比較やサージカルマスクの話をすると、「デマを言うな」と反撥する大多数の反応と似ているような感じです。
山路徹という人の名前は知らなかったです(汗)。調べたら、テレ朝関係の人みたいですね。そこからも現状に対する奇妙さを指摘する声があがっているのに、なぜ誰もがコロナの話を正反対に受け止めるのか、不思議でなりません。そうでない人にしても、ディープステートとか、Qアノンとか、どう考えてもショッカーめいた話になるのか…仮面ライダーの敵組織にしたところで、もっと考えられた複雜な内幕があるように思うのですが…。
そもそも、あんな悪人顔をした悪役は存在しません。「凡庸な悪」、サラリーマンのように、仕事をこなしているだけなのではないか。石ノ森章太郎先生のゴレンジャーの漫画にも、アオレンヂャーの友人が就職のつもりで黒十字団に加盟する話が描かれていましたが。善悪とはそういうものなのではないか、そして、組織とはそんなものでは、と思うのです。
ただし、そういうものの中でも、やはり上位の価値基準はある、この方がよりよくなるのでは、というものはある、と私は思います。「光もあれば影もある」という思想と、「価値相対主義」との間には一線を引くべきだろう、と。
こんな感じです。
それでは次号を期待します。その際に、今号の愛子天皇論のことも。
ゴー宣「ウクライナ戦争1年で証明されたこと」を読みました。
人間、というか生物でしょうか、は、よく出来ているなあと思いました。
数日前に、NHKの「映像の世紀」で見たのですが、戦争や地震などの災害が起きた後は、日本に限らず英国や米国やドイツなどでも、暴動などは起こらず、多くの人々が規律を守るようになり、一致団結して困難な状況を乗り越えようとするそうです。
困難な壁にぶつかると、かえって自分の現状を正確に受け止め最善を尽くせるようになるのが人間なのでしょうかね。
言語よりもナショナリズムとのお話は、プロフェッショナルよりも表現者になれとのお言葉を思い出しました。
トンデモ見聞録「日本と海外、ワクチン薬害へのアクションの違い」を読みました。
日本人が、個の無さに加え、公心の無さまで身につけてしまうと、社会問題を解決するには困難を極めると、コロナ禍で知った思いがいたします。
血管の中に爆弾を入れてしまったような状態は、恐ろしくてしょうがないと思います。
悪いことしたヤツにだけ作動するようにならないかななどとも思ってしまいました。
個が強いアメリカ人が、羨ましく、カッコいいです。
もっともっと大問題になれと願います。