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日銀による量的緩和が資産バブルを作り出しやすい根本的な理由 銀行の会計上の性質から①
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日銀による量的緩和が資産バブルを作り出しやすい根本的な理由 銀行の会計上の性質から①

2013-03-31 06:00
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     日本銀行の黒田総裁が物価目標率2%にするために無制限の量的緩和とあらゆる手段を行うという。

     現在の市場が冷え込んだ状況ではインフレ率2%にするには無尽蔵に通貨を作れる中央銀行の力が必要であり、黒田総裁の意気込みは正しい。
     しかし、1つ大きな問題がある。
     それは日本銀行はどのルートを通じてインフレにするのか?ということだ。

     資産市場を通じてインフレを行おうとすると、実体経済の消費が伸びインフレになる前に、株価や地価の高騰と言う資産価格の上昇が発生しやすいことは以前の
    「黒田日銀総裁を承認 大規模な量的緩和がインフレより先に資産バブルを引き起こしやすい理由」http://ch.nicovideo.jp/amanomotoyasu/blomaga/ar159499
    にてお伝えした。

     資産市場を通じて、実体経済に影響を与えようというのが今までの日銀の量的緩和政策の基本的な方針だった。
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     日銀が銀行から国債等を購入して金融経済に直接的な影響を与え、実体経済には間接的な影響を通じてインフレを起こそうとしてきた。
     それでは、何故、実体経済への直接的な影響を与えずに金融経済を通じた間接的な影響を行使しているのか?

     それは従来の日銀の金融政策が行ってきた、銀行を通じての量的緩和という政策がもたらす銀行の会計上のシステムに原因がある。

     そのことを理解するためには、民間銀行がどのようにして通貨を創造しているのかを理解することが重要である。

    民間銀行は主に2つの方法で通貨を創造している。

    ・貸し出し
    ・国債や株、不動産などの資産購入

    この二つの営みを民間銀行が行うと、市場にその額分の通貨が新たに創造される。

    通貨が作られるのは、民間銀行の帳簿上である。
    つまり民間銀行のコンピューターの会計の中で預金と言う通貨を作り出してしまう。

    このことを「信用創造」と呼ぶ。

    通貨を作り出す上記の二つの方法は、会計上では違う流れで作られる。

    ・銀行貸し出しの場合は、帳簿上で無から作り出す。

    ・国債や株などの資産購入の場合は、銀行の資産側にある「現金」項目を用いて国債などの資産を購入することで作り出す。

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     銀行は通貨を市場から預かる時は、通貨を創造していない。例えば貴方が1000万円の現金を銀行に預けた場合、1000万円の現金は、1000万円の預金に変化しただけである。(上記図①~③)
    その場合、銀行の帳簿には、資産の側に現金1000万円、負債の側に預金1000万円と書く。

    預金は銀行にとって預金者から預かっているので、自らの資産ではない。預金は負債なのである。

     一方、銀行の貸し出しの場合は、貸し出しと同時に預金が発生する。(上記図④~⑥)
     
    基本的に銀行は貸出す時に債務者に自らの銀行の口座を作ってもらう。その口座に融資額を振り込むのである。
     そうすると、債務者の銀行の預金口座には借金した分の通貨が入っている。この預金が通貨である。銀行は債務者に通貨を貸出すと同時に、自らの銀行口座にお金を預けてもらっている。つまり預金をされていることになる。

    銀行が貸し出しをすると同時に預かることによって、資産の側に「貸出金」、負債の側に「預金」が発生する。
    銀行は貸出せば、貸出すほど預金と言う通貨を自動的に作り出してしまう。同時に発生する仕組みなのだ。このようにして銀行は世の中に無から通貨を創造できる唯一の機関なのだ。

    これが、銀行が帳簿上で通貨を作り出す1つの方法である。


     もう1つの通貨を創造する方法が国債などの資産を購入することだ。
     それでは、どのようにして購入するのかと言うと、資産の現金の項目で、販売されている商品と交換する。
    そうすると、資産を売却した側に通貨が移動する。その通貨で何かを購入することができる。その通貨が銀行に預け入れられると、銀行の帳簿上で預金が発生する。 (下記図⑦~⑩)
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     つまり、資産購入における通貨創造は、無から通貨を作り出す「貸し出し」と違い、「現金」と言う原資を基に、その額分の通貨を創造する。 
     この二つの通貨創造の違いは、日銀が量的緩和を行った場合、貸し出しが増えず、資産の購入に回る仕組みを理解する基本となる。
    後日、日銀の取引とも交えながら資産の購入に回る理由を説明する。

    ■□■□■□■□■□■□

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    <リンク>頂いた書評一覧

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