• このエントリーをはてなブックマークに追加

記事 5件
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】 手抜きなしの密度感が魅力!『アオイホノオ』のラストとは? 第91号

    2014-06-30 07:00  
    220pt
    祝!『アオイホノオ』ドラマ化記念
    http://www.tv-tokyo.co.jp/official/aoihonoo/

     皆さんは、もう『アオイホノオ』は読みましたか? 作中のイタイ青春談に自分の心も痛くなる前田宏樹です。 

     いよいよ最終回になりました『島本和彦×岡田斗司夫対談「アオイホノオの真実」』の第4回をお送りします。少し気が早いですが、『アオイホノオ』のラストは一体どうなるんでしょう? 『吠えろ!ペン』とはリンクするのか? 気になることだらけの、主人公・焔燃の熱くて、ちょっとイタイ青春ストーリーもこれを読めば、もう大丈夫。ドラマの予習だってバッチリですよ!

     それでは、ハイライトをどうぞ!
     


    ************************************


    <岡田>
     会場の方で、是非とも、「これを島本先生に聞いてみたい」という方いらっしゃいますか?
    ――じゃ、そこに1人いらっしゃいます。

    <質問者>
     どうも、おつかれさまでした。
     質問なんですけど、『アオイホノオ』が最終回を迎えたあと、炎尾燃の『吼えろ!ペン』に行くまでの間は、どうなるんですか?

    <島本>
     あの物語とは、全然違う話だよ。
    『アオイホノオ』の連載始まる時に「炎尾燃の若い頃を描いてくれ」って言われたの。
    ――だけど、ああいう風になっちゃたの(笑)。

    「炎尾燃の若い頃なんか別におもしろくもなんともないな」と思ったんだけど、
    「80年代のことを教えてくれ」ってスタッフから言われて、
    「あ、80年代って、そう言えば皆知らないな」と思って。それを描こうと思ったのね。


    <質問者>
     じゃあ、炎尾燃って名前は使ってるけど、やっぱり違うサーガ(物語)というか、空間となんでしょうか?

    <島本>
     違う空間だけど――、分かんない。
     やっているうちに、もしかしたら、「繋がるぞ、これ?」ってなるかもしれない。

    <岡田>
     星野鉄朗(『銀河鉄道999』)と『宇宙戦艦ヤマト』が出会うみたいなもんですね(笑)。

    <島本>
     松本零士の『男おいどん』ってあるじゃない?
     その最終回って、おいどんが、「出かけてきますんどー!」って、言って下宿から出ていって、終わるの。

     あのあと、『男おいどん』が漫画家として大成してるんだよね。
    『アオイホノオ』は「これかな」と思っているの。

    <岡田>
     そうなんですか?
     でも、松本零士が後に語っていたのでは、2週間ぐらい旅行行ってただけなんでしょ?

    <島本>
     聞きたくなぁーい!

    <岡田>
     あはは。そしたら、えらいウケたから、それっきりにしてるけど、
    「彼はすぐ帰って来てますよ」って。

    <島本>
     嫌な話だそれ……。それは違うよ……。

    <岡田>
     あはは。俺も違うと思いますよ。

    <島本>
     漫画家ってネームを描く時に、”今日描く”のと、”明日描く”のとでは、違うストーリーを考えちゃうの! その時、良いと思ったもの描くから!

     インタビューをされて答える時、「そうだ」と思って、「ネーム描け」って言われたら、そういうの描くかもしれないけど。次の日にインタビューして、ネームを描かせたら、違うのを描くと思う。で、描いちゃったら、自分でそれは受け止めなきゃいけないから(笑)。

    <岡田>
     なぜ、司馬遼太郎が書くと『竜馬がゆく』になって、島本和彦が描くと『アオイホノオ』なっちゃうんでしょうね?(笑)。

    <島本>
     でも、ちゃんと私のカラーが出る作品になってるじゃない?
     『アオイホノオ』描いたあとで、『吼えろ!ペン』を読むと、読めないんだよ! 暑苦しくて!

    <岡田>
    『アオイホノオ』をすごく好きなのは、それまでの島本和彦漫画って、時々、大きくコマの絵で勝負するじゃないですか?
    ――あれって、絵を描かない人間には割としんどいんですよ

    <島本>
     そうですか?

    <岡田>
     はい。大きいコマって、見開きでで描くのはすごい力がいるそうなんですけども――、読む方は一瞬でしょ?

     大きいコマを見れば見るほど、「手を抜きやがって」って思うんですよ。
     ところが、『アオイホノオ』の大きなコマの全てに、”これを描くリスク”とか、”人の漫画をなぞる”とか、いろんなものがあるからナンボでも見どころがあって――、密度感がすごいんですよ。

    <島本>
     それは良かった。密度がやっぱりあるかな……。
    ――薄くしてんだけどね。ああ、逆なんだ……。

    <岡田>
     これ以上、『アオイホノオ』を濃くしちゃだめ(笑)。
     今月号の『銀河鉄道999』の作画解説は、やり過ぎてた(笑)。
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】 絵描きとして庵野秀明はB級か?映像作家の悩み 第90号

    2014-06-23 07:00  
    220pt
      祝!『アオイホノオ』ドラマ化記念 http://www.tv-tokyo.co.jp/official/aoihonoo/  皆さんにライバルはいますか? 同世代で活躍してる人はすべてライバル気分の前田宏樹です。さて、今週は『島本和彦×岡田斗司夫対談「アオイホノオの真実」』の第3回をお送りします。

     島本和彦は、学生時代に庵野秀明や赤井孝美らと共に過ごします。同じ作家志望として、強烈なライバル心を持っていましたが、ずっと彼らには敵わないと思っていたそうです。でも、逆の視点からすると、漫画作家には”映像作家には敵わない何かがある”そうです。
     島本・岡田が語る、作家ゆえの赤裸々な悩みとは? 

     それでは、ハイライトからどうぞ!
     


    ************************************

    <島本>
     札幌の映画祭で(赤井と)会って、
    「ちょっと、インタビューさせてくれよ」って言ったの。それで、打ち上げで、私のファンの人もいたりしながら、ご飯食べたんだけど――、

    「大阪芸大の当時ってさ、皆、ライバルだったよね?」
    「敵同士だったよね?」って言ったら、赤井君が――、

    「えぇっ! 友達だったじゃん!」って言うのね(笑)。

    <岡田>
     うん! 俺はあの3人(庵野、山賀、赤井)から、島本先生の事をライバルと聞いた事、1回も無いですよ。

    <島本>
     腹立つねえ!(笑)。
    (ライバルじゃないことは)――良い意味で?

    <岡田>
      ジャンル違いだから。
     漫画に行った奴は、ライバルじゃないんですよ。だから、映像作家とは欠片も思われて無かったですよ!

    「あいつ凄いよ、連載で漫画描いてる」っていう、その一点。

    <島本>
     ええええ……。

    <岡田>
     なぜ、島本和彦がライバルに見えなかったのかというと、絵とか漫画を描ける奴は、”それだけで俺たちに敵わない何か”を持ってるわけですよ。
     僕らはしょうがないから、「フィルムを作る」という、すごい回り道をしないと表現できないわけですよ。

    <島本>
     はあ…。

    <岡田>
    ――フィルム作りをする奴らの鬱屈を分かってくださいよ(笑)。

     考えてることが、何1つ絵にならないんだもん。
     空を撮っても、思ってるとおりの雲じゃないし、思ってるとおりの太陽じゃない。思ってるとおりの日差しがじゃないんだけど、撮るしかないでしょ。 

    <島本>
     ちょっと待って!
     漫画は、頭の中に思い浮かばないことは一切描けないの!
     特撮って例えば、爆発のイメージがなくても、火薬しかけてバーンってやったら、「お、いい爆発だった!」ってのがあるでしょ(笑)。 

    <岡田>
      その場合は、”火薬仕込んで爆発”って自分の想像力の限界しか行かないんですよ。水中で真下から撮るとか、特撮のひねった上の段階って、思いつかない。だから、僕らにしてみれば”絵が描けるってのは万能兵器”なんですよ。

     赤井君に、「グッズ作りたいからマグカップとか灰皿とか描いてくれ」って言ったら、描いてくれるんですよ。
     でも、みんなは赤井君に本音を言うんです。全く悪意はないんですけど、「フィルムのほうが可愛い」って言うんです。そのときの赤井君が涙ぐんで、教えてくれたんですけども――、

    ”動く絵は、頭の中で保管して、1番いい状態を作る”。だから、
    ”俺が描いてる女の子より、お前が見た頭の中の女の子の方が可愛くて当たり前だ”と。

     俺はそれと比較されて、ずっと言われ続けている。

    <島本>
    ――っていうか、それぐらい上手く描きゃいいじゃん!(笑)。 

    <岡田>
     ちょっとねえ、お兄ちゃん――!!

     他人のセンシティブに同情なさすぎ!!
     自分の傷ついたことばっかり、でかい声で言いやがって!!(笑)

    <島本>
     いやいや――、アニメで動く絵が描けるんだから。イラスト描くときに、ちょっと手を加えてアニメを見たときのイメージにすりゃいいじゃん。

    <岡田>
     そうならないんですよ。

     やっぱり、庵野にしても赤井にしても絵描きとしては、
    「自分たちは、B級で凄くうまいぐらいだ」
    「止め絵で絶対勝負しちゃいけない」っていう自覚がったんですよ。

    「イメージとか動きだと、そこそこ勝負できるけども、単品の絵かきとしてはダメだ」
    ――っていう意識です。

    <島本>
     ああ、ちょっとなんか心が落ち着いてきた(笑)。
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】 大学生の男女が部屋に2人きりで何もない?トン子さんの秘密 第89号

    2014-06-16 07:00  
    220pt
    若い男女が部屋で2人きりになったら――! 考えただけで楽しい前田宏樹です。
    『島本和彦×岡田斗司夫対談「アオイホノオの真実」』の第2回をお送りします。

     今週は、『アオイホノオ』に登場するヒロイン、トン子さんの謎に迫ります。現代は草食男子が多いと言われて久しいですが、島本和彦の学生時代も、大学生の男女が部屋で2人きりになっても何もなかったそうです。
     トン子さんみたいな女性がいつもそばにいたら楽しいでしょうね!! え、トン子さんって誰かって?

     知ってる人も、知らない人も、ハイライトからどうぞ! 


    ************************************

    <岡田>
      焔燃君と、トン子さんはどうなるんですか?

    <島本>
     あれねえ……。

    <岡田>
    「どうなるんですか?」ってのもあるし――。
    「責任をどう取るんですか?」っていう(笑)。

    <島本>
    「大学生の男女が2人っきりで1つの部屋の中にいて、何にも起きないのはおかしい」
    ――って感想がネットできてるんですよ。

    「絶対おかしい!」って言うんだよ。でも、俺は「えぇっ!?」って。

    <岡田>
     これは、僕らの時代だとアリですよね。

    <島本>
     今、一本木蛮が同じような時代の漫画をやってるんだけど。
     その漫画は、そういう臭いがプンプンするけど、『アオイホノオ』にはそれが一切無い。だから「『アオイホノオ』は嘘だ!」って言う人がいるんだけど――。だってねぇ?


    <岡田>
    『アオイホノオ』の方が、寸止め感があってエロいじゃないですか(笑)。

     いや、僕らの大学生の頃って、こうでしたよ?
    「泊まりに来て何もない」
    「部屋に来て帰ったけど、彼女じゃない」
    ――って、割とあったので。

    <島本>
     もう、本当にねえ……。出会いのシーンが劇的なんだけど、それを描かないうちに、ここまで来ちゃったね(笑)。

    <岡田>
     はっはっは。
    ――本当に泣いてるんじゃないの?(笑)。

    <島本>
     正直言うと、この人から連絡欲しいんだよ! 今!

    <岡田>
     あぁーっ!

    <島本>
    「あれ、描いていい?」
    ――が(トン子さんに)言えないじゃない! もう本当に切望してる。

    <岡田>
     今、トン子さんがどうなってるか、わかんないもんね。海外行っちゃてるかも分かんないし。
    ――今、漫画家の顔してないよ! 悩める青年だよ、今(笑)。

    <島本>
     苗字じゃなくて、愛称(トン子)でやってて良かったなぁ、みたいなね。
     愛称(トン子)をそのまま出しちゃってるから、当時の人が見たら分かるの(笑)。

    <岡田>
     少なくとも、ここまでで実在の人物だってのが分かりますよね。
     もうこれで『アオイホノオ』ファンの、4分の3位が思ってる――

    「トン子さんと言う人だけは架空のキャラ」
    「島本和彦に女っ気なんて無かったに違いない!」

    ――っていうのが、ガラガラガラって(笑)。

    <島本>
     西原理恵子も、
    「あんな2人で部屋に居て、何にも無いのはおかしい」
    「あんな女の子は居なかったんだ!」
    ――って言うんだけど。

    <岡田>
     それは彼女がビッチだから思うだけですよ(笑)。
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】 島本和彦が発見!浦沢直樹の「終わらないクライマックス術」 第88号

    2014-06-09 07:00  
    220pt
     島本和彦先生の『アオイホノオ』は読んだことがありますか? Kindleでダウンロードして読み始めた前田宏樹です。 
     今週から、全4回にわたり、2012年8月12日に行われた『島本和彦×岡田斗司夫対談「アオイホノオの真実」』をお送りします。『アオイホノオ』は島本和彦先生による、大阪芸術大学の学生時代をモチーフにした自伝的作品です。
    『アオイホノオ』には我らが岡田斗司夫も登場しますし、7月からはテレビ東京でドラマ化もされます。この夏は『アオイホノオ』で盛り上がりましょう!
     それではハイライトもどうぞ!
    ************************************
    <岡田>
     ちょうど僕、島本先生の『アオイホノオ』が、多分そろそろ連載になるだろうって段階で、大阪芸大一緒に行ったじゃないですか。
    <島本>
     はい。
    <岡田>
     僕の講義のゲストに来て頂きましたよね。その時に島本先生の学生相手の講演がすごい面白かったんですよ。
    ”浦沢直樹の秘密”って、覚えてらっしゃいます?(笑) 。
    <島本>
     また、危険な事を言わせようとしてるね(笑)。
    <岡田>
     あの頃に島本先生、”あの法則”を発見したんじゃないかなと。つまり、”終わらせない”という方法。浦沢直樹のストーリーラインはこういう作りになっている、という。
     何かあったんじゃないですか?
    <島本>
     ありました。
    <岡田>
     盛り上がったら、いきなり別の話を始める。永遠にこのクライマックスは続くと。
    <島本>
     あの、いや――、私の分析ですよ?
    <岡田>
     はい。
    <島本>
      浦沢さんの1回1回が、ベクトルがすごい上を向いていて。そのベクトルの矢印の上に、すごい面白い事が待ち受けてるんですよ――。
     でも、それ描かないんですよ!
     で、次の回に行ったら別の物語が始まってて、またベクトル上向いてるんですよ。絶対これ面白くなる筈だと思ったら、それ描かないんですよ。毎回毎回、上のベクトル。
    「いつになったら自分の頭で想像したすごい事が起きるんだろう?」
    ――と思ったら、いつまでたっても起きないんですよ!
    <岡田>
    『20世紀少年』とか読んだら、最後はちゃんと(すごい事が)起きてるんですけども、僕らの期待値が余りにすごくなってるから。
    <島本>
    (すごい事が)起きてる事に気が付かないでしょう?(笑)。
    <岡田>
    「あれ、お面取ってくれてたんだ?」くらいの感じですよね。
     起きてる事に気が付かない(笑)。何げに、とてつもなく酷い事言いましたね!
    <島本>
     いやいや――、悪口言ってませんよね(笑)?
     褒めてるだけですよね?
    <岡田>
     言ってません(笑)。分析です。
      その意味では、海外ドラマの所謂、『24 -TWENTY FOUR-』とか、『LOST』とかを先取りしたような構成にしてる訳じゃないですか。
     あるストーリーが始まって、クライマックスまできたら場面転換して、別の話をやってる。だから読んでる人って、マルチストーリーの話を読んでながら、ずっとハイテンションとドキドキ感が続く。
     
     そういう、”終わらせなくてもいい”やり方見たいなものを、ちょうど連載準備中の時に、島本先生が熱く語ってるのを聞いてて。
     じゃあ、島本先生もその方法でやるのかなぁと思ったんですよ。
  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】かっこいいオタクになってモテるにはどうすればいいですか? 第87号

    2014-06-02 07:00  
    220pt
    「オタクの正しいファッション、かっこいいオタクになるためには?
     カワイイ女の子、綺麗な女の人にモテモテのオタクは存在するのか?
     人から尊敬されるオタクとは?
     そのような感じの悩みを、オタクは誰に相談すればいい?」

     いや、「オタクになる」っていうことと“モテ”とはそんなに関係はないです。
     関係ないっていうのは、そりゃ、かっこいいヤツがオタクになりゃモテますし、かっこわるいヤツがオタクになればさらにモテないだけですから。


     「その人が持ってるモテの基本数値×その人の趣味」とかで、“かけ算”が発生するんですね。
     で、オタクは確かに、かけ算の数値が“×0.5”とか“×0.3”です。
     つまり、元々“10モテ”ある人が、オタクになったら“5モテ”になっちゃうんです。

     「かっこいいヤツ」がオタクだったら「ちょっとモテないかっこいいヤツ」になるわけですね。
     なので、「オタクでモテモテになるには?」というのは、そんなに難しくないんですよ。
     元々がかっこいいヤツであれば。

      で、あなたがオタクであってモテモテになりたいとするたならば。
     オタクっていうのはさっきも言ったように×0.5とか×0.3なので、マイナス数値なんです。
     オタクであることを利用してモテようと思ったら、それは無理です。

     それだったら、まだ詩人になるとか、駅前でギター弾いてる方がはるかにマシです。
     なんでかって言うと、音楽は“×1.2”だからです。
     モテないヤツが音楽をやったら、ほんのちょっとモテるようになる。ただでさえモテるヤツが音楽をやったら、メチャクチャモテるようになる。
     それは、音楽という趣味が持ってるモテがプラス数値だからですね。

     で、オタクは“×0”とか“×-1”とまでは言わないんだけども、×0.5とかの数値なんで、必ず元のモテよりはマイナスになります。
     その趣味を選んでる時点で、モテに関してはハンディキャップがあるんだから。
      「モテるオタクになるには?」っていうのは、普通のモテるヤツより何倍かの努力が必要なんですけども。

     本当にそんなことしたいですか?(笑)


     ただ、この人にちょっと忠告なんですけれども。
     「自分はオタクだ」と。
     「どうやったらオタクにモテるようになるだろうか?」と思って、“オタク女子”を狙うことだけはやめたほうがいいです。

     オタク女子っていうのは、普通の女の子より要求が高いです。
     オタク男子がグラビアアイドルを見ていつもそれを夢見るのと同じように、オタク女子っていうのは、“なにやらこの世の中には存在しない変な男とかの絵”を見たりして妄想を膨らましてるから、普通の女より厄介ですので。
     けして、モテないオタク女子だからといって、「女としてイージー」というふうには、絶対に見ないようにしてください。
     普通より面倒臭いですから。

     そこは気を付けるように(笑)

    では、最後の1枚。

    「元々、他人を気にし過ぎてしまう自分ですが、Facebook、Twitter、携帯でさらに情報を得て、頭がいっぱいになります。
     結婚しても夫の元カノが今さら気になります。接点はないのですが名前は知っているのでSNSで近況を見たり夫の携帯の過去メールを見て落ち込みます。幸せそうにしてると他人なのにイラッとします。
     なるべく気にしないようにしたいのですが、どうしたらいいですか?」

     いや、これで良いですよ。
     イラッとしたりするのが、言い方は悪いですけど、この人の恋の仕方なんです。“嫉妬深い”っていう。

     たまたま現代には“元カノとかの名前がわかったら追跡できるツール”があるだけなんですよ。
     で、「もし、こういうツールがなかったら、この人はこんなことをしないのか?」というと、別の方法でするんだと思うんですよね。
     会話の端々で推理したり、旦那に遠回しに話を聞いて、昔話と矛盾してたらそれをネチネチ聞いたりすると思うんですけども。

     僕が思うに、それらはすべて“可愛げ”のうちの1つなんですよね。
     だって、それがこの人の恋愛の方法なんだから、仕方ないじゃないですか。
     で、 夫の元カノに対してそういうふうな感情がなくなっちゃった、そういうことを思わなくなった時点で、この人の中から嫉妬深さがなくなるんじゃなくて、この人の“恋愛感情”がなくなるだけなんです。

     だから、そういう感情がまだ生きているうちは、「まだまだ私は現役だから」というふうに思ってくださって結構です。
     これがなくなった時、この人は枯れてしまいますから。


     なので、 「カワイくやれば大丈夫」だと思いますけど。

     年に2回ぐらい旦那に謝る感じですね。
     「ごめんね、嫉妬深くて。どうしても元カノのことが気になっちゃうの。ごめんね」っていうふうに言ってれば。
     男は、なんかデレデレニヤケながら、「ああ、仕方がないなあ」とかって言ってくれると思うんで。

     やってることは、確かにみっともなくてかっこ悪くて、情けないかもしれませんけども。
      恋愛というものはみっともなくてかっこ悪くて情けないものですから、全然かまわないと思います。

      ただ、表面化させる時に、例えば夫に対してはカワイく振る舞ってください。
     それ以外の女に関しては、ひたすらストーカーしてもいいです。
     旦那の昔の女なんだから憎くて当たり前。不幸になってほしくて当たり前ですから。
     それがこの人の恋愛観ですから、全然かまわないと思います。