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記事 5件
  • 「僕たちにとって」の原発問題の難しさ

    2012-12-28 08:30  
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     原発取材を始めたのは事故から半年経った去年の夏だった。作業員たちと接触を始めた時、彼らは僕に対して当然、警戒心を抱いていた。しかし、何度もいわき市に足を運び、酒を酌み交わして、時には原発と全然関係のない恋愛話から喧嘩の話で盛り上がり、今は東京の僕の自宅に泊まってくれるようにもなった。彼らは現在も福島第一原発(通称1F)に入り、あてのない復旧作業をしている。いわゆる原発の街での子たちである。警戒区域の相双地区生まれの彼らの自宅は、既に住める状況でなく家族もバラバラだ。まだ二十代の彼らの本音は『原発アウトロー青春白書』(ミリオン出版)にまとめてある。

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  • 尼崎連続怪死事件 総選挙前での角田美代子容疑者自殺の闇

    2012-12-18 08:30  
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    「稀代の鬼女」角田美代子容器者が自殺したのは、総選挙前だった。しかも兵庫県警本部の留置所。これで事件の真相は「死人に口なし」で、全ての犯行は角田美代子容疑者におっつけると思われる。 この原稿がアップされる頃には、総選挙の結果を受けて、マスコミはほとんどそちらに記者を注ぎ、また世間の目も選挙結果に集中しているであろう。何というタイミング。 このタイミングで角田容疑者の自殺に何か不自然なものを感じたのは僕だけではあるまい。 陰謀史観は好きではないが、この不自然な自殺についてはさまざまな「噂」が水面下で飛び交っているのだ。例えば、 この連続怪死事件にはある団体がかかわっており、これに目を向けさせない為に「兵庫県警の失態」で幕を下ろさせる といった類のものだ。それほど不自然な自殺だった。三人部屋で果たして、二人に気付かれずに自殺が可能なのか。角田容疑者が静かに自殺したとは思えず当然、苦しさのあまり暴れただろうし、すると看守も気づくのが自然というものだ。 前々号、前号と角田容疑者グループのケツもち的存在で現在も潜伏中のA氏にコンタクトを取る事ができた。A氏は角田容疑者自殺の報を受けて何を語るのだろうか。生々しい「彼」の声を再びお届けしたい。

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  • 『朝まで! ニコ生ナックルズ』来週21日金曜日放送

    2012-12-15 08:30  
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    年末年始、どう過ごすか。テレビも面白いものをやっていないし、おせちも食べあきた……。という方に是非この番組をご覧いただきたい。毎週第二水曜日放送の公式『ニコ生ナックルズ』~『延長!ニコ生ナックルズ』。そして街宣車から放送した『出張!ニコ生ナックルズ』、吉田豪氏とゴールデン街で飲みながら下世話に政治から芸能まで語った『居酒屋ナックルズ』(因みに一月から『居酒屋ナックルズ』はレギュラー化する予定)。 『朝までニコ生ナックルズ』である。司会は僕、久田、アシスタント紅音ほたるさん。ゲストに片岡亮氏、藤木TDC氏、ニポポ氏、中田薫氏を迎え、芸能都市伝説、AV 都市伝説、怖い都市伝説など巷で話題の「噂」を徹底検証&報道していくという番組だ。途中、岩井志麻子さんの語りを収録した「都市伝説」を入れ、休憩時間は元カリスマAV嬢にしてアシスタントの紅音ほたるさんのポールダンスも披露。はっきり言ってカオスだが、それがこの「ニコ生ナックルズ」シリーズの魅力である。約五時間の生放送におそらく、ゲストも司会も披露困憊するだろうが一見の価値あり、です。来週金曜日をお楽しみに!

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  • スクープ!尼崎連続怪死事件を知る「ある男」にインタビュー「表に出ていない家族はまだいます」

    2012-12-11 08:30  
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    人間関係のチャート図を見るだけで頭が痛くなるほどの複雑さ。そしてなぜ、どうやって角田美代子は他の人間たちを服従させていのか。またなぜあのような大量殺人を犯したのか。この事件の全容を把握するのは角田美代子らの供述を待たねばならないが、その真相の一環を知る事ができそうなインタビューをする事ができた。  彼は角田グループがなぜ、他人をあそこまで服従させていたのかを語り始めた。またインタビューを読んで頂ければわかるとおり、事件にかかわっている可能性もありそうである。肝心な所ではぐらかすのだが、それもまたこちらの疑惑を冗長させる。 警察もマスコミもこの事件の全容をつかみ切れていない。あまりにも謎が大きすぎるからだ。また読者のみなさんもわかりにくいと思うのでここでは二つに絞ってみた。 1 いかにして角田美代子たちは他人を支配せしめたのか 2 なぜあのような大量殺人をおかしたか 2については角田美代子たちの供述を待つ以外ない気もするが1に関しては「彼」のインタビューで何となく真相の一部がかいま見る事が出来たような気がした。それはやはり暴力という手段を使った支配だった。「彼」は現在、逃亡中だという。また本当に「彼」がかかわっていたのか、本当の事を話したのかは疑問が残るがインタビューをご覧になればわかる通り、嘘にしては具体的なので「真実性にたる」内容だと判断したのでブロマガ読者だけにインタビューを公開する。事件の一端が少しでも分かれば幸いである。

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  • 「2012年俺のランキング」僕の『怒り』

    2012-12-07 13:00  
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    去年と同じになるのだが、つい先日も福島第一原発作業員と連絡を取っていてまた怒りが生まれてきた。いまだ復興がなされず、彼ら作業員たちはまた一号機には一万ミリシーベルトもあると言われている原発に復興作業に向かう。で、思い出してほしいのだが、野田首相の「収束宣言」である。  僕は拙著『原発アウトロー青春白書』でも「怒り」のあまり書いたが、先進国の首相でこれほどの大嘘を世界に向かって発信した人間は「大量破壊兵器はある」と言ったブッシュ元アメリカ大統領以外知らない。  政府は廃炉にすると言っているが燃料棒を一本しか取り出していない。報道も大々的に取り上げたのを覚えている方もいるだろう。あれから全く報道されていないのだ。  僕が取材している作業員は相双地区の出身だ。つまり津波、地震そして何より放射線に被害で滅茶苦茶になった地域だ。彼らのおじいさんらは仮設住宅にいまだに住んでいる。そして、「もしかしてボケちゃったのかと心配しているんです」と言う。また自殺者まで出している。何という悲劇であろう。これを国難と言わずとして何と言うのか。  僕も取材者として鑑みる。僕はちゃんと取材したのだろうか、しているのだろうか。こういう時にこそ当事者性の重要を痛切に感じている。当事者には当然なれない。しかし一ミリでも当事者に近づく事が大事なんだろう。それが僕に出来たのか分からない。  でも彼らの声を忠実に届ける事は僕に出来る。  何という時代だろう。何という時代に僕らは生きているのだろう。政治は人であり、情である。……はずだ。それがあって初めて政策が成り立つ。それが政局に報道や議論が集中している。何かが明らかに違っている。だからもう一度、政治家を見直してみる。誰が情の政治家なのか、政党なのか。  少なくとも、くるくる発言が変わる政治家は論外である。そしてこれはジャーナリズムにも言える事だが一番大切なのは最も困っている人ららの視点だ。  近代ジャーナリズムが明治時代に確立されたと思っているので僕は明治時代華やかりし頃、東京の貧民街を潜入取材して貧困さを明らかにした『最暗黒の東京』『日本の下層社会』を改めて読んでいる。これらの著書の精神をもう一度、肝に銘じている。

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