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「当たり前のことなんてひとつもないのかもしれない」
コメ0 草の根広告社 82ヶ月前
砂場が汚れている、という話を訊いた。砂場というのは思い切り汚れる場所なんじゃないのかと思ったらどうもそうじゃないらしい。都市で生活する犬や猫が増えたことにより、その糞便が砂場に人間に病害をもたらす大腸菌や寄生虫を撒き散らしているのだという。
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「あたしおかあさんだから」
コメ4 草の根広告社 82ヶ月前
同調圧力なる言葉を目にするたびに、かつて社会問題にもなった口裂け女という都市伝説のことを思い出すのは僕だけだろうか。実際には存在しないのに、恐怖に感じるあまり「本当に見た」と言い出す者まで現れる。人間の心が作り出した被害妄想だ。まあ、それとは少しだけ在り方も事情も違うというのは勿論分かってはい...
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「やがて忘れられてしまう春のことを」
コメ2 草の根広告社 82ヶ月前
陽射しの中にコートを脱ぎたくなるような優しい温もりを思い出す。山から吹く風に芽吹き始めた緑を感じる。若芽が採れ始めた海にも早春の匂いが漂い始める。
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「大雪から遠く離れて」
コメ2 草の根広告社 83ヶ月前
東京が大雪に見舞われ始めていた頃、僕は新幹線で大阪へと向かっていた。一週間の旅だ。仕事とはいえ、旅は鎖を解き放つような高揚をくれる。遠ざかる日常。近づいてくる自由。海辺での今の人生に不自由さなんて微塵も感じていなくても。
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「2017年12月の朝」
コメ0 草の根広告社 84ヶ月前
ジャンプスーツで砂浜に立つ娘はまるで未知なる惑星に降り立った宇宙飛行士みたいだった。そう、『新・猿の惑星』で過去の地球の海岸に上陸降した未来の地球の主人公である〈喋る猿〉だ。
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「陽だまりのブランコ」
コメ2 草の根広告社 85ヶ月前
揺れるブランコから見上げると眩しい冬の陽射しの下で色づいた紅葉の葉も乾いた風に揺れていた。平日の午前11時。団地の公園には寒さのせいか人影もなく、僕らは陽だまりを独占していた。
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「教わることばかりだ」
コメ2 草の根広告社 86ヶ月前
「母乳原理主義」という言葉があるそうだ。やっぱり母乳じゃなきゃ。とか粉ミルクなんて邪道だ。母乳じゃないと母子間の愛情が育たない。などという〈完全であること〉を求める言葉で他人を追い詰めて縛り付ける現代の風潮のひとつだ。「おっぱい右翼」などとも言うらしい。
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「怒ること、叱ること」
コメ2 草の根広告社 86ヶ月前
怒るのは簡単だ。でも、叱るのは難しい。 辞書には「怒る」とは高まった感情を相手にぶつけること。「叱る」とは目下の者を良い方向へと指導すること。そして子育て本にはよく「子供には怒るのではなく、叱るようにすること」と書かれている。