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どうも、
管理者のNDです。
07月10日は、
東京オリンピック渇水(1964)から55年です。
元々渇水はこの1日だけで済むようなものではありませんので、
今回は東京オリンピック渇水の期間で最も酷い給水制限の出された初日が今日ということで、
この日にこのテーマをお送りします。
この7月10日から、東京は少雨傾向が顕著になったことから東京都水道局は、
ついに84日間にわたる最大の給水制限、最大50%の給水制限を実施しました。
人々の暮らしにも大きな影響が出て、衛生状態が悪化したことから食中毒患者が増えました。
更に、日本人はお米と豪語している暇もなくなり、パン主体の食事になるなどしました。
元々この渇水は、なんと4年前から水不足が続いていました。
平年の半分以下の降水量となった日が3年連続で続いたうえに、
需要はこの時代東京が人口急増だったことも相まったことで、
水の使用量もどんどん増えていく一方でした。
給水制限は、1961年10月から始まり、20%から始まりました。
3年近く経った後の1964年7月には、35%まで強化されました。
この制限給水35%というのは、昼の10~16時と夜22時~翌朝5時に水が出なくなるという
時間給水になりました。今の時代でこんなことが起きれば、
当時以上の大パニックとなることでしょう。一般家庭だけでなく、
当然ながら工業用水も大きな影響を及ぼし、製造業界はこの水不足に大打撃を受けました。
都庁には都民からの苦情があまりにも殺到して、ニュースも連日渇水の話題で持ち切りでした。
中にはこの事態に人工降雨実験まで行われたと言われています。
また、上水道の単なる水不足だけでなく、下水道にも当時は酷い状態となっていて、
水質汚濁も顕著なものになって、都内の河川は排水の流入で悪臭さえも放つ
酷い川となってしまいました。
昔は利根川や荒川の水も使っていませんでしたが、この渇水で一気に普及に乗り出されました。
今回は、
「ダムの貯水率に差がある理由」をテーマにお伝えします。
水不足と言われると、決まって確認したくなるのはダムの貯水率ですが、
この貯水率は、確かに水不足の指標を知れるとは言えど、
これだけで全てを知るわけにはいかないことも多数あります。
例えば、次のような場合で水不足と言われたらあなたは信じますか?
ダムA 33%
ダムB 75%
ダムC 99%
多分、一見これだけ聞けばダムAこそ少なくても、
全然水不足じゃない、大げさすぎるだろうと思うと思います。
しかし、例えばダムAは仮に単独で120日分の貯水量で、
他のダムB・Cは、単独で24日分しか持たないものでしたらどうなるでしょう?
つまり、ダム全体でみると168日分、7分の5を占めるダムAがあと3分の1程度ということで、
単純な計算で、あと40日分+18日分+24日分=82日分
貯水率は5割を割り込んでいることになるのです。
ほとんどのホームページでは大体全体に関わる貯水率も出るのでそこまでこれを気にする必要は
ないと思いますが、地元のダムは全然あるのに・・・という時で不信感を抱くことも
稀に人によっては出てきますから、ここは注意してください。
更に、こんな例もあります。
ダムA・BとダムCを見てみると、同じ要領なのにダム貯水率に差があります。
ここで言うと、ダムCの所在地は都市で、ダムAとBは山地にあります。
実際にこの東京オリンピック渇水では極端な事例があって、
都区内に存在する小河内ダムがまさにダムCで、矢木沢ダムはダムAのような状態で、
小河内ダムが全然残っていることに一部批判と誤解が集まったことがあります。
ダムには、均等に使っても効率が良いとは限らないのです。
いわゆる都市部にあるダムは、直接雨が降らなければダムの貯水率が回復しません。
一方で山地は、山のどこかで雨が降れば、それが川を伝ってダムに水が流入してきます。
また、雨雲も発達しやすい環境ですので、都市部よりも貯水率が回復しやすいのが特徴です。
つまり、仮にもし先に貯水率の高いダムCから使おうなんてことになると、
ダムAにもしも恵みの雨が一気に降りだした時、ダムCは全然雨が降りませんなんてことになれば
ダムとしてのもう一つの役割が厳かになってしまいますし、ダムCは非効率でこの状態で
また水不足になれば水の保有量が少ない状態で推移することになり、バランスが悪くなります。
このように、水道局のダムというのはしっかりプロがどの限られた水をどのダムに使うか、
今ではしっかりと考えられていますので、水道局にしっかりと任せましょう。
また、最近では気象庁が少雨傾向の時には気象情報も出て2週間先までの傾向や、
3か月予報で雨が多くなるのか少ないのかもある程度分かるようになっています。
大前提ですが、水という資源は有限です。
日本という土地柄上、全国が慢性的な水不足であることを肝に銘じておき、
常に節水を心がけるようにしておくようにしてください。
今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
明日は静岡県で発生した、静岡地震(1935)を紹介します。
管理者のNDです。
07月10日は、
東京オリンピック渇水(1964)から55年です。
元々渇水はこの1日だけで済むようなものではありませんので、
今回は東京オリンピック渇水の期間で最も酷い給水制限の出された初日が今日ということで、
この日にこのテーマをお送りします。
この7月10日から、東京は少雨傾向が顕著になったことから東京都水道局は、
ついに84日間にわたる最大の給水制限、最大50%の給水制限を実施しました。
人々の暮らしにも大きな影響が出て、衛生状態が悪化したことから食中毒患者が増えました。
更に、日本人はお米と豪語している暇もなくなり、パン主体の食事になるなどしました。
元々この渇水は、なんと4年前から水不足が続いていました。
平年の半分以下の降水量となった日が3年連続で続いたうえに、
需要はこの時代東京が人口急増だったことも相まったことで、
水の使用量もどんどん増えていく一方でした。
給水制限は、1961年10月から始まり、20%から始まりました。
3年近く経った後の1964年7月には、35%まで強化されました。
この制限給水35%というのは、昼の10~16時と夜22時~翌朝5時に水が出なくなるという
時間給水になりました。今の時代でこんなことが起きれば、
当時以上の大パニックとなることでしょう。一般家庭だけでなく、
当然ながら工業用水も大きな影響を及ぼし、製造業界はこの水不足に大打撃を受けました。
都庁には都民からの苦情があまりにも殺到して、ニュースも連日渇水の話題で持ち切りでした。
中にはこの事態に人工降雨実験まで行われたと言われています。
また、上水道の単なる水不足だけでなく、下水道にも当時は酷い状態となっていて、
水質汚濁も顕著なものになって、都内の河川は排水の流入で悪臭さえも放つ
酷い川となってしまいました。
昔は利根川や荒川の水も使っていませんでしたが、この渇水で一気に普及に乗り出されました。
今回は、
「ダムの貯水率に差がある理由」をテーマにお伝えします。
水不足と言われると、決まって確認したくなるのはダムの貯水率ですが、
この貯水率は、確かに水不足の指標を知れるとは言えど、
これだけで全てを知るわけにはいかないことも多数あります。
例えば、次のような場合で水不足と言われたらあなたは信じますか?
ダムA 33%
ダムB 75%
ダムC 99%
多分、一見これだけ聞けばダムAこそ少なくても、
全然水不足じゃない、大げさすぎるだろうと思うと思います。
しかし、例えばダムAは仮に単独で120日分の貯水量で、
他のダムB・Cは、単独で24日分しか持たないものでしたらどうなるでしょう?
つまり、ダム全体でみると168日分、7分の5を占めるダムAがあと3分の1程度ということで、
単純な計算で、あと40日分+18日分+24日分=82日分
貯水率は5割を割り込んでいることになるのです。
ほとんどのホームページでは大体全体に関わる貯水率も出るのでそこまでこれを気にする必要は
ないと思いますが、地元のダムは全然あるのに・・・という時で不信感を抱くことも
稀に人によっては出てきますから、ここは注意してください。
更に、こんな例もあります。
ダムA・BとダムCを見てみると、同じ要領なのにダム貯水率に差があります。
ここで言うと、ダムCの所在地は都市で、ダムAとBは山地にあります。
実際にこの東京オリンピック渇水では極端な事例があって、
都区内に存在する小河内ダムがまさにダムCで、矢木沢ダムはダムAのような状態で、
小河内ダムが全然残っていることに一部批判と誤解が集まったことがあります。
ダムには、均等に使っても効率が良いとは限らないのです。
いわゆる都市部にあるダムは、直接雨が降らなければダムの貯水率が回復しません。
一方で山地は、山のどこかで雨が降れば、それが川を伝ってダムに水が流入してきます。
また、雨雲も発達しやすい環境ですので、都市部よりも貯水率が回復しやすいのが特徴です。
つまり、仮にもし先に貯水率の高いダムCから使おうなんてことになると、
ダムAにもしも恵みの雨が一気に降りだした時、ダムCは全然雨が降りませんなんてことになれば
ダムとしてのもう一つの役割が厳かになってしまいますし、ダムCは非効率でこの状態で
また水不足になれば水の保有量が少ない状態で推移することになり、バランスが悪くなります。
このように、水道局のダムというのはしっかりプロがどの限られた水をどのダムに使うか、
今ではしっかりと考えられていますので、水道局にしっかりと任せましょう。
また、最近では気象庁が少雨傾向の時には気象情報も出て2週間先までの傾向や、
3か月予報で雨が多くなるのか少ないのかもある程度分かるようになっています。
大前提ですが、水という資源は有限です。
日本という土地柄上、全国が慢性的な水不足であることを肝に銘じておき、
常に節水を心がけるようにしておくようにしてください。
今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
明日は静岡県で発生した、静岡地震(1935)を紹介します。