香港で聞いた話で印象深かったのが、高級時計の売上げが伸びている――ということだ。それ以外にも、高級外車やアート作品の売上げも伸びている。世界中で、超富裕層の数が増えているからだ。それで、超富裕層向けの商品の売上げが伸びているのである。
一方、「超」がつかないまでも、富裕層の数も増えている。それは、ブランドの売上げが伸びていることから分かる。高級時計や高級バッグ、高級車などの売上げが、どんどんと増えているのだそうだ。そういうふうに、今は金持ちがどんどんと増えているのである。

なぜ金持ちが増えたかというと、多くの人は、アジアの新興国が伸びてきているからだととらえる。しかしぼくの見立てはちょっと違う。
ぼくは、お金持ちが増えているのは、格差社会が広がっていることの現象の一つととらえている。格差が広がったことによって、お金持ちはさらにお金持ちになった。そうして、結果的に富裕層や超富裕層の数が増えているのだ。


ではなぜ格差社会が広がると、お金持ちはさらにお金持ちになるのか?
これをラーメン屋に喩えて説明したい。