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『もしイノ』の思い出(2,290字)
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『もしイノ』の思い出(2,290字)

2015-11-09 06:00
    今、『もしイノ』の最終校正をしている。これを火曜日に提出したら、原稿はもうぼくの手を離れる。

    思えば、『もしイノ』を書こうと思い立ってから約2年が経過した。そこで今日は、『もしイノ』の思い出について書いてみたい。


    『もしイノ』を書こうと思い立ったのは、2014年の正月だ。なぜ思い立ったかといえば、このとき、タイ旅行に行ってたくさんお金を使ってしまったからだ。

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    それで、胃がキュッとなる感じがした。お金が音を立ててなくなっていく感覚を味わった。
    だから、『もしイノ』を書こうと思い立ったのだ。そういうくだらない理由が発端だった。

    しかしながら、それは狙ってやった部分もある。ぼくは、「人間、お金がなくならないうちは働く気がしない」というのを知っていた。それで、計画的にお金をなくするよう、『もしドラ』を出して以降、ずっと働きかけていたのだ。

    その「お金がなくなる」という感覚を心から味わえたのが、20
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