日本の政治情勢は今、危機的状況にある。そう思って最近、「21世紀の戦争と平和」(徳間書店)を上梓した。

 私以外の多くの著名人もそう感じているようだ。例えば、「元祖プレイボーイ」と呼ばれ、作家であり作詞家の野坂昭如氏は昨年12月9日に亡くなる2日前、TBSラジオでこう発言していた。

「たった1日で平和国家に生まれ変わったのだから、同じく、たった1日で、その平和とやらを守るという名目で、軍事国家、つまり、戦争をする事にだってなりかねない」

 「花の画家」の異名を持つ日本画家の堀文子さんも昨年、NHKテレビで「日本が危険な瀬戸際。物事が崩れはじめると、ガラガラと崩れちゃいます。ですから、崩れる前に、騒がないといけない」と危機感を募らせていた。

 さらに天皇陛下も昨年1月、「本年は終戦から70年。この機会に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考え