田中龍作ジャーナルより転載
【沖縄・名護発】87歳のオバアが右翼に暴行? 出頭を要請した警察の鬼畜
この国は明らかに狂ってきた ― 右翼に暴行を働いたとして被害届が出されていた87歳のオバアが、きょう名護警察署に事情聴取のため出頭した。
「心臓に疾患があり足も不自由、何より高齢であるため、聴取は自宅にしてもらえまいか」 ― 弁護団が名護警察署長と那覇検察庁名護支部に上申書を提出し、今朝まで交渉したが、聞き入れてもらえなかった。鬼畜の仕業である。
出頭させられたのは「文子オバア」の愛称で知られる島袋文子さん(87歳・名護市辺野古)。火炎放射器で身を焼かれ、血の水を啜りながら沖縄戦を生き延びた。戦争の語り部だ。
文子オバアはつい先ほど(午後2時)、弁護士2人に付き添われて名護警察署に任意で出頭した。
地元紙などによるとオバアは今年5月、米軍キャンプシュワブ
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「右翼への暴行疑惑での87歳の文子オバアへの出頭命令」も「山城博治議長の再逮捕」も、本土の大手メディアはまったく報じていない。沖縄では今、こんなことまで起きているのか! ただただ、驚きの一語である。
いずれも、政府官邸の指示によるものなのであろう。
先日は大阪府警機動隊員による、「土人」発言や「シナ人」呼ばり!。そして、これらを擁護する大阪府松井知事の倒錯記者会見。 にもかかわらず、本土のテレビは、連日の築地・豊洲市場問題と東京五輪会場をめぐるドタバタ劇報道ばかり。
沖縄問題への本土人間の無知と無関心で、この国はまさに危機的状況にあると言ってよい。
そもそも「被害者」と称する右翼は、何のために高江に行ったのだろう。
建設工事をするのなら兎も角、警察の援護以外に目的は考えられない。
要するに、最初から「被害」を訴えるために高江に向かったに違いない。
「土人」発言も氷山の一角に過ぎず、警察全体が沖縄蔑視になっているのだ。
そして、国会の所信表明演説の最中に起立して、各地で活躍している警察官に敬意を表する拍手を送った、自民党議員も同罪なのだ。
安倍政権の反戦運動へ加えるこのような弾圧は本土にも間もなく波及してくる。この政権は米国の好戦派のそそのかしと支えがあって恥も外聞も捨ててしまっている。このような乱暴な現象はある種のエントロピーですから、残念ながら、特効薬で抑えるみたいな芸当は出来ません。ただ、このような異常な局面にあって、安心なのは、我々が住むこの東アジアでは米国と安倍政権と韓国政権が戦争を仕掛けたくたまらないのだろうけれど、敵対する諸国が専守防衛一筋のれっきとした核保有強国だということです。しかも、彼らは賢い。たまらずパールハーバーを起こすような侵略意向はない。
東アジアは中東や東欧とは根本的に違う。東アジアで戦争をしかけるのは時代錯誤のみならず狂気そのものだ。日本国民と韓国民はそのことに早く気が付き米国の好戦派を逆に追い詰めていかなければ折角獲得した民主的経済大国のステイタスを100%失うことになる。
お年寄りを大切に、は道徳の根本でしょう。これで「美しい日本」かね。