・組織従属主義の打破。

日本の教育を悪くした一つの原因は、一つの組織へ入る事を極めて重視する文化、つまり入口文化である。入学式が大事にされ、落第なしに卒業できる学校、入学試験に合格してしまえば卒業できる大学、就職試験を突破出来れば定年までいられる企業。その典型が入学試験である。

こうした入口文化が顕著になったのは、昭和四〇年頃からである。

一つの組織に入って、そこで人生を終える。

従って、組織の運命と自分の運命を一緒にしてしまう。

組織と個人の運命が背反する時は、他を犠牲にして組織の命運に賭ける。

日本の教育を変えるには、こういう組織従属主義を打破しないとならない。

・一幕二場の人生シナリオ

 今の日本が豊かといわれながら、閉塞感が漲っているのは、今の子供達、あるいはその若い親達の考えている人生のシナリオが一幕二場の貧寒なものだからである。

生まれてから二二歳