A事実関係
政府は21日午後、原子力関係閣僚会議を開き、高速増殖原型炉「もんじゅ」
(福井県敦賀市)の廃炉を決定した。使った以上の燃料を生みだす「夢の原子
炉」と期待された高速増殖炉は1950年代に計画されたが、もんじゅは相次
ぐトラブルの末、1兆円以上の事業費を投じながら、わずか250日しか運転
できないまま、幕を下ろすことになった。
B:評価
・ 原子力発電の問題点の一つに使用済み核燃料の処理がある。
・高速増殖炉『もんじゅ』はふつうの原子炉よりも「高速」の中性子をつかっ
て核分裂反応を起こして、燃料のプルトニウムを「増殖」させようっていうも
の。
・高速増殖炉は「核燃料サイクル計画」の一部をになっており、それはふつう
の原発から出る使用済み核燃料、つまり「ゴミ」をリサイクルしてあたらしい
核燃料につくりかえよう、そしてそれを高速増殖炉で使おう、そし
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高速増殖炉の研究継続は二つの目的があると私は睨んでいるのです。
1.原子力研究に従事している研究員の失業救済。
その背景。理科系の優秀な学生の多くが原子力の将来に憧れ学んで実社会に入った。そのストック過剰は解消されてな い。加えて、分野が専門的に過ぎ、潰しが効かない。
2.原子力の軍事応用の研究。
その背景。米国好戦派の中にジャパン・カードの使用意向が厳然としてあり、又、北朝鮮の核兵器保有に直面してその 可能性は否定出来ない。
ともあれ、日本は米国民が嫌がるTPPを逆に米国に押し付けようとする豪胆な国です。ウオール街の中枢、ネオコンの本家が日本にしっかり取り付いているかのごとき不思議の国ワンダーランドそのものです。不条理から不条理に何の説明もなく進む実に危険極まりない国でもあります。この国の内部ではその歯止めも治療薬もなかなか見つかりません。世界の良識的な圧力に任せるしかありません。つまり、摂理による断罪です。
何年もストップざもんじゅで活動してきた皆さまのご苦労を思うと、あっさりとしたこのムードは、虚無感という言葉以外に表現する方法がありません。
冷静な為政者がいれば、こうなる前に、もっと、もっと、もっと早くに決断するべきだったです。
この国は、賢い人がいないかったのかと。 つくづく辛いです。
「増殖炉」とは、燃料が使う度に増えるという意味である。
そんな詐欺商法のようなことを信じて、日本政府は60年間も試行錯誤を繰り返し、1兆円以上も浪費してきた。
他の先進国も、「夢の原子炉」と呼んで実験を始めたが、間もなく採算かとれないことや、事故が相次ぐために断念し、基礎理論から研究を見直している。
莫大な資金を注ぎ込んで試行錯誤を繰り返す国と、基礎理論から見直す国。この違いこそ、重大な問題ではないか。
日本政府は「もんじゅ」は断念しても、フランスが再研究している途中の「高速炉」を建設し、再び莫大な資金を投入しようとしている。
この国が、世界一の赤字大国だということを知らないように。
①考えながら行動する。②考えてから行動する。科学技術は、どちらも必要でしょう。否定は、科学技術の進歩につながらない。
問題は、科学技術の目的が、エネルギー資源の拡大を目指すとしても、科学技術がもたらす社会破壊を是認するものであってはならないこと、当たり前のことでしょう。人間の生活、生命を脅かす科学技術の展開は、人間の尊厳を否定するものでしかない。物質的なものに目が向き、人間の生命、精神をないがしろにする技術志向を推し進める体制は、物質的なものに心を奪われた畜生の類なのでしょう。