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トルコは親日友好国であり、人的つながりが深い。
さまざまなデーターを見ながら、この国の金融、経済の実態が審らかにならない。
①貿易は、輸出2,542億ドル、輸入3、637億ドル 大幅な赤字である
輸出先はドイツ(9.6)イギリス(6.1)UAE(5.9)イラク(5.8)アメリカ(5.5)
輸入先は中国(10)ドイツ(9.1)ロシア(8.4)アメリカ(5.1)イタリア(4.8)
*特に大きく依存した国がない。ドイツとは経済的つながりが深い
②GDP9,055億ドル 一人当たり10,655ドル
③外貨収入は貿易でなく、観光収入、特に金利が高いので海外各国から投資が支えている
④国民はリラを信用せず、家計資産はドル、ユーロ建て資産が半分以上である。
④軍事的にはNATOに加盟しているが、経済的にはEUに加盟できていない。
オスマントルコの伝統であろうか。他国間の金融・経済的交流が目立ち、どこの国にも依存していない。軍事的にNATOに加盟して各国と自由な立場に立って外交交渉を行っているといえる。
国家規模的に主体性を持つことは不可能であり、超大国間の橋渡しをする程度の立場が取れている。一つの国の在り方を見て取れる。
RT 26 May, 2023
G7メンバーは、ロシアと中国を潰す撲滅運動に参加するよう、世界の他の国々に望んでいるが、彼らは成功しない-
https://www.rt.com/news/576971-elections-in-turkey-and-g7/
西側では、今週末のトルコの選挙は「善と悪」の対決として紹介されているが、むしろもっと複雑だ-
外交防衛政策評議会議長etc. フョードル・ルキヤノフ記
トルコの大統領選の最終ラウンドを前にして、サスペンスのような雰囲気が漂っている。
2週間前に3位だったシナン・オガン候補が現職支持を表明したことで、レジェップ・タイップ・エルドアン大統領は勝利に必要なプラス1.5%を獲得する可能性を高めた。
しかし、解説者たち―特に西欧や米国の面々―が、この選挙を文明的な選択に等しいものだとして描こうとする努力がなかったならば、これほど注目されることはなかっただろうというのが現実である。
このバージョンでは、エルドアンの対立候補である高齢で礼儀正しいケマル・キリクダログルは、西欧型の民主主義発展の象徴と位置づけられている。一方、現大統領は過去への回帰の体現者である。
この語り口は、図らずも典型的なものである。私たちを取り巻く世界が複雑であればあるほど、また、これまでのパターンを否定すればするほど、それをシンプルで分かり易いフォーマットに当て嵌めたいという欲求が強くなる。理想的なのは、対比のある形式である。この場合、善に邁進する現代の民主主義者が、悪意ある後進的な権威主義者と対峙していることになる。単純化したいという欲求は、人が理解するためだけでなく、その効用のためでもある。意思決定者には、消化し易い絵が必要なのだ。ある意味、それが間違っていたとしても、無いよりはあった方がいいのである。
米国のジャーナリスト、トーマス・フリードマンが90年代後半に出した世界的ベストセラー「The World is Flat」を思い起こさせる。当時、彼はグローバリゼーションの文脈で、あらゆるものと全ての人が一体となることについて言及していた。しかし、今となっては、その比喩を変える必要がある。今日、メッセージは何かもっとシンプルで、もっとフラットなものであるべきだ。そうしないと、人々は世界に溢れている恐ろしい多次元性を理解することができないからだ。
このようなアプローチは、現代の国際関係の特徴であり、そこから各国の国内政治に波及していく。とはいえ、国家の中だけであれば、何事もより深く理解されるので、やはり実社会の要素が重要だ。しかし、世界的に見ると、状況はより曖昧である。
最近広島で開催されたG7サミットは、この極めて二次元的な構図を世界レベルで固定化する、いや、固定化するために行われている努力を力強く示すものであった。ロシアと中国が、米国が主導するブロックが象徴する世界に対する敵対者、主要な脅威として、実質的に同等の地位を与えられたのは、恐らく今回が初めてであろう。主催者は共感者の輪を広げることに非常に真剣で、インド、ブラジル、ベトナム、インドネシアといった非西側世界の主要国の多くが招待を受けていた。 主要な国際機関のトップも参加した。
ウクライナのウラジーミル・ゼレンスキー大統領は、メインゲストとして出席していたのだが、これは特筆すべきことだった。彼の国の問題は、「歴史の正しい側にいる」と考える共同体の「結集点」になりつつある、というわけだ。
実のところ、ここに不思議なことがある: 日本のマスコミは、サミットの後、岸田文雄首相が、サミットの成功、特にウクライナの指導者の到着が党の評価を高めたため、早期選挙を行うことを考えていると書いている。つまり、ゼレンスキーはウクライナとはかけ離れた国の内政の一要因になることに成功したのだ。
強く、個人的な、統一性のあるモチーフが必要なことは明らかだ。そのような要素がない場合、こうした共同体は崩壊する傾向がある。何故なら、世界は実際には2次元ではないからだ。多様であるだけでなく、実際には利害関係、認識、議題によって分断されており、多様化する課題に対応するためには最大限の柔軟性が必要だ。比喩的にも、残念ながら文字通りの意味でも、重火器なしに結束力を維持することは非常に困難だ。
この結束した共同体の標的にされた人々は何をすべきなのだろうか?恐らくこの共同体とは逆のことだろう。つまり、自分たちの繋がりの多様性と発展の選択肢を最大化することを目指し、1つのブロックに参加するという最終的かつ取り返しのつかない選択をしない権利を主張すべきなのだろう。
善と悪の二項対立は、理解しやすく道徳的に魅力的ではあるが、殆どの場合、現実の国際プロセスには無関係である。そして、G7がこのような根拠に基づいてインドやブラジルなどをその軌道に引き込もうとしても、効果はないだろう。
決戦投票でのエルドアン勝利の前、MKバドラクマール氏はIndian Punchlineで「トルコ、エルドアン大統領支持に結集」(2023 年 5 月 17 日)を書いていた。
「もし彼が勝てば、これがエルドアンの最後の任期となる。そして、それは "レガシー・ターム "となる予定だ。エルドアンは間違いなく、トルコをエネルギー、食糧、コネクティビティ、トランジットにおける地域のハブとして変革することを目指すだろう。原子力産業、防衛産業、インフラプロジェクトなど、ロシアの参加によって飛躍的な発展を遂げることになるだろう。」
https://www.indianpunchline.com/turkiye-rallies-behind-erdogan/
要は地域大国の非米側への一層の移動だ。エルドアンはSCOへの加盟も検討していたわけだから、親米欧野党候補の敗北に、アメリカ帝国ら西側はショックを受けたことだろう。
https://www.globaltimes.cn/page/202209/1275507.shtml
「私たちは、グローバルな舞台で本当に深く、根本的な変化が起こっているのを目の当たりにしています。ますます多くの国家が、国家主権を強化し、独立した内政・外交政策を追求し、独自の発展モデルを堅持する方向に進んでいる」とプーチンはフォーラムの参加者に語った。」(Sputnik「地球規模の舞台で起きている根本的な変化 – プーチン大統領
2023.05.24」)
https://sputnikglobe.com/20230524/fundamental-changes-taking-place-in-global-arena--putin-1110565696.html
ウクライナでは、アメリカ帝国らG7の実質的敗北は確定したと言ってよい。
そして、経済はどうか?
上記、記事は言う。「新しいドクトリンは、米国や他の非友好的な国家による世界情勢の支配の名残をなくし、いかなる国家も新植民地主義や覇権主義の野心を捨てることができるような条件を整えるという目標を掲げています。この文書では、米国を世界の反ロシア政策の主要な扇動者とし、モスクワを弱体化させようとするワシントンの試みに注意を喚起しています。」
そして、さらにプーチン氏発言。
「我々は、相互決済における非友好的な国の通貨の割合を減らすことに尽力しており、世界中のパートナーやユーラシア経済連合と、自国通貨への完全移行、相互決済における自国通貨の使用への到達に向けて、さらに積極的に取り組むつもりである」と述べた。」
今、中国はアメリカ帝国国債を大量に売却して、金に変えているという。国債が売却されれば、当然アメリカ帝国の金利は上がる。金利が上がれば、ますます債権価格は下って、金融機関は含み損を抱えるだろう。アメリカ帝国の金融崩壊は加速する。
https://sputnikglobe.com/20230513/china-sells-us-debt-stockpiles-gold-amid-de-dollarization-trend-1110316383.html
世界はアメリカ帝国のクビキを脱しようとしている。そうした動きがいくつも見て取れる。
しかし、日本の主流権威筋メディアは未だに世界の中心はアメリカ帝国のみかのような姿勢。そして、それを信じて疑わない多数のB層。
日本はアメリカ帝国とともに沈むのか?
元記事には次も出ていた-
パン屋を営むムサ・アスランタス氏(28):
「エルドアンのおかげで、私たちの国は強くなった」
「彼は外国の指導者に立ち向かうことができる。エルドアンのおかげで、私たちは安全で強力だと感じることができる。彼らは以前のように我々を翻弄することはできない」
トルコ経済政策研究財団のアナリスト、セリム・コル氏:
「エルドアン氏は、この国に何を望むかについて明確なビジョンを持っており、彼は若い頃からそのビジョンを持っていた」
「彼が好まれているのは、その点で妥協していないことだ」
*
日本はどうだろうか━などと言うだけ虚しい。
>>2
「国家規模的に主体性を持つ国」とは具体的にどういう国か明示して下さいな。折角、お書きになったんだから、知りたいですね。
RT 28 May, 2023
プーチン大統領、トルコでの選挙後に「良き友人」エルドアン氏を祝福
https://www.rt.com/russia/577055-putin-congratulates-erdogan-victory/
ロシア大統領は、再選を果たしたトルコ指導者の「独立した外交政策」に賛辞を贈った-
ロシアのプーチン大統領は日曜日、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が3期目の政権を獲得したことに祝辞を述べた。プーチン大統領は、ロシアとトルコの関係強化に「個人的に貢献」したエルドアン大統領に感謝した。
プーチン大統領は、エルドアン大統領へのメッセージの中で、「選挙での勝利は、テュルキエ共和国のトップとしてのあなたの無私の仕事の当然の結果であり、国家主権を強化し独立した外交政策を追求するあなたの努力をトルコ国民が支持している明確な証拠である」と述べた。
「私たちは、ロシアとトルコの友好関係と互恵的な協力関係の強化に対するあなたの個人的な貢献を高く評価しています」とプーチンは続け、重要な共同プロジェクトとして、トルコ初の原子力発電所の建設と新しいガスハブの創設を挙げた。
プーチンは、「私は心の底から、あなた方の新たな成功、そして健康と幸福を祈ります」と締め括った。
エルドアン大統領は日曜日の夜、大統領選の決選投票で、挑戦者のケマル・キリクダログルを破り、勝利を宣言した。トルコのAnadolu Agencyが発表した最新の集計によると、99%以上の投票が行われ、エルドアンはキリクダログルを55.12%、47.88%の得票率でリードした。
トルコ大統領の外交政策(プーチンは「独立」、エルドアン自身は「バランス」と表現)は、トルコがロシアや中国との関係を強化する一方で、NATO同盟国に譲歩を迫るというもので、エルドアンはスウェーデンやフィンランドに対し、同盟への加盟を承認する前にトルコへの武器禁輸を解除し、テロ容疑者の国外追放を要求していたことがある。
ウクライナでの軍事作戦をめぐってロシアに制裁を課していないNATO加盟国はトルコだけであり、エルドアンはこの紛争に対して中立的な立場をとっている。彼の指導の下、トルコは昨年、モスクワとキエフの和平交渉を主催し、黒海穀物イニシアティブを仲介した。
しかし、この関係に困難がないわけではない。エルドアンが「できるだけ早く」ウクライナの和平合意を望むと宣言したにもかかわらず、アンカラはキエフにBayraktar TB2攻撃偵察機とKipri地雷除去装甲車を販売し、今週モスクワから非難を浴びた。
ロシアの外交官ユーリー・ピリプソンは、土曜日にRIA Novostiに「キエフ政権への武器や軍備の供給は、調停者の役割とは相反するものだ」と述べた。
しかし、エルドアンの勝利は、モスクワとアンカラの安定した関係の継続を意味する。エルドアン氏とプーチン氏は数十年来の知り合いであり、ウクライナ紛争が始まってからも何度も会談している。一方、キリクダログルは、ロシアが今月の選挙に介入したと根拠なく非難し、EUやNATOとの緊密な連携を約束した。
「ロシアのような国に対しては、バランスの取れたアプローチが必要だ」とエルドアンは今月初め、CNNに語った。「我々は強い国家であり、ロシアとは前向きな関係である」と付け加えた。
*
米国(DS)は、エルドアンには「憤りを隠さない」を とっくに通り越しているのでないか。
>>6
毎回毎回コメントしてくる人には気分が乗っているときは回答します。
今回はまずご自分で考えたらいかがですか。
今日は外出して会議などがあり、疲れました。
>>8
曖昧模糊の単語を並べ恥ずかし気もなく投稿するあなたはやはり自民党系ですか。
トルコとアルメニアとの関係が改善の可能性がある。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR06EMB0W2A001C2000000/
一方、アルメニアは、CSTOについて、
「「脱退の可能性を排除しない」と表明。「地域の安全保障システムが機能していないため、西側のパートナーと協議を始めた」と述べた」
https://www.afpbb.com/articles/-/3446489
https://www.afpbb.com/articles/-/3464993
「西側のパートナー」というのは、トルコのことである。アルメニアからみて、直接NATOに加入するのは、ウクライナをみていても、非常にハードルが高い。しかし、トルコとの軍事同盟であれば、NATO加入よりはずっとハードルは低い。そして、トルコがNATOであることを考えると、アルメニアにとってトルコとの軍事同盟は、機能的には、NATOとの軍事同盟に一歩近づく。またこれをロシアからみれば、トルコは中共とともにロシアの勢力範囲を削って来うる存在だ。
トルコは別にロシアの味方ではない。露宇戦争の初期にウクライナ側の戦果をあげたといわれるバイラクタルがトルコ製であることを思い出せば良い。トルコはいまの国際環境を自らの勢力範囲を広げるために、したたかに利用している。そのときトルコにとってNATOであることは強みになっている。トルコがみずからNATOを脱退する可能性は近い将来まではない。
これは日本が日米安保を維持しつつ、あるいは将来創設される「アジア版のNATO」に加入しつつ、その一方で独自な外交を行いうる可能性を示唆している。
>>9
朝起きてみれば捨て台詞。
曖昧模糊とは考えていない。
コネクションや交渉力を駆使して困難な状況を打開する役割を
自他とも認知し認知されている人(フィクサー)を意識しています。