・台湾総統選挙は与党・民進党から今の副総統の頼清徳氏、最大野党・国民党から現職の新北市長の侯友宜氏、野党第2党・民衆党から前の台北市長の柯文哲氏のあわせて3人が立候補
・最大争点は対中国政策。
独立を志向する与党・民進党が勝利するか、中国との関係改善を主張するかが焦点。
・野党が分裂したこともあり、与党が40%獲得し勝利。
・ただし同時に行われた立法院選挙では、113議席のうち、国民党が52議席、民進党が51議席、民衆党が8議席。民進党は改選前より11議席減、過半数を維持できず。
・対中政策は現状維持。独立への動きは低下しよう。そのことは台湾有事の危険性は減。
A-1台湾総統選挙 民進党・頼清徳氏当選 立法院は過半数維持できず(NHK)
13日に投票が行われた台湾の総統選挙で、与党・民進党の頼清徳氏が550万票を超える票を獲得し、野党の2人の候補者を破って当選。
同時に行われた議会・立法院の選挙では民進
孫崎享のつぶやき
台湾総統選挙は与党・民進党の頼清徳氏が約40%獲得し勝利。同時の立法院の選挙で113議席中、国民党52、民進党51、民衆党8で民進党は改選前より11議席減過半数を維持できず。→独立への勢力は減→中国が武力を利用し独立阻止の動くも減→台湾有事の可能性も減
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コメント
コメントを書く政治的には、価値観の維持に対する強弱が選挙結果となったのでしょう。中国と異なった制度を守りたいということなのでしょう。
経済的には、現在住宅価格の高騰など生活面での不満があり、立法院選挙の結果が均衡した結果が出ている。
中國は「台湾独立」という分裂行動や「外部勢力の干渉」を断固反対している.米国も「台湾の独立を支持しない。台湾は中国の一部だ」と認識しており、妥当な選挙結果に終わったというべきでしょう。
米国も中国もコインの裏表の関係にあり、「表裏一体とはいかない」が「遊離する」ことはないとみるのが妥当でしょう。
中國は「共産党の顔」と「国民向けの顔」が異なっているだけであり、親米の顔と反米の顔がコインの裏表ということである。共産党幹部は米国にドルで蓄財しており、反米の顔を国民に見せながら、裏で米国と手を握っている。他国との戦争より国民の反乱・紛争が怖いのが共産党幹部の本音でしょう。
少なくとも、台湾の世論は「現状維持」を求めたのだと考えている。だから、独立という方向には向いていないと思われる。
中国側は、Global Timesによると次のように表明したとのことだ。
https://www.globaltimes.cn/page/202401/1305321.shtml
「中国大陸の報道官は土曜日、台湾の指導部と立法院の選挙結果についてコメントした。
国務院台湾事務弁公室の陳賓華報道官は、今回の結果は民進党が台湾の主流世論を代表できないことを明らかにしたと述べた。
陳報道官は、台湾は中国の台湾であり、今回の選挙が両岸関係の基本的な情勢や発展傾向を変えることはなく、台湾海峡を挟んだ同胞が共有する、より緊密な関係を築きたいという願望を変えることもなく、中国統一の必然的な流れを妨げることもないと述べた。
台湾問題の解決と祖国統一の実現に対するわれわれの姿勢は一貫しており、われわれの決意は岩のように固い。
我々は、一帯一路の原則を体現する1992年コンセンサスを堅持し、『台湾独立』を目指す分離主義的な活動や外国の干渉に断固として反対する」と陳氏は述べた。
日本としては、台湾有事などといって、中国の国内問題に間接的にも、直接的にも干渉しない姿勢を貫くべきだ。
それにしても、毎日を読んでいて、違和感なのは民進党の頼清徳副総統の勝利に焦点を当てている印象がある点。
「台湾総統選、民進勝利 頼氏初当選、米と連携継承へ」
https://mainichi.jp/articles/20240114/ddm/001/030/085000c
台湾での選挙に示された民意の本質は現状維持であろう。「台湾有事」なるものを、有権者は望んでいない、それがハッキリしただけだ。だから、立法院で民進党が過半数割れしたことも重要だ。
民主主義対専制主義みたいな古臭いイデオロギー対立の枠組みに物事を当てはめようとしないで、台湾人は中国との戦争を望んでいない、それだけではないか?
現状維持とは、そういうものであり民主主義第一!みたいなことでもなかろう。
「蔡氏は台湾海峡の現状維持を掲げ、中国への警戒感を強める米国や日欧などの民主主義国家と連帯を重視することで台湾の安全確保を図ってきた。」
毎日の記事。下らんな、としか思えん。「民主主義」より、戦争をしないことほうが、よほど大事だ。
>>5
共産党幹部のドル蓄財:既に金に代わっているでしょう。
反米の顔と裏の親米:当然です。中国は衰亡しつつある米帝と核戦争はしたくないのです。単細胞の日本とは決定的に違います。
他国との戦争より国民反乱紛争が怖い:当然です。中国は専守防衛、やられたら10倍返しで反撃します。
知っておいてもらいたいのは、中国は「戦わずして勝つ」戦略を採用してます。財政破綻してしまっている米帝と日帝が早晩自ら牙を抜くのを予見してます。中国はロシアと仲良くしてユーラシアの繁栄を確実なものにすることを決意してます。
>>7
同じ価値観を共有する台湾に対して「祝意」を表したいが抑えてコメントしたが、敵意をあらわにしたコメント返しがあればお返しをせざるを得ない。
米国ブリンケン国務長官と日本上川外務大臣が同じように台湾総統選挙で頼氏が当選したことに「祝意」を表明している。価値観を共有する制度下で選挙を経て当選した方に祝意を表明するのは当たり前のことであり、中国に対する内政干渉に当たらない。中国共産党一党独裁と台湾の国民主権制度では選ばれ方が違っており、各々に祝意を表することは理にかなっているといえる。台湾に祝意を表さないと逆に価値観が異なったことになってしまう。事実に反することはできないでしょう。
>>8
何も敵意を表してませんよ。
CHANGEさんの文章が余りにも幼稚でナンセンスなのでコメントいたしました。
同じ価値観を共有する台湾?とんでもない。
日本のB層には台湾有事を起こし、それに加えて、CHANGEさんがいうところの中国が最も恐れる内乱を大陸に引き起こそうと考える人々が結構多いですよ。
80有余年前、日本のB層が決断して鬼畜米英を叫びパールハーバー電撃攻撃を展開しました。あなたの文章には当時のB層の思念に共通するものがあって私はその古さに慄然としてます。
台湾人にはそんな価値観はありません。彼らは商売第一です。台湾有事なんてトンデモナイ。
>>9
幼いね。自分の考えに一致しない人は、幼いとかB層とか小学生とか様々な表現をしなければ対抗できない哀れな人といわざるを得ない。
台湾人に価値観はないとは、手前勝手も過ぎますよ。共産党の在り方と異なった国民主権の選挙をしている現実をよく見てください。中国とは価値観が違っています。少し頭を柔らかくして勉強してください。
>>10
台湾人の価値観は、あなたたちB層の価値観ではないと言ってるんです。
中国人の価値観と台湾人の価値観は同じではないかも知れないが、共存できると考えている台湾人が多数いるということです。
このことはあなたたちB層とは決定的に違うのです。
>>12
貴殿の指摘について私は次のように考えてます。
まず、香港ですが、香港の若者は間違った選択をしました。彼らはCIAの工作に騙され実力レジスタンスを挑みました。ウクライナ・ゼレンスキーの小型版です。彼らは中国共産党を憎んだのです。その点、台湾人は賢い。彼らは憎むのを超越して共産党の存在を認めているのです。香港人が伝統的に育んだ価値観を温存したかったなら、中国共産党の存在をまず他者として認め一国二制度のヴァージョンアップに取り組むべきでした。CIAの手先になるなんて愚かをやるべきではなかったのです。過去は過去。香港人のこれからは上海の生き方を学ぶべきです。
続く
>>13
続き
次に南シナ海。中国海と呼ぶべきです。ま、それはそれとして、中国が最も恐れているのは米国による中国海の封鎖です。その封鎖を不可能にするには中国海に点在するサンゴ礁の完全確保が不可欠な要件です。これは中国の生存権に関わるもので、13世紀の明ダイナステイ―時のジャンク航行時から周辺に認められて来た既得権でもあるのです。台湾人には、第二次大戦時、日本人として中国海での戦いに巻き込まれた経験がありますから、台湾人は中国にとって中国海のサンゴ礁と中國海の自由航行が他国に冒されることを許せないことであるのを理解してます。東南アジア人は大航海時代から列強のコロニーになり、第二次大戦後独立した新生の国家で国作りに忙しく不明のそしりを免れませんでしたが、最近になってサンゴ礁が中国の生命にとって不可欠であることを理解しはじめて今日に至っているのです。
続く
>>14
続き
私がこの状況で憂いていることは唯一つ貴殿らが層をなす日本の大衆の多くが中国の主権のありようを米国の戦争カルト集団たるネオコンと同じく偉そうに中国の主権のありようを批判していることです。
米国人の大多数もネオコンの好戦性に疑問符を付けているのに今じゃ日本の大衆の殆どがネオコンになってしまっているのです。一部のエリートの決断は民衆の反対でぽしゃるが、大衆の決断はあっという間に戦争集団に発展するのです。かれは中国にとっても脅威です。
日本の政治家、大学人、マスコミに務める諸々が今直ちにやるべきことは中国、ロシア、北朝鮮の主権をリスペクトすることだと私は考えます。これ以外に安全保障、セキュリテイは存在しないのです。