3月8日朝日新聞は「日本、対ロ制裁明言せず」と報じた。
この方針は間違っている。
まず、ロシアはウクライナ領に軍事侵攻し、これを背景にウクライナ領を併合しようとしているのだ。
確かに、クリミアには約6割ロシア人が住んでいる。この地方ではロシア語がはなされており、いわばロシアの勢力圏の中にある。歴史的にみればロシアの一部であったことが長い。だから、クリミアがロシア領に含まれるのは、ウクライナより自然かもしれない。
しかし、これは何も軍事侵攻と言う形で実施すべきではない。
国際的正義を軍事力を使用しないで構築する努力はすべしであるし、その方向に世界を動かしていくべきである、その中、非軍事以外のことで、軍事力を行使する国には、日本は率先して厳しい措置を打ち出すべきだ。
かつ今回、米国、EUを見れば、「制裁措置」を打ち出している者のそれは名目的、厳しく望んでいますよと言うジ
コメント
コメントを書くいつもいつも教えられることのほんとうに多い孫崎さんだけど今回だけは
同意できない。
「日本、対ロ制裁名言せず」は正しい。
このような日本の国益に密接にかかわる問題はよほどの熟慮が必要です。
米国にいやいや無理やり付きあわされたイラン制裁は資源小国の日本の
国益をどれほど損なったか。
非軍事以外のことで、軍事力を行使する国には、日本は率先して厳しい
措置を打ち出すべき、ならば日本は米国にたいしてつねに厳しい措置を
打ち出さざるをえなくなります。
これまでいつでも率先して米国の軍事介入を支持して来たのに。
パナマやグレナダより今回のウクライナのほうが名分はともかくはるかに
実質的な正当性はロシア連邦にあります。
もしかして名分もロシア連邦側にあるかもしれません。
ヤヌコビッチの身分はウクライナ議会の決定より法的正当性がありますから。
やがて実施される住民投票で民衆大多数の支持も証明されることでしょう。
まず、ロシアはウクライナ領に軍事侵攻し、これを背景にウクライナ領を
併合しようとしているのだ。
たしかに一般論としては許しがたいことです。
しかし孫崎さんもふれていますがこのケースにのみ見られる特殊事情もあります。
孫崎さんはそこをかんたんに通りすぎてしまわれましたが。
私見ではそこは決定的に重要です。
さらにもっと重要なのはそのほうがウクライナ人にとっても長い目でみれば幸福な
解決だろう、と思われることです。
ケンカになるだろうと思われる部下はわたしなら一緒の配属にはしません。
孫崎さんは西部と東部クリミアとのあいだで血で血を洗う内戦を見たいですか。
それとも、そんなことは絶対起きないと思いますか。
モンテネグロのセルビアからの独立住民投票を好意的にみていた米国や西欧諸国が
なぜ今度はウクライナ憲法や国際法に反する、といっていきりたつのか。
憲法違反はヤヌコビッチから大統領職を剥奪したウクライナ議会のほうがよほど
その可能性が強いのに。
軍事侵攻に同調するわけではないが、いままで行なってきた米国の一方的軍事侵攻の数々をどのように評価するか。米国のあくどいやりかたを評価しながら、ロシアの侵攻を同時評価していかないと、米国の論理が全て正義であり、米国の論理に合わないと、全て不正義になってしまう。本質的に何が正義で、何が不正義かというような議論はあまり意味はなく、どちらが外交的交渉力で優位に立つかである。日本に直接的利害の及ばない問題で、どちらに組するか明らかにするのは、国益になるようには思わない。のらりくらりすべきときは、日本得意の意思表示なしを貫くべきでしょう。
外交のことはわからないから、プロの意見を尊重するけど、今回ロシアと西側のどちらがより悪いかといえば西側だと思う。すでにウクライナの年金に財務省が手をつけ始めたという話を聞いた。きっと今の傀儡政府はウクライナ国民ではなく資本の方を向いている政府だ。日本もウクライナのことを笑えないけど、ウクライナの富はEUの銀行と多国籍企業に略奪されることになるんじゃないかと思う。もしかしたら今よりは良くなる人もいるかもしれないけど、自分たちの力で良い国を作っていく選択肢を自ら捨て去ることになるんじゃないかと思う。それは誇り高いコサックの精神を売り払うことに他ならない。こういうことは悲しいことで、たとえそれが賢い選択であるという結論になっても(ならないと思うけど)、絶対に肯定したくない。ただいつまでも争い合うよりましだろと資本は笑っているのかもしれない。
君たちは無理に平和を装わなくてもいいし、感情を表に出した方がいいし、問題があるなら表面化した方がいい。そういう意味では安倍政権は日本に貢献している。そういうときに国民が知恵を出し合って建設的にかいけるしていくことが重要だ。壁は厚い。両方の意味でね。