今日の日本社会での醜さと危険は、政界、官界、法曹界のいずれもが、それぞれの組織の上部、主流とみなされる人になればなるほど、本来のあるべき思考をから逸脱し、安倍政権に迎合する考えをしていることである。

 一つの代表が、横畠内閣法制局長官である。

 過去何十年にわたり、内閣法制局は自衛隊を海外で闘わせることになる集団的自衛権は違憲であるとの立場をとってきた。

 内閣法制局長官は歴代、内閣法制局内で勤務した者から任命する不文律があった。安倍首相がこれを変え、集団的自衛権を認める小松元駐仏大使を任命するや、内閣法制局内が一気に変化し、小松氏の健康上の辞任後、任命された横畠氏は一気に集団的自衛権容認論を展開した。そして、「横畠内閣法制局長官は参院予算委員会で、核兵器使用について「国内法上、国際法上の制約がある」としたうえで、「憲法上、あらゆる種類の核兵器の使用がおよそ禁止されている