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記事 13件
  • 「一年早い夏休み」

    2022-07-29 07:00  
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     本格的な夏の訪れとともに七度目の登園自粛。園の感染状況と小児科の逼迫具合を見て自主的に判断した。娘の命を守ることが園の先生方と医療従事者の負担軽減に繋がればと。が、感染リスクは限りなくゼロに近づく一方で、親の負担は増える。在宅で仕事をしながらの育児。七度目とはいえ「いつまで続くんだよ」と溜め息が出る瞬間も一度や二度じゃない。それでも行動制限が出ているわけじゃないので気分的には自由だ。感染対策をした上であればどこへでも連れて行って遊ばせられる。家の周りには海も川も里山もある。来年には小学生だ。夏休みはずっと子どもが家にいる日々が待っている(娘は学童に入ることを頑なに拒んでいる)。ならばと今回の状況を利用して来年からの夏休みを親子で体験学習することにした。
     

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  • 「依存し過ぎないこと」

    2022-07-27 07:00  
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     長葱が好きだ。毎日何らかの形で口にしている。蕎麦や納豆をよく食べるのも、長葱を食べたいがゆえだったのだと数年前に気づいた。にもかかわらず、長葱を栽培したことはない。菜園を始めてもう10年になるのにだ。どうやら自分では育てられないと思い込んでいるようだ。ぼくは農薬も化学肥料も使っていない。化学の力に頼らない農法において今のぼくの技術ではモヤシのように細い長葱しか育たないのではないかと。だから長葱はプロの農家さんに依存して生きている。
     

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  • 「ぼくと父の二人旅」

    2022-07-25 07:00  
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    「やだ、あんた覚えてないの?」 母が素っ頓狂な声を上げた。ぼくには父親と二人で旅をしたことが一度だけあると母が話してくれたときのことだった。ぼく自身には父と旅をしたという記憶さえなかったのだ。
     

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  • 「なにもしない一日」

    2022-07-22 07:00  
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     三連休の最終日、仕事に出掛けようとしたぼくに娘が言った。「つむちゃん、今日何するの?」 このところ休んでいない。年長になってからは保育園も休まなくなったし、週二日の休日のうち一日はバレエ教室に通い、残りの一日は友達と遊んだり、祖父母の家に行ったり、なにがしかの予定が入っていた。たまには家でゆっくり身体を休めておくのも必要なんじゃないか、と思っていたところだった。 「なにもしない一日っていうのはどう?」 ぼくはそれだけ答えて、仕事場へ出掛けた。 
     

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  • 「ぼくらはみんな泳いでいた」

    2022-07-20 07:00  
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     ぼくが子どもの頃の話だ。つまりは、50年近く前の話だ。アメリカでは生まれたばかりの子をプールに投げ込んで泳ぎを取得させると母が言っていた。羊水の中にいた頃の感覚を覚えているうちに原始反応、条件反射で泳ぎを取得させるのだという。作り話か、どこかで聞き囓った話を自分なりの解釈で再構成したのだろう。そもそも母はアメリカに行ったこともなければ、アメリカに知り合いもいない。ぼくを自発的に泳ぎに取り組ませるためにそんな話で脅してみた、というところだったんじゃないだろうか。今の時代なら完全に虐待だ。
     

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  • 「もう小学生になるんだから」

    2022-07-18 07:00  
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     未就学児の親である自分がここから半年間、口にしないように気をつけなければならない言葉がある。「もう小学生になるんだから」
     

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  • 「愛国心」

    2022-07-15 07:00  
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     子どもが生まれても、自分は変わらないと思っていた。それはある意味では正解だったし、ある意味では間違いでもあった。今思えば、変わることが怖かったんだと思う。でも今は違う。自分が変わっていくことを楽しめるようになった。それはどんなに変わっても変わらない、あるいは変われない自分がいることも再確認できたからでもある。
     

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  • 「食糧自給率70%」

    2022-07-13 07:00  
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     朝、娘を保育園に送り届けてから、畑へ。午前中から真夏日の予報が出ていたけれど、海沿いの国道からトンネルを抜けたところに広がる里山にある畑には辛うじて涼風が吹き下ろしていた。
     

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  • 「ただいまとおかえりと」

    2022-07-11 07:00  
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     ただいま、と言える誰かがいる。おかえり、と言ってくれる誰かがいる。ただそれだけのことがどれほど心の安寧を保ってくれているかをこの2年半しみじみと実感している。
     

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  • 「7月7日」

    2022-07-08 07:00  
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    「パセリがたべられるようになりますように」 5歳の娘が七夕の短冊に書いた願い事だ。給食の時間に付け合わせで出て来たパセリを自分だけ残したことが悔しかったのだという。家でパセリを出したことはなかったから彼女にとってはそれが生まれて初めてのパセリだったのだろう。
     

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