小飼弾の論弾 #314 「スマホ新法の影響は?トランプの制裁に協力するビッグテック、表に出てきた核保有論、日銀の利上げでも進む円安」
「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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今回は、2025年12月23日(火)配信のテキストをお届けします。
次回は、2026年01月13日(火)20:00の配信です。
お楽しみに!
2025-12-23配信のハイライト
- 「両者とも頑張った」スマホ新法
- 「ハンコで半導体回路」と「トランプ級戦艦の実現可能性」
- 「ジェットエンジンをデータセンターに」と「タービンブレード1枚いくら?」
- 視聴者質問「書籍市場で電子版の割合が低い」と「利上げと円安」
- 「核保有論の意図」と「H3失敗、2段目には2段目の難しさ」
- 「がんを100パー治す腸内細菌」と視聴者質問「幸福の最大化と自由度の最大化」
「両者とも頑張った」スマホ新法
山路:最初、軽い話題からいこうと思うんですけど。“Twitter”が復活するというニュースなんですが(笑)。
小飼:この場合はX.comがTwitterを継いだ、ではなくてTwitterという名前のウェブサービスが再び出来上がるという意味ですよね。
山路:Xが所有しているTwitterの商標権っていうのが使ってねえんだったら、もうそれ無効じゃねえの、みたいな話なわけですよね。弾さん、ちなみにTwitter.new登録しました?
小飼:登録しました。いや、もちろんそれは、
山路:そうですか(笑)、海のもんとも山のもんともつかないSNS、
小飼:とりあえずネームスペースを取ったというね。
山路:これってまだ、今の状況ではぜんぜん情報も出てないから何とも言えないんですけども、
小飼:ベーパーウェアかもしれないしね、
山路:ああ、とりあえずそういう話題作りして資金を集めようみたいな。
小飼:そうそうそう。
山路:こんなんされて、イーロン・マスクとか黙ってたりするのかな?
小飼:まぁ現段階では特に、今の元TwitterのあのX.comのobstacle(障害)にはならないという。
山路:もうだいぶ規模も違いますしね。結局SNSって、もうユーザーベース、既存のユーザーベースからなかなか移らねえっていうのはThreadsを見ても、mixi2を見ても。私はmixi2、一切触ってないですからね。
小飼:まったくだ。だれだよ、dankogaiとったのは。
山路:あっ、mixi2で(笑)?
小飼:怒らないから、名乗り出て。
山路:いや、怒る気満々じゃないですか(笑)。怖い、怖い。じゃあちょっとそのタイトルにもあったスマホ新法の話、先いっておきましょうかね。けっこうこれって、これは日本の政権がうまく交渉したっていう例になるんですかね? スマホ新法。
小飼:どうなんだろうね。
山路:最初に出てきたスマホ新法の案だと無制限にサイドローディング、要はAppleの公式に認めるんじゃないストアみたいなものも自由に作れるようにして、アプリとかも自由にインストールさせようみたいな、わりととんでもないようなことを言ってたんだけれども、けっこうなんというのか、
小飼:実装のところで政権とAppleのほうで交渉があったみたいで。
山路:うんうん、で、なんというのか割とどっちもメンツを立てられるぐらいのところに落ち着いたみたいなというのか、
小飼:落ち着けたというのか。
山路:政権のほうとしてはつまりAppleとかGoogleに販売手数料をちょっと割引かせたというか、値下げさせて、いちおうこう別のストアも条件付きだけども認めるみたいな形にして。
小飼:そこで本当に落ち着いてるのかねっていうのはあるけれども、なるべく大騒ぎにならないように、両者とも頑張ったっていうのは、それは事実ではあると思う。
山路:今回、本当にAppleが相当一般の消費者相手に広告というか、だいぶメッセージとか出しましたよね。
小飼:そうね。
山路:あんまりそういうことしないイメージあったんですけども、そういう政策に関してかなり意見という、広告は出さなかったかもしれないけども、かなりメッセージは出してましたけどもね。これはだいぶ日本もデジタル企業との付き合い方がわかってきた?
小飼:わかってきた、ではないですね。Appleから見れば、率直に言って余計なことしやがって、なんで。それ以外の何ものでもないんで。
山路:今回のiOS 26.2の変更で、使ってみました? Kindleのアプリから外部のリンク、
小飼:しまった、それが一番影響があるやつなのに、しまった。わかりました。iPadで確認します。僕はその手のことは主にiPadでやってて。しまった、気づかんかった。
山路:それはちょっと便利かな、ただ、それも、そのやつも完璧じゃないみたいですけど。これまでは、お勧めのところではサンプルをダウンロードする仕様になってましたが(外部リンクに飛んで書籍を購入できるようになった)。
小飼:相変わらずまぁいつものこと、やっぱり怖いよな。なんか新しいことを試すと、アカウントがぶっ壊れるという恐怖心が、KindleというのかAmazonアカウント。ものすごいフラジャイルなんですよね。
山路:とくに私、かなり早い段階でKindle使ったんですよ、日本でまだKindleがやってないときにAmazon.comでアカウント作って、Kindleの、
小飼:そうね、Kindleのハードウェアがガンガルだった頃だよね、
山路:ガンガルでしたっけ(笑)、
小飼:モビルフォースガンガルだった頃だよね。ものすごいなんか、こんな醜いハードウェア、ありえんだろうっていう、
山路:それは私まだ買ってないんですけどね、そのガンガルだった時のやつという、
小飼:ああ、そうか、アカウントを入手しただけ、
山路:アメリカの、要はそのKindleのストアが始まった時にアカウントを作って。
小飼:なるほど。
山路:その時にアカウントを作った人っていうのは、Amazon.co.jpでサービスが始まった時に、アカウントを紐付けできたんですよね。ただ、1回紐付けすると、それが後々の、
小飼:そうそう、その手の話。僕、両方持ってるよ、.comも.co.jpも、両方持ってるよ、じつは。で、紐付けしてない。
山路:ああ、それが一番結局賢かったかもしれない(笑)。
小飼:なんか、パイオニアの皆さんの話を聞いて、これはよねインテグレートしちゃいけないよなって。
山路:なんかね、たぶんAmazonの人も検証しきれてないようなバグの原因になってるっぽいんですよね、いまだに。
小飼:検証したところで儲かるわけでもないし。ただ、ほったらかしにすると穴が開くかもしれない。
山路:とりあえずAmazon.comのアカウントを削除すると、Amazon.co.jpで買った本も見られなくなるみたいな、そういうこととか、
小飼:そうそう、そういうホラーストーリーズをいっぱい聞いたんだよ。
「楽天Koboのほうがサービスが早かったよ」(コメント)
山路:ほうほう、そうでしたか。Koboのほうが早かったっけ、日本ではそうだったかもしれないな。なんかコメントで、
「今日は弾さんが怒るポイントが多そうだな」(コメント)
小飼:ハハハ、いや、でも楽天は楽天で、いまだに2FAがまともに実装されてないでしょ。
山路:2要素認証、
小飼:そうそうそう、そういうところだよ。
山路:楽天証券は、パスキーに対応したんですけどね。
小飼:うん。あのね、楽天も、楽天がつくので証券と銀行と、普通のwebコマースのサービスとクレジットカードと、全部あるんだけれども、微妙に認証メソッド違うんだよね。
山路:たぶん、ぜんぜん別だったサービスのやつの統合ってのが、
小飼:それそれそれ、
山路:やりきれてないという、よくあるやつ。
小飼:よくあるジャパンネット銀行がPayPayになるみたいに。
山路:まぁPayPay銀行の場合は名前が変わっただけですけど(笑)。楽天の場合は、ぜんぜん由来の違うサービス、
小飼:いや、振り込む時にPayPay銀行にPayPayする、
山路:恥ずかしめを与える、なんともたまらない姿勢がなんとかしてもらいたいですけどもね。ちょっと、
小飼:だから振り込み先の指定だけでも、ジャパンネット銀行復活して、
山路:本当にそれはそう思う(笑)、
小飼:PayPayはないわ、PayPayは。
山路:向こうでチャリンと鳴ってそうですもんね。
小飼:いや、鳴るんだよ。
山路:振り込み? いや、それは嘘でしょ(笑)。
小飼:いや、本当だよ。本当だよ。これでやったよ。
山路:え、銀行の振り込みが鳴る? いや、そんなもないでしょ。
小飼:PayPay銀行への支払いは、PayPayアカウントでできるんだって。
山路:へえ、そうなんだ。
小飼:あえてPayPayでやったところ、やっぱりペイペイ鳴ったよ。このアプリでPayPayすると、必ずペイペイするんだって。ペイペイ鳴るっていう。
山路:私、法人アカウントだから、法人口座だから、より恥ずかしいです。
小飼:そうなんですよ。
「ハンコで半導体回路」と「トランプ級戦艦の実現可能性」
山路:いやいや。勘弁してもらいたいですけどね。じゃあ、IT絡みでもう一つ。これ意外に地味だけども、地味というか、でかいと思うのが大日本印刷、DNPが発表したテンプレートということなんですけれども。これは何でしょうかと。
小飼:昔からけっこうIT絡みの、そう、仕事はしてきたDNP、大日本印刷なんですけれども、主張するに、レーザーで鋳型をいちいち作らなくても、いったんレーザーで作った鋳型をポンと半導体基板に押せば、回路ができるんじゃね? っていう主張です。
山路:そんな簡単な、
小飼:簡単なものをさらに簡単にしてるんですよ。
山路:しかも10nmとかのレベルの細かさなわけじゃないですか。
小飼:そうですね。
山路:それでハンコができるんだというのが。
小飼:ハンコでできるという。
山路:これ本当に実用的に作れるんだったら、めっちゃすごくないですか?
小飼:すごいことになりますね。
山路:そういう半導体の細かい回路作るのってEUV、超紫外線だっけ(※極端紫外線の間違い)、それで回路、
小飼:ただ原理としては写真乾板なんですよね。どれだけ細かくできるのかというのは写真乾板に焼き付ける時の光の波長で決まるわけです。それがものすごい短波長のほうに偏らせているというのか、ほとんどそれなのがEUVなんです。
山路:めちゃめちゃ高いですよね。
小飼:その通りです。あまりに短波長なので、もう無理だろうっていうので、だからいろんな企業が他のメソッドも試してはいるんですよ。たとえば電子線でやったらどうだろう、要するに電子顕微鏡、逆電子顕微鏡みたいなもんですよね。なんだけれども、量産レベルにぜんぜん到達しませんでした。
山路:それをハンコでやっちゃったっていう。すごい低コストで半導体が作れるかもしれないってことですよね。
小飼:十分の一って言ってましたね(笑)。でもそういうレベルでのブレイクスルーが起こるのがこの世界なんですよ。
山路:やっぱりこAI半導体とかAI需要とかで半導体需要が盛り上がってるからこそ、こういう技術開発なんかにも熱が入ったっていうのはあるんですかね?
小飼:どうなんでしょうね、最近になってやっと浮上してきたところはありますよね。昔からいろいろやってましたよ。そういうエレクトリクスに関することは、DNPは。紙に印刷しているだけの会社ではぜんぜんないです。
山路:ラピダスなんかがまさに今挑んでるじゃないですか。先端半導体。そこのところ、DNPもこういう技術を使って協力するわけですよね?
小飼:そこはわかんない。TSMCもラピダスも、その当時に得られるベストな技術、テクノロジーを導入しているというのは、そこは間違いないところなので。ちなみに最近はIntelも再びそれをやるんじゃないかという候補にまた上がってきています。要は他社からチップのファンダリーとして活動するっていうことです。
山路:ずいぶんアメリカ政府から金もつぎ込まれるみたいな話もありましたしね(笑)。
小飼:10パーセント、USAなんですよね。
山路:どんどん国有企業っぽくなってきますよね、どの国の半導体事業というのも。
小飼:TSMCは中華民国がべつに所有してるわけではないはずだけど、ちょっと後で調べます。じつはこっそり蔣一族に、蔣経国の一族に所有されてたりするのかな?
山路:なるほどね、
「今日コメント少ないね、年末だから」(コメント)
小飼:っていう、そうそうそう、言いたいこと言ってくださいね、皆さん。
山路:それで弾さんが怒るかもしれないけれども、遠慮なく(笑)。IT絡みでちょっとこののけぞるというか、びっくりしたニュースでもう一つ。北朝鮮絡みのニュースなんですが。
小飼:北朝鮮絡み。ああ、
山路:これすごくないですかっていう。
小飼:でも、あれはなるほどだったよね。110ナノメーターって、ナノセカンド。ごめんなさい、ミリセカンドですね。すごい、わずかな時間に思えますけれども、100分の11秒ですよ。
山路:これ、あるアメリカの企業にリモートワークで働いてた従業員、その従業員からの反応っていうのが何か調べてみると110ミリセカンド、タイムラグがある。
小飼:だいたいそれくらいになりますね、太平洋を渡ると。僕もシアトルで、厳密な位置はちょっとNDA的に言うとまずいと思うんですけれども、まあまあとにかく110ミリセカンド離れたところのサーバを直したことはあります。この遅延はもう、光の速度に由来するものなので、避けようがないです、これは。
山路:この北朝鮮の工作員が侵入しようとして潜んでたっていうのはAmazonだったらしいんですよね。それをしかも人が気づいたとかっていうんじゃなくて、そういうふうに不自然なタイムラグのある、なんていうのかな、従業員とのやり取りみたいなことを自動でチェックするような仕組みを入れたみたいですね。
小飼:なるほどなぁ、それはAmazonの中の人、グッジョブです。
山路:なかなかすごい話だなと、ここまで来てんだなっていうのは。
小飼:すごい話ではあるけれども、まあ、ですよねーという。
山路:それぐらいやってるだろと、Amazonならば。
小飼:お互いにやってるかもしれないね。
山路:あーなるほどね。まさに情報戦がね。今。
小飼:(コメントを見ながら)今来たさんがいらっしゃいます。
山路:これもマジかよと思ったニュースいっておきましょうか。これ本当にマジなんですかっていう(笑)。トランプがトランプ級戦艦を建造すると発表したっていうニュースなんですよね。このニュースっていうのが、このトランプ級戦艦っていうのが、なんかいろいろすごいんですよね。この指向性エネルギーレーザーとか、人工知能を搭載し、
小飼:ぜんぜんスペックが上がってないでしょ。
山路:極超音速ミサイルを搭載しとか(笑)、いろいろ書いてあるんだけど。これってマジなんですか?
小飼:それはトランプがほざいただけですね、今のところは。これすごい大事なところなので皆さん押さえてほしいんですけれども、どんな軍艦に限らず、どんな兵器をどれだけ買うのかっていうのを決めてるのは誰でしょう? 米国政府の場合。クイズです。
「軍隊?」(コメント)
山路:ってコメントが、
小飼:そう、いや、だから軍隊に使ってもらうためのだから兵装というのは当然買ってもらうわけですけども。買うのは誰かっていうのはわかりますよね。じゃあ何をいくら買うのかっていうのを決めてるのは誰でしょう?
「国防省」(コメント)
山路:ってコメントが。でも、その前段階がいるってことですよね。
小飼:そういうことです。
「議会」(コメント)
山路:って出てますね。
小飼:はい、やっと正解が出ました。18番が正解です。そうなんです。コングレスなんです。
山路:下院上院とまあ、それで承認されなければ。
小飼:そうです。それで数多のハイテク兵器というのがダメ出しされたわけです。
小飼弾の論弾 #313 「暗黒物質が見えたかも? OpenAIとGoogleのガチAIバトル、サンフランシスコ講和条約は無効?」
「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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今回は、2025年12月09日(火)配信のテキストをお届けします。
次回は、2025年12月23日(火)20:00の配信です。
お楽しみに!
2025/12/09配信のハイライト
- 「Netflixのワーナー買収とスポーツ」と「土地のコンマ1パーぐらいはゴルフ場」
- 「ランサムウェアとOS、ブラウザの穴」
- 「ここでGoogleの独り勝ちはヤバい」と「大家よりも偉い店子TSMC」
- 「軽自動車の規格が世界に?」と「トルコはダークホース」
- 「対等な敵と戦ったことがないアメリカ」と「日本のインテリジェンス」
- ダークマターは比較的新しい概念
「Netflixのワーナー買収とスポーツ」と「土地のコンマ1パーぐらいはゴルフ場」
山路:前回、30分以上遅れて始まって、
小飼:すみません、こちらの、
山路:あとでナオヤさんが原因を調べたところ、部屋自体の電気系統がダメになってたそうで、
小飼:ローカルな問題だった。たいていニコニコが悪いはずなんだけど、そうではなかったと。
山路:機材ではなく、この部屋自体の電気系統がいかれていたという、たしかに不運でしたなということで、ご迷惑おかけして申し訳ありませんでした。
小飼:あらためて。
山路:じゃあ早速行こうかと思うんですが、ちょっと前に入ってきたニュースでNetflixがワーナーのストリーミング配信部門とかそういうのを買収したよと、最終契約も結んだよということを発表してまして。
小飼:契約段階だと、まだその後にお上の、政府のapprovalがあって、そこで蹴られちゃうことがあるので、独禁法とかね。
山路:で、とりあえずこれ、どういううふうな、その買収が成立した場合でいうと、これってでかい話なんですかね、やっぱり?
小飼:でも、配信のマジョリティーを占めるかというと、これでもまだ占めてないでしょ。金額は大きいんだけど、配信に占める割合っていう点では、ディズニーの配信買ったとかっていうほうがでかいというのは、そもそもパラマウントって配信チャンネル、配信インフラを持ってた?
山路:パラマウントというかワーナーですよね、
小飼:ごめんごめん、パラマウントはあれだ、
山路:競合相手、ワーナーはHBO Maxですね。
小飼:ああ、そうかそうか、
山路:日本だとHBO MaxのコンテンツはU-NEXTがけっこう配信してたりする、
小飼:やってますね。
山路:それなんかもけっこう、全部こう『スーパーマン』とか『バットマン』とかのDCブランドとか『ゲーム・オブ・スローンズ』でしたっけ、そのへんが、
小飼:HBOはかなり伝統があります、世間がインターネットって言ってる前から自前コンテンツをやってます、
山路:ケーブルテレビ時代からっていうことですね、
小飼:その通りです、すごい伝統はあります。
山路:じゃあ本当に、それこそそれこそまだケーブルテレビユーザーをこれでごっそりみたいなことにもなったりする? かなり移行は進んでる?
小飼:とはいっても、例えばナショジオとかディズニーが持ってったし(笑)、結構あれなんだよね、他がかっさらってるのもあるんだよね、Amazonプライムとか。だけども、そうか、ワーナーか、HBOは、それは、日本から見るとちょっとわかんないけど、
山路:HBO Max自体は、直接のサービスをやってないですもんね、日本では。
小飼:HBOはでかい。その意味では。伝統的にたんに配信用プラットフォーム、HBO時代はケーブルだったわけですけれども、その上に載せるコンテンツも自分たちで作ってたっていうのではすごい伝統がある、Netflixも伝統があります。
山路:このタイミングででかい、11兆円、それなりの金額じゃないですか、
小飼:驚かなくなっちゃったねえ〜、
山路:まあね(笑)、一昔ではビビる金額ではあるじゃないですか、
小飼:でもさ、ワーナーといえば、
山路:AOL(笑)、
小飼:AOLの傘下に入ってたこともあって。AOLタイム・ワーナーがそれで出した損失額もそれぐらいだったね(笑)、
山路:はっはっは、
小飼:当時は大騒ぎになったんだけどね。
山路:あの急落ぶりは笑いましたね。
小飼:うん。
山路:笑っちゃいけないんだろうけど。AOLとかどこいったんだみたいな話ですけどね、
小飼:You’ve Got Mailっていうやつだけ覚えてる(笑)、
山路:ダイヤルアップ接続、
小飼:その通りです、
山路:中止したそうですけどね、もう。
小飼:その通りです、かつては使ってましたよ。本当にどこにも、ダイヤル口があったので。
山路:このNetflixの買収のやつ、競合相手、さっきちょっと出たパラマウントなんかが物言いをつけて、
小飼:うちはもっと、16億っていうのが出てはいたけど、
山路:さらにさらに、ラリー・エリソンっているじゃないですか、Oracleの、弾さんの嫌いな、
小飼:あはははは、
山路:その息子が今、パラマウントなんでしたっけ?
小飼:そうなのか。
山路:とにかくそこのところが競合として出てきて、
小飼:(コメントを見ながら)YouTubeこそ談合に入らないでしょ、だってGoogleだもん、GoogleというのかAlphabetだもん。ただやっぱり少し気になるのがあって、僕はYouTubeのサブスクリプションというのか、なんだったっけ?
山路:YouTubeプレミアム?
小飼:の会員で、そのおかげで広告なしで見放題なんですけども、最近けっこう昔の映画を流すようになったんだったんだよね。
山路:YouTubeで?
小飼:YouTubeで、
山路:プレミアム入ってるのに全然気づいてなかった、
小飼:サジェストのほうに入ってくるんだよ。けっこう昔のドキュメンタリーとか、それで見ちゃたりするだけども。これってコンテンツに手を出してるってこと、という。
山路:このパラマウントなんかがまたラリー・エリソンの絡みで、トランプの影響が強いという、エリソン一族。で、トランプがこの買収を認めないかもしれないっていうのが今はニュースの話題になってる。
小飼:トランプはあまり関係ない、
山路:え、そうなの?
小飼:だから、それで物言いを出すのはFCCとかだから。そういう買収とかがエグゼクティブオーダーで止められるということはまずない。
山路:ほー。
小飼:そりゃそうだよ。
山路:だけど、何らかの圧力をかけるっていうのがトランプのやり方じゃないですか。
小飼:そりゃ可能。
山路:少なくとも表に出てくるものはFCCが認可をしなかったみたいな形になるってこと。
小飼:そういうこと。
山路:これって認可を下りないってことってあると思います?
小飼:わかんない。
山路:けっこうそれはもう本当に胸先三寸というか。
小飼:いや、比率で見ると、要するにコンテンツをどれだけ支配してるかっていう比率で見ると、日本円で11兆円のディールというのもそんな大きくない。だから、独禁法では止められないよね。道義的に止める理由っていうのもあるの? ただ昔であれば、無料で流れていたコンテンツが、要はディストリビューター、配信者に買われちゃって有料化される、有料化されたおかげで要は入口がなくなっちゃって廃れちゃったっていうことはいろんなところで起きてて。日本で最近それでホットなのは、要はワールドベースボールクラシック、WBCを見るためにはNetflixに入らないとダメだよっていうやつですね。前は地上波で流していたっていうね。
山路:野球ファンからはかなりブーイングが出てるっていう話ですけど。
小飼:そういう状態が続くと、そこに入るきっかけっていうのがなくなって衰退するんじゃないかと。実際にゴルフとかはそれでずいぶん衰退したの。僕ゴルフ大っ嫌いなのでザマミロなんですけど。
山路:いろいろ嫌いなスポーツあるな(笑)。
小飼:ザマミロなんですけれど。野球はそこまで嫌いではない。わりと統計フェチっていうところもあるんだけど。
山路:しかし、それで言うんだったら、サッカーって地上波放送、なんかほとんどなくなりましたけど、人気じゃないですか。
小飼:でもワールドサッカー、フットボールは流すの。
山路:なるほどね。
小飼:FIFAも流せって言ってますし。それで私有化する圧力っていうのは全部FIFAが弾いてるわけ。
山路:WBC主催してるのはメジャーリーグのほうですよね。
小飼:そうですね。
山路:メジャーリーグの方ほうはあんまり、もうそういう入り口戦略のことは考えてねえってことなのかな?
小飼:儲かればいい派が多いといえば多いですよね。USAなものというのは。
山路:スーツ着た商売人がやってるみたいな感じが、
小飼:別にアメリカンフットボールというのを世界中に普及させよう、ということもあんましてないですよね。
山路:アメフト。
小飼:そうだね、日本語のアメフトほうが楽だね。そう、だからフットボールって言った場合、米語だとアメリカンのほうを指すけれども、それ以外ではもうサッカーのことを指すので、フットボールなので。足球なので。
ビジネスの世界ではゴルフって重要らしいんですけど、
山路:全然プレイしたことはないですか?
小飼:ごめんなさい、僕はわかんないです、それは。その辺は堀江さんとかのほうがよく知ってそうなので。よく知ってそうな人に聞いてほしいなと思います。
山路:全然ゴルフはしないんでしたっけ?
小飼:親父がゴルフ場の支配人だったんです。これはするわけないでしょ。近づくわけない。まだね、野球のほうは単にテレビのチャンネルを取られちゃうっていう、その程度のことなんだけれども。
山路:もう坊主憎けりゃ袈裟まで憎いみたいな感じで(笑)、
小飼:いや本当に。それはダメだわ。ダメだわ、もう無理。無理だしで、実際にひどいじゃん。要は土地の使い方っていうのを見たとき、日本の土地のコンマ1パーセントぐらいはゴルフ場なんですよ。
山路:え、そんなに?
小飼:そんなに、でしょ。コンマイチって聞いただけだと、あれ、そんだけっていう、
山路:だけど日本は全国の平地なんてわずかなものじゃないですか、
小飼:そうです、日本は7割が森なんですよ。だから、そういう森を無理やりひっぺ返してクマとかを追い出して作ったのが日本のゴルフ場なんです。来る人が減ったっていうんで、結構な部分っていうのをソーラーパネルでも敷いとくか、になってるわけですけども。それでほんのちょいのソーラーパネルが景観に触れたり、ちゃんと土地を造成しなくて台風の時に土砂崩れで一緒に流れたりっていうとそっちのほうが大きくなるけど、じゃあ実際に日本にはゴルフ場とソーラーパネル、どっちが多いですかって言ったら、ゴルフ場のほうが20倍くらいあんだっけ(笑)、
山路:なるほどな、そう聞くとちょっとゴルフやる気なくなってくるな。いや、私はやってないんですけどね。
小飼:あとテニスとかもある。だから、やっぱりゲームがあるスポーツというのはエンターテイメントだし、エンターテイメントというのは独り勝ちを嫌うのよ。独り勝ちを防ぐようなルールをなるべく入れるようにするの。なんだけれども、例えば、放映権という形でドジャースとかジャイアンツとかではなくてNetflixとかESPNが独占しちゃうっていう。だから、そっちのほうの独占というのはあまり気にされなかったの。独占されちゃうとやっぱりそこが廃れる元になる。ゴルフの場合とか、PGAとかどこかに独占されちゃったのかな。
山路:これってそれこそ誰かが、例えばメジャーリーグがWBCをNetflix独占にしたみたいなことに関して文句言って訴えるってことも、十分にあり得ることではある?
小飼:だからあれじゃん、一番報酬をもらってるというのか、もらってた小谷さんが文句言ってたじゃないですか、
山路:大谷さんね(笑)、
小飼:ちゃんと無料でも見られるようにしてくださいと。
山路:Netflixの買収の話に戻すと、FCCの認可とかがやっぱりいるわけじゃないですか。
小飼:そこ、どうなんだろうね。
山路:認可当局はFCCとは限らないってこと?
小飼:配信する権利っていうのはFCCはちゃんと口出せるんだけど、
山路:M&Aとかに関してはまた違う?
小飼:コンテンツの場合は、そのルールが適用されるのか。例えばジブリ作品というのはジブリがどう配信するかしないかっていうのは、最終的な権利は持ってるわけじゃないですか。だから他がどうするって言っても、ジブリが首を縦に振らなければそうはならないわけじゃない、だから日本がおま国になってるわけですよね。
山路:これ、独禁法を判断する当局、この場合だとどこなんだ?
小飼:FCC、ちょっとわかんないな、
山路:ほう。で、しかも仮にその当局が差し止めたとしても、それに関して企業は訴えを起こすこともできるわけですよね。
小飼:もちろん。
山路:妥当性がないっていうんだったら。
小飼:そう、アメリカはもちろんアメリカなので、英米法なので法というのは判例の積み重ねなわけですよ。だから書かれた法があるからつって、それを読んでいけば、論理的にこうなりますというバルカン星人的には動かないわけです、実際に法廷で戦ってみないことにはわからないわけです。
山路:勝ったものがルールになるという、
小飼:そう、勝つことを積み重ねることによってルールになるっていうので。実は日本はそうではなくて、法にきちっと書いてあって、これに照らし合わせればもうこうなるだろう、だからそうならない場合っていうのはもうそれはillogical(非論理的)になるわけですよね。なんだけれども日本でも実際のところはその法をどう解釈するのかっていうのはやっぱり判例があるのとないのでは全然違うので。それは置いておいても、特に民事を法廷で裁いてもらうっていう場合っていうのは、刑事よりもはるかに判例が強いので。
山路:なるほどね。Netflixの買収、本当この先どうなるかまだまだ全然わからない。
小飼:でも、AOLタイム・ワーナーの時ほど、ときめかないという言い方も(笑)、
山路:AOLの時っていうのは、当時からしてみたら、
小飼:デカかったよ、
山路:でもこれ11兆円とかでは、同じぐらいなのか、その時の金額。
小飼:でも今はネット業界そのものがずっと大きいので(笑)、たった11兆円みたいな。
山路:時価総額5兆ドル企業とかあるぐらいですからね。
小飼:そうそうそう。
「ランサムウェアとOS、ブラウザの穴」
山路:じゃあIT絡みで、アサヒグループのランサムウェアの事件。
小飼:そっちのアサヒね。
山路:どっちだと思いました?朝日新聞のほうの?
小飼:いや、ASAHIネット(笑)、それは渋すぎるな。
山路:それは渋すぎるな。大体どういうふうに侵入されたかみたいなことも技術的なところがわかってきたそうなんですけど、
小飼:ファックスのおかげで助かったっていうので、どうなんでしょうね。
山路:どうなんでしょう。これ、いろいろけっこう詳しい情報なんかが日経のクロステックとかなんかにも載ってたりしますけど、
小飼:いや日経、信用できんからな、
山路:(笑)これ、どうです、アサヒのほうの対応っていうのは、そんなにザルだったってわけでもないようにも見えるんだけど。
小飼:そうですね。
山路:ここまでのレベルでできてる企業のほうが少ないんじゃないですかっていう気はしたんだけど。
小飼:まぁでもね、これはお前ら、いい加減Windowsから卒業しろよっていう(笑)、そういう結論になっちゃうよね。
山路:これ、全員使ってるのがMacだったら起こんなかったんですかね?
小飼:そうなったらそうなったで、MacのUIの、結局のところ、この手の事件というのは端末がやられるわけですよね。端末から入力されたものというのをクラウドでも、バックエンドでもなんでもいいんですけれども、要はヒューマンインターフェースが直付けされてないコンピューターというのは、そういうふうに解釈するので。そう、こっちなんですよ、セキュリティリスクというのは。偉い人のがこれにやられちゃうと、そこからやられちゃうわけですね。
山路:ただOSの違いというよりは、その人の用心深さみたいなところにも関わっていくんじゃないですか。特に最近ソーシャルハック的なもんだったりとか。
小飼弾の論弾 #312 「トリウム溶融塩炉は原発のゲームチェンジャー?「台湾有事」の可能性、米民主党の躍進、ついに崩れたエアドロ障壁」
「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします。なお、有料のYouTubeのメンバーシップでは、無料部分だけでなく、限定部分の配信もご覧いただけます(YouTubeメンバーシップでは、テキスト配信はございませんのでご注意ください)。
今回は、2025年11月25日(火)配信のテキストをお届けします。
次回は、2025年11月25日(火)20:00の配信です。
お楽しみに!
2025/11/25配信のハイライト
- 「Cloudflare障害の背景」と「SNSの未成年制限」
- 「AndroidでAirDrop」と「上位10パーセントが支える消費」
- 共和党の敗北と「都市のゾーニング」
- 視聴者質問「台湾が正式な独立国となるには」と「中華民国の歴史」
- 台湾問題の今後
- 「台湾有事のアメリカの出方」と「トリウム溶融塩炉の将来性」
「Cloudflare障害の背景」と「SNSの未成年制限」
小飼:はい、唐突に始まりました。
山路:大変申し訳ございません、30分以上も、機材トラブルのために遅れてしまって申し訳ございません。
スタッフ:音声とかどうですかね?
山路:音声、聞こえてますかね?
小飼:画質がちょっと荒れて、
山路:画質が荒い、音も来たって、音も行ってるみたいですね 。
小飼:音も来てるみたいですね。
スタッフ:大丈夫ですか、いつもより小さくないですか、
山路:大丈夫ですかね、とりあえず。じゃあ行きましょうか。じゃあさっそく最初の話題、
小飼:すいません、我々もモニターなくて、じつは中継じかに見て、実際に言ってるかどうかというのを確認してる次第で。
山路:すごい壊れ方(笑)、
小飼:けっこう満身創痍なんですけれども。スタンバってるということで、あれ、切り替わったぞ、また。
山路:これ、たぶん自動切り替えなんですよ。スイッチングが自動でやるんですよね。
小飼:そうなんだ。
山路:障害つながりってわけでもないんですけども、最近あったでかい障害といえば、Cloudflare。このCloudflareで、それこそXが止まったりとか、ニコ生は影響受けなかったんだっけ、
小飼:幸か不幸か使ってなかったのかもしれない。
山路:これってたまに起こるじゃないですか、こういう規模の大規模なやつ。今回の障害の本質っていうのは結局何だったんですか?
小飼:Cloudflareの場合は、要はCloudflareっていうのはいろんな状況というのをプログラムで処理した上で流してるんですよね、単純なキャッシュではなくて、スマートキャッシュというのか。そこのプログラムにバグというのか、見落としがあったというのが。
山路:へええ、そんないろんなサービスにまでいっぺんに影響しちゃうようなバグ、
小飼:いったんプログラムを書いたら、それを各エッジサーバに配るわけです。
山路:しかしこれってプログラマーとしてはけっこうゾッとしません? こんなエラーって。しかもCloudflareがやってるようなシステムのエラーって、大量の接続があるとかっていう状況でないと起こらないエラーみたいなことがあるわけじゃないですか、
小飼:全くもってその通り、
山路:だからそれこそ弾さんがよく言うように、はっきり言ってどういうふうな状況になるかによって、
小飼:だから少なくともCloudflareはたぶんケイオスモンキーみたいなやり方はしてないわけですよね。
山路:Netflixなんかが時々動いてるシステムちょっと壊してみて、
小飼:わざと壊して、ちゃんとフォールバックとか見るというところまではやってないのかなと。
山路:そうかそうか、本当にNetflix、ケイオスモンキー、頭おかしいんじゃねえかと話聞いてて思いましたけど、
小飼:じつは実に正しい、あれは。
山路:めちゃめちゃ役立ってるってことなんですね。
小飼:現代としては実に正しいんだけども、これがたとえば物理に来ると、そうだ、消防団のテストをするために本物の建物を消火するような、
山路:コストかかりすぎやろみたいな(笑)。それはやっぱNetflixがめちゃめちゃ稼いでるからできる、でもCloudflareのそうとう稼いでますよね。
小飼:もあるし、Cloudflare、そうね、でもどっちが利が厚いかって言ったら、たぶんNetflixのほうでしょうね。コンテンツそのものをやっぱりけっこう握っているっていうのはでかいと思います。
山路:しかし改めてインターネットってよく動いてんなと思いますね(笑)、そんなことないですか?
小飼:まぁ止まりそうになると、こうすれば動くよっていうやつが出てきて、でも昔インターネットの理念としては、ホストとホストがあるだけでホストが送りつけたものというのは何も加工しないで、もう一方のホストに送れっていうふうにしてるんですけど、そういうモデルというのがすぐに動かなくなるというのはもうわかってて。そこを最初に解決したのが、商業的に解決したのがAkamaiなわけです。
山路:ちなみに最近こういうCDNなんかの文脈の話で、
小飼:完璧なシステムでないからうまくいってるという設計、というのともちょっと違うんですよね。だからインターネットというのはこういうものだという理想があるんだけども、理想通りにやるとみんなが不満足なものになるので、お金を出せばそういうところを解決しますよっていうところがいっぱい出てきて、最初はAkamaiが出てきて。でFastlyとかCloudflareとか、もう少しスマートなキャッシュサービスが出てきて。
山路:Netflixはある意味自前でCDNやってるみたいな感じでもあるんですよね、
小飼:そうですね。
山路:これ、ちょっと関係ないんですけどAkamai、一時期話題になってたのがなんでCloudflareが、
小飼:今もやってるはずですけどね。
山路:そういうCDN業界でこんなに熾烈な争いがあるというのもびっくりだというか、
小飼:少しだけコンテンツというのか、ウェブページをエッジのほうでいじってしまったら、もっとうまくいくんじゃないかっていう状況が出てきて。だから単純なキャッシュじゃないんですよね、Cloudflareとかがやってるのは。それでいうとこの間の角川が原告になった判決、Cloudflareの、
山路:ああ、マンガ村とかの絡みのやつ。
小飼:そうそうそう。
山路:Cloudflareがそれを止めなかったみたいなところで、訴えられたわけですよね、
小飼:そうそう、本来であれば本当にただの純粋なキャッシング業者であれば、それも良かったんですけど、それであればお前のキャッシュの裏のほうに下手人がいるから、それ差し出せって言った時に、差し出さなかった。だから共犯ということで。
山路:なるほどね。それにしても、さっきの「完璧でないから動く」みたいな話の続きっていうわけでもないんですけど、困った時にいろんな人が工夫する余地があるからなんとかなってるってことだったりするんですかね? インターネットっていうのはある意味。
小飼:インターネットっていうのは村井先生が1995年に、95だったっけ、6だったっけ、岩波新書で出した頃の姿とはぜんぜん違います。ただ単にネットワーク同士がつながってるっていうところだけが共通点。いちおうすごいローレベルではTCP/IPっていうプロトコルを使ってるんですけれども、たとえばHTTPというのも最初はTCPで動かしてた、だからTCP/IPっていうのはインターネットのコンピューター同士を通信するときにどうしたらいいのかっていうプロトコルですけれども、最新のやつというのはTCPじゃなくてUDPというのを使ってるんですよね。どういう違いがあるかっていうと、TCPというのはパケットはバラバラに送られてくるんですけども、本当に専用線でつながってるように見えるんですよね、つながってるときに。だからバーチャルサーキットといいます、仮想回路といいます。仮想回路ができてて、仮想回路の間をやりとりしてるというのがHTTPやHTTPSの基本だったんですけども、それじゃやってられないということで、たとえばGoogleがQUICというのを出して、それがHTTP2の基本になってます。
山路:結局それっていうのはサーバなんかのネットワーク機器の処理が上がってきたから、言ってみたらパケットなんかをすげえ高速に処理できるようになったから、そういうことも可能になったということ?
小飼:まずそういうことが可能になったというのがひとつと、あともう一つ重要なのは端末側がモバイルになったということなんです。モバイルになったということはどういうことかっていうと、通信環境が変わる、だからもともとのTCP/IPの前提っていうのはIPアドレスの双方とも変わらないっていうのが、いったん繋がったら、それはずっと固定だというのがあったんですけれども。それをノートパソコンとかで繋ぐつど変わるというのはあったけども、一度繋がった時に繋ぎっぱなしで変わるという。たとえばWi-Fiからセルラーで、同じセルラーでも、たとえばセルラー会社AからBというのはまだそんな想定してなかったんですよね。今、そういうのがむしろ当たり前じゃないですか。
山路:iPhoneの最初の頃って、携帯電話網からWi-Fiの切り替えとか、その時によく切れてたような気がする、その頃はまだモバイルに対応したインターネットにはなってなかったという、
小飼:今でも基本の部分っていうのはなってないというのか、HTTP2とかであれば、それができるんだけどという、そんな感じですね。
山路:インターネット生きてるわって感じしますね、つくづく。
小飼:インターネットも、もう一つ想定してなかったのがおま国。そう、インターネットにつながっていればどこも一緒だよっていうのが最初の理念だったんですけれども、本当に金盾の内側なのかとか。国内のかっていう。
山路:金盾みたいなものとかっていうのは、新しい技術を持って、既存のインターネット関係のプロトコルを使って実現はしてるわけですよね、金盾みたいなものも。
小飼:もちろん。
山路:だけど、中か内かどうかということでどうにかするみたいなことでまた、
小飼:理念としてはオープンがデフォなんですよ。ファイアウォールというのは後付けなんです。
山路:それにしてもまぁ本当に危ういものの上に私らは乗っとるなという気が(笑)。
小飼:もともとそうだったといえば、そうだったわけですよね。
山路:なんかいい加減だからどうにかなっているのかなという気もするし、ガチッとしたプロトコルが決めてあったとしたら、
小飼:それはもうその通り、
山路:本当にやったら、何か誰かがシクったら、もう本当に復旧不能みたいなことになってたかもしれないわけですもんね。
小飼:ただ、それはどんなものでもガシッとしてたらダメだっていうものではなくて、そんなのいくら緩くてもいいというものもあれば、ガシッとしてなければダメだっていうものもあって。
山路:橋とかは、土木とかはそうですけどね(笑)、
小飼:それのたぶんガシッとしてなければダメの代表っていうのはもう、単位ですよね。
山路:そっちに行きますか。
小飼:時間の長さであり、長さの単位であり、こういうものはガシッとしなければダメで。もっとガシッとしようというので、今の時間の単位というのはセシウムの出す電波の周波数を元にしてて、マイクロ波単位なんですよね。100億分の1秒単位ではないんです。それよりもゆるんですね。91億の1ぐらいなんですよね。でも、一挙に150兆にしようという(笑)、
山路:光格子時計?
小飼:光格子時計。をもう秒の単位しようというのがもう始まってるらしくて。
山路:ファイルシステムもナノ秒単位はなくなってくるのかもしれないですね、そのうち。
小飼:ナノ秒でも遅すぎるでしょうね。
山路:いやいや、恐ろしい。
小飼:というのか、
「重力場によって変わってくるということ?」(コメント)
小飼:ましてや宇宙インターネットとかっていうふうに言ったら、軌道上の時間と地上の時間っていうのは明らかに違うわけですよね、もうGPSはちゃんとキャリブレーションしてあります。軌道上のほうが少しだけ遅くなる。
山路:宇宙インターネット、テーマにしたSFもうすでに書いてる人はいそうな気にしますね。
小飼:ただ今度こそ冷却問題を扱ってほしい。冷却問題というのは『2001年 宇宙の旅』でも、この番組でも何度か話している通り、シカトされたんですよね。翼に見えちゃう、
山路:ディスカバリー号の放熱版ということですよね。
小飼:そうそうそう、
山路:しかしそれでちょっと最近気になったのがNVIDIA、あるじゃないですか、宇宙データセンターみたいな、弾さんが冷却どうなんよと言ってる。あれ、11月にもう衛星打ち上げるらしいですよね、AI、実験レベルですけど、AI搭載衛星を。
小飼:いや、だからそんなの持ち上げるの、簡単で。チップ1個乗っけといたやつをポンと打ち上げれば。で、アルファ線でおしまいとかっていうのはオチかもしれないけど。
山路:もう一つ、Googleがまたこの宇宙データセンターに関するサンキャッチャー計画みたいなことを、太陽電池搭載型の、なんかそういう宇宙データセンター、
小飼:全部冷却のことごまかしてる、
山路:いちおうこのサンキャッチャー計画に関しては、冷却に関しては重大な課題とは認識してると書いてる(笑)、
小飼:だからごまかしてるじゃん、
山路:しかしこれって素人目からすると、こんなビッグテックの頭の良さそうな人がそんなこと気づかないの? みたいなことあるんですけど、そんなことってあり得るんでしょうか? そんな大きな見落としが、このわざわざ衛星ロケットで打ち上げようという人たちが、そんな単純なところを見落としているってこと、
小飼:けっこうある、そういうものって、
山路:そうか(笑)、
小飼:そういうものは全部見落とさないんだったら、Google、今ごろ世界のSNSというのはもうGoogle+になっている、
山路:あはははは、そこでGoogleのディスるところに出てくるのがGoogle+ってのがいいですよね(笑)。じゃ、ちょっとSNSの話が出たからってわけではないんですけど、最近のXの新機能、話題になってるそうじゃないですかと。Xの新機能で、ユーザーがどの場所から主に利用してるのかっていう、ユーザーの所在地というか、正確な位置じゃないんですけど、どの国にいるとか。そんなのが明らかになって。
小飼:明らかになっているようで、ぜんぜん明らかになってない、
山路:違うことも多いみたいなことらしいんですけどね(笑)、NHKが、
小飼:工作員、バレてないのもあるから。
山路:MAGAの関係者っていうのが、ほとんどロシアからじゃねえか、みたいなこととか(笑)、これってこの影響ってどう見ます? 仮にじゃあこの所在地が正確だったとしましょう、それの場合、
小飼:いや、でもぜんぜん見てないじゃん、そういうところを見ればさ、明らかなことで、そのままデマ流すじゃん、明らかにさ、ちょっと見ればデマだってわかるのを。
山路:その所在地とかはXが見られるようにしたところで、あんまり変わんねえだろうと、
小飼:いや焼け石に水だろうと。
山路:(笑)そうですか。あとそのSNSで言うんだったら、オーストラリアがとうとうSNSの16歳未満利用の閉鎖を始めるみたいで、それに先立ってインスタとかFacebookがアカウント閉鎖なんかをユーザーに通知するようになってきているって話なんですけど。
小飼:ちゃんとあれなんだ、コンプライするんだ、SNS各社は。まぁでもそうだよな、たとえTwitterといえども、ドイツでナチスを称揚するようなコンテンツというのはバンするわけで、
山路:弾さん相変わらずペアレンタルコントロール否定派じゃないですか、このSNSの16歳未満禁止のやつが、前にも取り上げましたけど、いざ実際に施行するとなるとなんかでかい影響あると思います?
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