下重暁子著『この一句』でまず紹介の芭蕉の句。オマル・ハイヤームの詩「ルバイヤート」が重なった。

下重暁子氏が『この一句』という本を出された。「108人の俳人たち」各々

の3句を紹介している。まず芭蕉。

・「夏草や兵(つわもの)どもが夢の跡」

・「閑さや岩にしみ入る蝉の声」

・「旅に病で夢は枯野をかけ廻る」

下重暁子氏は芭蕉の項を「芭蕉の一生は旅に始まり旅に終わる」と書いた。

それでふと、オマル・ハイヤームを思い出した。『小説外務省Ⅱ』で「父はワインを飲みながら、オマル・ハイヤームの詩「ルバイヤート」を暗誦していた。ルクサナはふとこの詩を思い浮かべた。それで西京寺に聞かせた」として次を引用した。

******************************

もともと 無理やりつれ出された世界なんだ、

 生きて なやみのほか 得るところ何があったか?