タゴールは1861年生まれのインドの詩人、思想家。1913年ノーベル文学賞を受賞。これはアジア人に与えられた初のノーベル賞であった。タゴールは1916年、日本を訪問した。この時の状況を「日本紀行」を記す。『タゴール著作集』第十巻はこの紀行と関連発言を収録している。
・アジアにおいて日本だけが、ある日突然、ヨーロッパが世界を制覇したと同じ力をもって、ヨーロッパに逆襲できると考えたのである。
・このことを考えつくと、一時の猶予もならなかった。わずか数年のうちに、日本はヨーロッパの力をつかみとったのである。
・歴史上、これほど驚嘆すべき出来事は前例がない。
・日本がこうしたものを土台から築きあげる必要がなかったからだと理解すべである。
・わたしたちがなんと言おうと、アジアの最果てに生きる民族が、ヨーロッパ文明の複雑な装置のすべてを、完璧なまでの能力と熟練した技術をもって使いこなすこ
コメント
コメントを書く考えさせられる問題提起である。私たち日本人が当たり前に思っていることが、ほかの国の人には異様に受け取られてしまう。
「滅私奉公」などは、権威、権力に対する無条件服従を強いたものであるが、美徳のように受け止めている。権威、権力は様々ある。天皇陛下を神格化している高齢者が多い。裁判所の判断は正義だという間違った判断がはびこっている。政治家、官僚は公僕だという誤った意識を植え付けられている。組織で上司に逆らえば、低評価されるか、どこかに飛ばされる、窓際に追いやられる。先生に逆らえば低評価されてしまうので逆らえない。親に逆らえば大学に行かせてもらえないので、親の言うとおりにする。夫婦で、収入の多い方が発言権が強く従わざるを得ない。全く、不合理なことが行われているが、だれも、不思議と思わず、従順に従っている。何故か。自立心を養う教育をせず、体制に都合の良い教育をしているからである。日教組の責任も少なくない。一面では、文科省との共犯といえることもある。イジメなどは、良い例でしょう。
対応できない愚かさだけが浮き上がってくる。
タゴールってすごい洞察力だ。今も形を変えてそのまま通じる。他民族による直接的な支配が数千年来なかった日本。閉じられた同一民族内の人民支配が周到に出来上がっている、という事だ。宗教も言葉も風俗も違う異民族が突如暴力で支配する。逆らうものはすべて躊躇なく殺す。皆殺しにもする。被支配者は永遠の奴隷にする。徹底した民族間の断絶と敵対の存在。
日本の場合は”生かさず殺さず” ”敗者は再利用”。常にアメとムチの支配。日本列島中が飼いならされた家畜。そのための思想、哲学、教育があった。戦後、支配者はアメリカ(米軍)になったが、表に出ているのは代理の売国奴。「昔からの日本人」だ。精神的奴隷から脱するには、自分自分で考えること。疑うこと。自立すること。・・やっぱり闘うことかな!
「今と同じ日本国民の体質」、younghope氏の「私たち日本人が当たり前に思っていること」はどこから来たのか。いつからそうなったのか?そのルーツは「福沢諭吉」に在りと思っています。残念ながら自分にはその事について記述する能力がありません。よって、以下お奨めします。「美味しんぼ」の作者雁谷哲によるマンガ「まさかの福沢諭吉」上下巻。安川寿之輔・杉田聡・雁屋哲共著ミニコミ誌「さよなら!福沢諭吉」1・2・3および花伝社ブックレット「さよなら福沢諭吉」1.2。
尚、杉田聡著「福沢諭吉と帝国主義イデオロギー」は昨日購入申し込みをしたばかりで未だ読んでいませんので上に挙げませんでしたが届くのを楽しみにしています。福沢の実態を知る人は少ないと思いますので、どれを読んでも衝撃を受けることでしょう。