1:文在寅大統領と金正恩朝鮮労働党委員長は、2018年4月27日、板門店平和の家で南北首脳会談を行い、「板門店宣言」を行った。
主たる内容は次のとおりである。
・完全な非核化を通じ、核のない朝鮮半島を実現する共通目標を確認
・年内に朝鮮戦争の終戦を宣言し、休戦協定を平和協定に転換
・米中を交えた多国間の枠組みで、平和体制構築に向けて協議
・北朝鮮の開城に南北共同連絡事務所を開設
・文在寅大統領が今秋、平壌を訪問
(全文は末尾に掲載)
2:本来、朝鮮半島情勢は、南北朝鮮で流れを確定されるべきであり、「両首脳は冷戦の産物である長い間の分断と対決を一日も早く終息させ、民族の和解と平和繁栄の新たな時代を果敢に開いていき、南北関係をより積極的に改善し発展させていかなければならないという確固たる意志を込め」行った板門店宣言は重要な意義を持つべきである
コメント
コメントを書く北朝鮮と米国、中国のかかわりが明らかにされたのは、3月25~28日金正恩の電撃的中国訪問であり、3月31日から4月1日ポンペオの隠密的北朝鮮訪問である。北と南の両首脳会談の前に行われていることは、非核化と体制維持の具体的形態道順などが話し合われ、中国習近平主席が訪朝し、米国トランプ大統領が他国で金正恩と話し合うことが、了解点に達しているとみるのが普通ではないか。国内マスコミの論調を見ると、何か、平和的解決が進まないことを期待しているようで異常に見える。米国の強弁派がトランプ大統領の周辺を囲んでおり、武力行使も否定できないとみるのは間違いではないが、近隣の国である日本は、何よりも朝鮮半島の平和を期待すべきではないか。
南北首脳会談について安倍首相は「諸懸案の包括的解決に向けた前向きな動き」と歓迎する発言をした。
確か数日前まで、「現在は対話の時ではない。さらなる圧力が必要だ」と言い続けていた人は誰だっけ。
こんな信念なき人物に支配されている国民はかわいそう。
> 米朝首脳会談を成功に導くための決定は何ら行いえなかった。
何をもって成功かは敢えて触れずにいると推察致しますが、「おっぱい触っていい?」、「手しばっていい?」-これに、減るもんじゃなし、「はい、どうぞ」と答えるのが成功なのか。「いえ、ダメです」と答えれば失敗で強姦。
天木直人氏ではないが、北に「特別の感情もない」ものの、これでは成功もクソもありゃしない。
東西ドイツが統一して統一ドイツが押しも押されもしないEUの盟主となった様に、南北朝鮮が統一すれば東アジアの将来を左右する枢要国となるであろう。しかし、そう簡単に事は運ばない。それを祝福しない勢力が東アジアに存在するからだ。米朝首脳会談でトランプが北朝鮮の提案する経済制裁解除とシンクロした段階的非核化にノーを突き付け何等の見返りもなしに「完全、不可逆的、検証可能の非核化」の実施を強要し金正恩がそれを渋ればトランプは会談の席を立ち、日本を抱き込んで(と言うか安倍政権がトランプを焚きつけて)更なる圧力を強め、軍事的緊張が再発しないとも限らない。そして安倍政権の最重要課題「拉致問題」解決はまた更に遠のく。
今回の南北首脳会談で安倍首相が文在寅大統領に懇願した「拉致問題」への言及がどうなったか不明で、今後の米朝首脳会談に委ねねばならないが、平壌政権は「安倍政権には一切関わるな」と指示しているらしい(http://a.msn.com/01/ja-jp/AAwpsJv?ocid=st …)。平昌冬季五輪の開会式(2月9日)に出席した安倍首相は、北朝鮮代表団の金永南・最高人民会議常任委員長との立ち話で、「平壌宣言と(拉致被害者らの再調査を約束した)日朝ストックホルム合意に立ち戻ろう」と呼び掛けたのに対し、金議長は「謝罪と賠償が先」と取り合わなかったという。
今後文在寅政権の主導の下朝鮮戦争終結を巡って南北朝鮮、米中との交渉が活発化するとしても、北朝鮮の孤立化を狙った安倍政権の圧力政策は、彼自身の最重要課題である「拉致問題」解決とは本来矛盾し、日本の更なる孤立化浮き彫りになる。大胆な発想の転換が必要かもしれない。
中国は北朝鮮に核放棄と米国の「韓国からの撤収」を交換条件にしてもらいたいみたいだが、北朝鮮は米軍が半島にいてもかまわないと言っているらしい。一体、どういうカードが北にあるんだろう?北は米国が狂気の国だということを弁えているのだろうか?自分がサウジの王様みたいに遇せられるとでも思っているのだろうか?