『戦後史の正体』より。
中曽根首相は米国との軍事協力に踏みこみます。米国での「日本列島を不沈空母にする」という発言が注目を集めました
一九八二年一一月二七日、中曽根政権が発足します。(●図版と解説⑲)中曽根首相は翌年一月、すぐに訪米し、レーガン大統領と会談します。(●図版と解説H)この訪米では首脳会談もさることながら、「不沈空母」発言が注目されました。
中曽根首相がワシントンに到着した翌日、ワシントン・ポストの社主、グラハム女史が自宅で朝食会を開きます。グラハム女史はワシントンの社交界の中心人物です。ケネディ、ジョンソン、マクナマラ、キッシンジャー、レーガンなど、歴代大統領と親交のあった人です。ニクソン失脚につながるウォーターゲート事件を大々的に報じたのは、ワシントン・ポスト紙です。中曽根首相はキッシンジャーと近い関係にありますから、グラハム女史の家によばれるのは不思議ではありません。
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中曽根元首相の不沈空母発言はテレビなども報じているが、もう一つの「ソ連が日本に攻めてくるか来ないかの議論をしている場合ではない。攻めてくるのは確実で、問題はいつ来るかなのだ」と言って改憲を主張していた。
だが当時の日本人は、地震や台風に毎年襲われる日本の領土を奪っても、何のメリットもないし、米軍も駐留している日本に侵攻したら莫大な損害が生じる。ソ連がそんな愚かな行為をするはずがないと考え、自民党に多数の議席は与えなかった。そしてソ連は攻めてこなかった。
この国の政治を、こんな愚かな政治屋に任せてはいけないという事実を実践した人物だった。
元中曽根元首相のことが取り上げられると、すぐ頭に浮かぶのが、「憲法改正」と「55年体制の終焉」である。
原理原則を主張する社会党が元気であり、米国の様々な要求に対して、比較的にはっきりと自民党が「NO」は「NO」と答えていた時代である。
故中曽根氏の総理大臣の期間は1983~1987であり、1960代から続いていた自民党と社会党の国対密室政治が常態化していた。1985年に残念なことであったが,社会党は高坂逸郎氏という社会主義理論の支柱を失うと、一時期土井ブームがパット開いたが、「現実路線」と「原則路線」対立が表面化し、衰退の道をたどった。高坂氏の理論は現在の中国に少なからず影響を与えている。そのあと出てきた政党は、「日本新党」から「民主党」と移っていくが、同じように内部で路線対立があり、野党低迷の時代が続いている。今振り返ってみると、中曽根氏在任中は社会党が元気な時代でもあった。政治が分かりやすく懐かしい時代でした。
>>2 訂正
高坂は向坂の間違いです
今朝の朝刊を見てびっくり。
中曽根の死が一面トップ。(朝日)
わたしは中学生の頃からの熱心な新聞読み。
ニュースバリューのことは割合にわかる。
一面トップはないだろう。
朝日新聞よ。
他紙はどうなのだろう。
日本全体が不沈空母にされる前に、まず沖縄が不沈空母化されようとしています。米国は核ミサイル配備を計画し、その配備先は、真っ先に沖縄になるのではと危惧します。だから辺野古のような米軍基地建設に沖縄は反対しています。こんな日本に誰がした。それを論じるべきです。
中曽根みたいな政治家を私は売国奴と名付けます。朝日は微妙な表現をして逃げてました。元々朝日はCIAの機関紙だと言われてますので、もっと、ほめそやすのかと思っていたが、そうでなかった。朝日にもいろいろの書き手がいるらしい。
少々の波風が立っても健全な財政と適度な安全を求めるのは愛国者の態度と言えましょう。私は米軍基地を追い出したい人間ですから、そして、アセアン諸国みたいになりたいと願うものですから、愛国者では無く、烈士と言われる存在なのかなと考えています。
問題はロンヤスの時代も今も米国は「ならずもの国家」です。脅し、恫喝、闇討ち、買収、QUID PRO QUOと呼ばれる政治取引(例、トランプがウクライナの大統領に防衛費増額提供の代償としてバイデン、オバマたちの悪事に関する情報提供を求めること等)、それらはもう反社会勢力の常套手段と全く同じ手段を堂々と行使します。そういう凄まじい日米関係では中曽根や小泉や安倍みたいなゴマすり男じゃないとどうされるか分からないのです。
日本の対米関係は恐ろしいものと言えましょう。つまり、愛国者、烈士的信条の政治家は棲息できないのではないでしょうか。
これから、米国は中國を制覇する戦略を打ち出して来ましょう。日本全体が中国にぶつけられる可能性が濃厚なのです。愛国者と烈士がいない日本の政界はどう対応するんですか。実に心もとない。