日本、自力で民主主義獲得せず ノーマン

〈一九四五年の降伏にもとづく諸事情も徳川幕府打倒以後の時期と比べてみることは適切である。すなわち、いずれの場合にも人民は改革運動を自ら開始することはせず、かえって、根源的な力は上から来たこと、初めはそれが軍事官僚であり、現在では最高司令官及び占領軍である。〉出典:『ハーバート・ノーマン全集』(岩波書店、一九七七年) 

■解説

前出のハーバート・ノーマンは一九〇九年カナダ人宣教師の子として軽井沢町で生まれる。カナダの外交官。一九四五年GHQに対敵諜報部課長。『ハーバート・ノーマン全集』(岩波書店、一九七七年)に収録の論評「日本民主化の進展」(一九四六年三月ニューヨーク外交協会における講演の概要)より関連箇所をさらに引用する。

〈現在日本で遂行されている改革を永続させ、深く根づかせるような伝統に何があるのかを観ておくことが適切であると思われる。別の言葉で