中国は経済、軍事で米国への追い上げが顕著である。
将来の経済、安全保障では通信網の整備が不可欠である。軍事でいえば、今ウクライナ戦争では、無人機や携帯用ミサイルが、攻撃時の目標への誘導、防御時への相手兵器の把握が必要であるが、ここでスターリンク衛星サービスが重要な役割を演じている。
「ウクライナでのスターリンク衛星サービスは、ウクライナ市場に提供されているスペースXのスターリンクインターネット接続サービスである。ウクライナでのサービスは2022年ロシアのウクライナ侵攻後に開始され、ウクライナ全土の従来の通信インフラに対するロシアの継続的な爆撃にもかかわらず、ウクライナ政府と民間人に重要な通信ライフラインを提供している。このサービスはマリウポリの戦い(2022年)で極めて重要な役割を果たし、包囲され、抵抗しているウクライナ軍が執拗なロシアの爆撃と飢餓状態について世界に報告し続けることを可能にし
孫崎享のつぶやき
中国、世界に衛星通信網 米に対抗2.6万基、今年着手 商用・軍事に布石(日経)2万6000基の低軌道衛星は米スペースXがスターリンクで配備済の約5000基の5倍。独自のGPSと組み合わせ、無人機の捜査や前線での情報共有などで軍事目的にも活用。6Gの基礎
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コメント
コメントを書く「日経記事」の流用と思われるが、基本的に「量」の問題をテーマにしている。
宇宙は世界各国の共有財産であり、宇宙ゴミを増やすようなことになってはならず、衛星の継続維持・保持の運用体制が欠かせないので、日経は数量面で米国に対する中国の優位性を展開しているに過ぎない。プロパガンダともいえる。
日本は平成20年に「宇宙基本法」を国家戦略として制定している。三本柱は「安全保障、「産業振興」、「科学技術」である。
27年には従来の研究開発に重点を置いた施策から利用を重視し、出口戦略を明確にしている。
我が国及び同盟国が運用する宇宙システム全体の抗堪性を継続的に保持強化する。
①宇宙システム自体の抗堪性強化
②脅威・リスクの回避(防衛行動)能力の強化
③脅威・リスクに対するダメージからの機能回復(再構築)能力の強化
宇宙通信衛星の抗堪性の実証実験を開始しているということであり、状況を把握していくことがマスコミに求められている。マスコミの視点の置き方が著しく異なっており日本政府の動向とか目的をきちんと報道することが求められる。
1年近く前の記事-
RT 26 Feb, 2023
中国、マスク氏の「スターリンク」に対抗する計画を明らかに
https://www.rt.com/news/572102-china-spacex-musk-starlink/
中国政府はスペースX社のネットワークに関する国家安全保障上の懸念を表明している-
中国の研究者たちは、2019年に初めて打ち上げられ、50ヶ国に衛星インターネットアクセスを提供するイーロン・マスクのスペースX「スターリンク」ネットワークを凌駕し、監視する可能性のある動きとして、13,000基近い衛星を地球の低軌道に打ち上げる準備を進めている。
「GW」というコード名で呼ばれるこのプロジェクトは、北京にある人民解放軍(PLA)宇宙工学大学のXu Can准教授が主導しており、中国衛星網集団有限公司が運用する1万2992基の衛星が軌道上に打ち上げられる予定だ。また、それらは通信効率を向上させるように設計されている。
打ち上げスケジュールはまだ不明だが、Xu氏率いるチームは、「スターリンクが完成する前に」衛星を配備する予定だと述べた。彼らは、これが「我が国の低軌道における居場所を確保し、スターリンク群が低軌道資源を過度に先取りするのを防ぐ」ことになると付け加えた。
予想される「GW」衛星の数は、スターリンクの現在の総数約3,500基を上回ることになる。スペースX社は、2027年までにスターリンク群に12,000基の衛星を配備し、最終的には42,000基まで増加させる計画だ。
Xu氏のチームは、「スターリンク群がまだ到達していない軌道」に衛星を配置し、「他の軌道高度で機会と優位性を獲得し、更にはスターリンクを抑制する」と詳しく説明した。
「GW」ネットワークはまた、「スターリンク衛星の長期監視」を提供する技術を装備することができる、と研究者チームは付け加えた。
Xu氏と彼のチームはまた、中国政府が他の様々な政府と反スターリンク連合を結成し、「スペースX社にスターリンク衛星の正確な軌道データを公開するよう要求」する可能性があると示唆した。
中国の軍事関係者は以前、スペースXの衛星がもたらす国家安全保障上の影響に懸念を表明し、必要であれば「スターリンク群の運用システムを破壊する」「物理的破壊」技術の開発を要求した。
スターリンクに対抗する中国の取り組みは、世界的な衛星ネットワークの潜在的な軍事利用に対する懸念が高まる中で行われている。この技術は、ロシアとの紛争を通じてウクライナ軍による通信を強化するために使用されてきたが、スペースXは今月初め、国内での軍用ドローンの制御への使用を制限する措置を講じた。
習近平体制は軍事と経済で米国に追いつき追い越すことを国家戦略とすることを正式に採択してます。この動きの動機付けになったのがオバマから始まった米のウクライナ侵略なのです。その為に中国は基幹コア技術のブレークスルと科学技術自立自強を早期に実現することにしてます。
本日のテーマたる通信分野では中国は他国に比べて優位にあるのです。つまり、近代化が遅れた中国の電話網が幸いして携帯からスマホへの移行は凄まじいものでした。今では人民元のデジタル化は世界でナンバーワンです。加えて、中国の巨大市場がそのイノベーションを後押ししたのです。
続き
>>3
続き
応用技術の発展拡大を可能にしたのは中国の巨大マーケットです。しかし、中国は謙虚です。つまり、その応用技術は外国の技術の借り物だったということを忘れていません。これまでは借りることは出来たが、世界の経済、軍事でナンバーワンになる為には借りる訳にはいきません。中国は最先端の科学技術分野で創造者にならねばならないのです。これからは中国の産学は一致団結して創造者を目指します。
第二次大戦後これまで米国が科学技術のあらゆる分野でトップを走ったが、米国は金融王国になったとたんその科学は頭打ちになって行きそれに加えて中国の台頭を抑えるためにセキュリテイとかのつまらん理由で中国との科学技術交流をやめてます。これが刺激剤となって中国の闘志を燃え立たせているのです。
ウクライナ戦争、米日の対中技術交流のストップ等々は米国を更に弱体化させる愚策だとジャーナリストの田中宇氏は指摘してますが、蓋し、卓見と言うべきでしょう。米国の一極支配が多極に転落するのは意外に早いのではないでしょうか。
>>1
中国はならず者国家たる米国を訂正することを念頭に置きました。その為には独自の通信網を確立する必要があります。宇宙にゴミが増えるのは米国のバイオレンスを退治する大義に比べれば卑小だと私は思います。
ゴミ、放射能を出すわけではないし、宇宙のごみが心配な日本政府が放射能撒き散らす原発ゴミに無頓着。やはり、CHANGEさんと同じく日本政府も倒錯してますよ。
毎日によると、「中国GDP、5.2%増 前年の反動大きく 23年」とのことだが、「不動産不況などが長期化しており、中国の景気はなお力強さを欠いている。」などと、どこかの方と同様の上から目線論調である。
https://mainichi.jp/articles/20240117/dde/007/020/027000c
では、日本のGDPはどうかというなら、中国に対しては足元にも及ばない。
https://www.dlri.co.jp/report/macro/290087.html
にも関わらず、何故かムダな対抗意識でアメリカ帝国の後ろに隠れて、「中国もまだまだだな」みたいな独り言を言っている情けないイメージの日本である。
負け犬の遠吠えをしていないで、中国という巨大な市場に果敢に分け入り、中国市場の懐深く踏み込んで、成長のおこぼれをありがたく頂戴するほうがよほど賢明な選択だ。
日本ではウインドウズやインテルを何の疑いもなく自民党から末端の大衆まで信じ切って使ってます。そのことはmRNAという遺伝子操作の薬の実験的なものをCOVIDに効くと信じて6回も7回も接種すると言った涙が出るくらい米国に惚れ切っているのだから裏表全て日本人のプライバシーが米国の治安当局に抑えられていても平気なんだという心理なんでしょう。
でも中国は米国の属国では生きていけない。それを教えたのが日本の戦前の権力でした。従って、中国のPCは中國仕様に取り替えてます。それも短期間に。それが出来るほど中国の科学技術水準は高くなってます。
どうもウクライナ戦争はスペースXを利用する戦争実験のようでもあります。
スペースXを世界中の中規模上空に飛来させることは軍産複合体が火種を世界に広げる可能性も否定できないと考えられます。
偵察衛星とGPSとスペースXで世界の空も支配する。流石に超大国、世界帝国と言えます。
更にGAFAM・ファイザーのように各分野にその分野を制する巨人を持ち、巨利を上げる。投資原資は世界中のセントラルバンクからも調達する正に超大国の名に恥じません。戦慄を感じます。