日本の多くの人々は、普天間米軍基地の「最低でも県外」(実際には国内での受け入れは困難なので、実質国外移転を意味する)は日米関係を損なうので、実施できないと思っている。
したがって、沖縄には申し訳ないが、もし普天間米軍基地の移転は沖縄内で、つまり辺野古移転しかないと思っている。
この考えに基づき、安倍政権は沖縄の自民党議員に圧力をかけ、沖縄知事に圧力をかけ、辺野古移転を認めさせた。金で強引に認めさせた。
そうでなければ、普天間にとどまるしか方がないとの論を展開した。
この考えは本当に他に選択肢がないのであろうか。
実は、全く違う選択肢を示してくれるのが、ドイツと米国の(米軍)地位協定ボン補足協定1993年改定にある。
本間浩著「ドイツ駐留NATO軍地位補足協定に関する若干の考察 ――在日米軍地位協定をめぐる諸問題を考えるための手がかりとして――」(外国の立法221(2004.8)がある
コメント
コメントを書く僕は12/25日の鳩山さんとの対談を見て、もう一度鳩山さんにがんばってもらいたいなと強く思いました。あんな清潔な雰囲気を醸し出す政治家、他にいませんよね(小沢タイプは嫌いです)。先の手痛い敗北を糧にして、一回りも二回りも老獪になって、もう一度復活して少しずつ権力側の装置を取り外していって欲しいと思いました。官僚がなぜ協力しないのか、本当に理解不能です。あの対談でもグアムに引いてもらうことは十分可能だという趣旨のことをおっしゃられてましたね。
理想をいえば巨大軍隊など必要のない世界になってくれることが望ましいですが、右傾化する安倍政権を支持する層が意外に厚い今の日本を見るとちょっと遠い未来の話なのかなと思わざるを得ません。以前のニコ生でおっしゃっていましたが、日本人の民度というのは大正時代からそんなに変わっていないのかなと痛感しました。孫崎さんなら、ああいう輩をどうやって説得するんでしょう?強い感情に根ざしているため、論理では説得できない感じです。国民がこういう状態では、とてもまともなリーダーを選べるとは思えません。感情のポリティクス、メディアの雰囲気作り、ディズニーランド的な戦略で痴呆化していく市民。ある意味飼いならされた市民が、どうやって本当の選択をすることができるんでしょう?でも原発や秘密保護法では市民は立ち上がりましたよね。インターネットによる情報の拡散の速さもものすごい武器です。でも最終的には国民の民度が上がらなければ世界は変わらない気がします。孫崎さんの活動が身を結ぶことを期待します。
小さなコミュニティーの中でも諍いは耐えません。僕らは試されているのではないかと思います。もちろん僕自身も、そしてあなたも。
ドイツと異なり、沖縄は、日本本土より大きく離れている。
根本的に不幸なことは、敗戦後も続いた朝鮮戦争であり、ベトナム戦争などのアジア地域の地域戦争が続いたことである。
基地を戦略的に見た場合、沖縄の位置は、欠かせない存在であり、実に返還されたのが1972年であり、日本国土と言っても日本という意識が本土の我々に低く、悪い表現で言えば、差別化しているといえる。沖縄の問題を本土のことと考える思考が欠如しているのです。
我々本土の人間が根本的に考えなければならないことは、沖縄の産業をどのように興し、どのように所得を増やし、民度を上げるか腐心しなければならないのです。ところが、政府の考えることは、道路、建設物に巨大なお金を費やす見かけを立派にする施策しか実施していないのです。極端にいえば、沖縄の民度を上げず、見掛けの充実に巨大なお金を費やしているのです。このようにお金で沖縄人の心を買おうとしても沖縄人は納得するわけがありません。
沖縄が、米国より、本土政府のエゴで、犠牲的役割を何時までも負わせられなければならないのか。今力ずくで辺野古移転しても根本的解決になるのではなく、沖縄の人々の心を蝕んでいくことに、心をめぐらせられなければ、同じ人間として情けない。
> この考えは本当に他に選択肢がないのであろうか。
この問題意識に共感できれば、なんとか日本(沖縄)の現状を変えるためのヒントとして、ドイツの事例は非常に参考になると受け取るのがフツーでしょう。
しかし、先日のテレ朝番組でそれが紹介された際、ゲストのタレント・石原良純氏などは、対米隷属組の台本通りなんだか、単なる粗探しに終始する始末。「さーすが石原ファミリー」と言うべきか。もしも「親父は、尖閣じゃなくて、横田基地の方に尽力しなければいけなかった!」とでも言ったら少しは見直したでしょうが。
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石「孫崎さん、お聞きしたいんですけど、1993年にドイツとアメリカは見直した。これはやっぱり、1990年に冷戦構造が崩壊しましたね。そういう意味では、日本とは立場が違うんじゃないですかね」
孫「その当時、1993年というのを見て頂くと、やはり、日本の一番の脅威というのは、その当時はやっぱり、ソ連だったんですよね。そういうことですから、実は、平和の配当というのは、ヨーロッパでは起ったんですけれども、日本でも、あってもよかったんですね。まあ、中国の脅威っていうのが最近出てきましたけど」
石「でも、それはやっぱり、日本は、まあ、その時に、ロシアよりも、中国というものも抱えてた部分では、ドイツと同じような動きにはならない...」
孫「それはあると思います、はい」
石「ですよねえ」
>>1
「小沢タイプは嫌い」、前の衆議院選挙のとき、嘉田さんが「小沢さんを何故そんなに恐れるか」と問いかけたとき、マスコミたしか日テレの人であったと思うが、「嫌いなのだ」と答えたことを思い出しました。
私は、政治は「好き嫌い」とか、「正しいとか間違っている」という観点で見るべきものではないと考えています。
ちなみに、私は、安倍総理は人間的には好きですし、日本を愛する気持ちは同じ気持ちを共有しています。しかし、敗戦国としての立場、米国との間合いなど、異文化、胃人種との協調性が欠け、自己主張が強すぎるのを懸念しているのです。
>>4
そうですね。言ってることが自己矛盾していますね。
個人的な視点かもしれませんが、リーダーは人格者であって欲しいと思います。異文化、異人種との協調性という観点大切にしたいと思います。
石原元知事はだいっきらいですが(自己矛盾)、横田の空域に関しては少しがんばったと思います。
「在日米軍は、日本の安全に必要」なんて考えている人は、政治家や官僚には一人もいないのです。だから、沖縄以外の全都道府県が、受け入れようとしないのです。
バカな国民に、米軍がいなくなったら北朝鮮や中国が攻めてくると脅しているに過ぎません。
でも、北朝鮮が日本に攻撃するとしたら、前世紀のように、船で接岸し上陸してくるでしょうか。まず、ミサイルで原発を攻撃するのではないでしょうか。しかしこの国の政府は、原発が攻撃されることなど、「起きては困ること」は「起きないはず」と考えて全く想定していません。まさに、原発の安全神話と同じなのです。大体、毎年台風や地震に襲われる国土を犠牲覚悟で奪おうなどと考えるでしょうか。
他国が欲しいと考える日本とは、国土ではなく、国民の頭脳や技術なのです。これは、武力では絶対に奪えないのです。従って武装などはしなくても良いのです。