6日産経新聞は「北朝鮮内乱時の拉致被害者救出を米に要請、首相が明らかに」として次の報道をした。
「安倍晋三首相は5日の参院予算委員会で、北朝鮮で内乱が発生した場合に備え、米国に拉致被害者の救出を要請していることを明らかにした。自衛隊の特殊部隊による救出の可能性については「さまざまな検討を加えても、憲法上難しいという判断だ」と述べた。
首相は拉致被害者救出に関し「同盟国である米国の協力が極めて重要だ」とした上で「拉致被害者の情報を米国側に提供し、必要な時の協力は常に求めている」と語った。
国外での有事の際には自衛隊法による邦人輸送の仕組みがあるが、派遣国の同意が前提であり、拉致被害者救出で同国の同意を得るのは困難との判断がある。自衛権の行使として自衛隊が救出活動を行うことについても首相は「わが国への武力攻撃が発生していない事態では発動要件に該当しない」と述べ、難しいとの見方を示した。
コメント
コメントを書く拉致被害者家族に身を寄せ、あたかも真剣に考えているようなジェスチャーをする。お話の通りでしょう。内乱を含め何か事件があれば、米国が一番優先することは、米兵の安全である。読みようによっては、日本は武力で他国に侵入できないので米国に要請する。当然のようであるが、裏側から見れば、日本に海外で行動できる戦力がないから、拉致被害者を救うことが出来ないといっているようなものです。拉致被害者家族、国民を侮辱した発言です。力を行使する前に、対話で話し合うことが一番大切であるが、一度でも、あらゆる可能性を含めて具体的に、北朝鮮に総理自らが呼びかけたことがあるか。全くないのに、米国に要請する振りをして、自己実現(戦争できる戦力)を図ろうというのは、あまりにも子供じみた見え透いた言葉です。
日本の場合北朝鮮に対しては被害者と加害者の両方がいるだろうから、一方的に「傷ついているんです!!」みたいな主張は通用しないよね。当然加害者の顔も出てくる訳だ。
政治や社会問題を考えるとき、単に批判したり、建設的に考えてもどう合理的に解決するのかという方向に行くと思うけれど、それは極めて重要なことだけでど、でももっと重要なことがあると思うんだ。問題の根をたどっていくと、人間の感情をどう克服していくのかというところに行き着くと思う。我々は自分たちの感情に引きずられて戦争を繰り返してきた。でも怒りや憎しみは生来人間の心の中に埋め込まれているもので、否定してもなくなるものじゃない。ではどう克服するかという問題になる訳だ。若い希望はそれをやろうとしている。別に過去を肯定している訳じゃないし、日本は下心があって協力している訳じゃない。人間は弱いからそういうものには向き合わずに逃げるけど、逃げてもなくならないし、いつまでたっても過去を克服できない。今の日本です。でもそういうものをひとつひとつ乗り越えていって、憎しみや弱さを凌駕していけば、無理して愛し合おうと思わなくても、最後には愛し合うことになるんです。そうやってしか進めない事柄もある気がするんですよね。
安倍総理にはもっと向き合って対話して欲しいですね。