ロシアのメドベージェフ首相が8月22日午前、北方領土の択捉島に到着した。ロシア政府として、この地域の開発を重要視していることを示すねらいがあるものとみられる。
これに対して、外務省の林欧州局長はロシアのアファナシエフ駐日大使に対し、電話で「ロシアの首相が日本固有の領土である択捉島を訪問したことは、北方4島に関する日本の立場と相いれず、日本国民の感情を傷つけるものであり、極めて遺憾だ」と述べて、抗議した。
ロシア外務省は14日、声明を出し、トルトネフ副首相による北方領土の択捉島訪問に対する日本政府の抗議を拒絶した上で、「日本は第2次大戦の結果を無視している」と非難した。
こうして再び、北方領土をめぐり、日本、ロシアの対立が表面化した。
北方領土をめぐる経緯は極めて多い。
ただ、私達が北方領土を論ずるとき、少なくとも次の二つを念頭におく必要がある。
ポツダム宣言、日本は19
コメント
コメントを書く「日ソ間に(未解決)領土問題を作り、この対立で米側陣営に引き付けておきたいというダレスの(恫喝)などの目論見が機能した」
戦後レジームからの脱却は、領土問題を米国に左右されず、日本独自に解決する必要があるが、日本人の中に強いものにすり寄る本質があり、なかなか解決できない。
尖閣問題は、「棚上げ」で中国と問題解決したのに、民主党野田政権が米国に迎合し、無かったことにしてしまった。北方領土問題は、歯舞、色丹二島返還で合意できかけていたのが、冷戦時代でもあり、「ダレスの恫喝(沖縄返還問題を絡めた)」によって、まとめることができなかった。竹島問題は、韓国との関係から、軽く見ていたのが災いし、国民感情の悪化を招いている。
「未解決領土問題」はロシア、中国、韓国と70年たっても未解決になっている。すべて米国の深慮遠謀が日本に対する障壁になっており、問題解決した、問題解決しようとしても、日本人の中に米国に魂を売ってしまった米国型日本人が闊歩するようでは何も進まないかもしれない。さりとて、安倍政権の目指す方向には安心できない。我々日本人は、常にジレンマの中におかれているといえます。
孫崎先生がこのようにすっきりと事実関係を整理されご説明されると日本人の伝統的な美学である「いさぎよさ」がどこか遠くの彼方に往ってしまっているのを感じます。
米国は昔から「政治の現実」とか称して「JUSTICE]をかなぐり捨てるのに何の躊躇もしません。そんな米国の尻馬に乗って北方領土と中國海の小島の領有を求めるのは日本の伝統美学に背くばかりでなくエライ目に遭うことになりまっせ。ほんま。
200年鎖国日本は未だに外交音痴。国際謀略国家のアメリカの比ではない。国際常識では、南千島のみならず、歯舞・色丹・竹島までをも日本は明確に条約で放棄している。
いくら反ロ右翼が騒いでも世界中が相手にしない。条約は敗戦時の無権利状態の中で締結したもの。当時の日本の為政者の無為無策に呆れるが、国際司法裁判所にも”情”はあるはず。
時間と知性を掛けて、ロシアとも友好的にテーブルの上で論議を交わし解決していくしかない。
煽情右翼や暗愚保守が騒いでも効果は望めない。それどころか、ロシアは硬化しアメリカは陰でほくそ笑んでいる。
ロシアとの間に北方領土、韓国との間に竹島、中国・台湾との間に尖閣諸島というように、日本は隣国すべての間に領土問題を抱え、東アジアで孤立しています。ポツダム宣言にしたがって連合国(その中心であった米英)は、これらの小島の領有権を明白にすべきであったのに、それを曖昧なままにして領土問題の火種を残したのです(「分割して統治せよ」原理の適用)。
本来、日本が直面する領土問題は、日本のあちこちに(特に沖縄に)居座る米軍基地によって広大な領土がいまだに占領されていることです。しかし、ちっぽけな島々の領土問題が定期的に火を噴き、結局日本は米国に頼るしかない、という世論が醸成され、本来の領土問題はほとんど意識さえされないという悪循環に陥っています。
本来の問題、米軍基地が日本を占領し続けていること、つまり対米従属の問題から、日本人の目を逸らすために、尖閣諸島等の領土問題が利用されているわけです。米英の狡猾な東アジア戦略からいいかげん脱却する時だと思うのですが。
ポツダム宣言を読んでいないのは、安倍首相だけではなく、外務官僚も読んでいないらしい。
国後島や択捉島が、千島列島ではないとしても、北海道・本州・四国・九州のいずれにも含まれていない。
ポツダム宣言を受諾したことが、戦後政治の基本のキなのだ。
これを知らずに外交をしているから、まともな交渉ができないのだ。
駐日大使を呼びつけて文句を言うヒマがあったら、平和条約の交渉をすべきなのだ。
>>5
外務官僚はもちろん読んでいますよ。
イェリツィン時代に国際司法裁判所で決着をつけよう
ロシア連邦はどんな判決が出てもそれに従う、との
提案を外務省は蹴っています。
我々の領土なのになぜ裁判などしなければならんのかと。
実効支配している側から実効支配していない側への驚くべき
ありえない破格の提案だったにもかかわらずです。
1面トッブの大ニュースだと思うのですがマスコミの扱いは
きわめて小さく今ではだれも知りません。
わたしが考える外務省が提案を蹴飛ばした理由。
やれば必ず負けるから。
これまで国民をだましてきたことが白日に晒されます。
すへての領土問題にたいして法的な決着を断れなくなる。
米国に忠実な日本国外務省は知っているのです。
米国が日本と周辺国の領土問題を欲していると。