岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2019/06/13
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2019/06/02配信「大人の『ゴジラ』映画の楽しみ方を、「自分の本質は特撮にある!」と語る岡田斗司夫が魂で解説」の内容をご紹介します。
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2019/06/02の内容一覧
- 『なつぞら』感想と『さらざんまい』を見た外国人
- 『ゴジラ キング・オブ・ザ・モンスターズ』ネタバレなしの感想
- 『ルパン三世 死の翼アルバトロス』の見どころ
- 年表で見る怪獣映画のブーム
- 『キング・オブ・ザ・モンスターズ』予習のためのゴジラ映画
- 次回予告『ひとの気持ちが聴こえたら:私のアスペルガー治療記』紹介
- レジェンダリー映画な『ゴジラ キング・オブ・ザ・モンスターズ』
- ゴジラの背びれの意味
- アメリカでのゴジラ人気の理由
- 苦労芸人ケビンと下ネタグランプリ
『なつぞら』感想と『さらざんまい』を見た外国人
今週のオタク話、まずは『なつぞら』ですね。
先週の『なつぞら』では、まず最初の方で東映動画の……というか、まあ劇中では東映動画じゃないんですけども。大杉社長が出てきて。主人公なつのお兄さんが新劇のマネージャーをやっているということで「そんな新劇などという、共産主義運動をやってるような、社会運動をやっているようなヤツは、うちの会社には入れん!」と言って、なつが入社試験を落ちてしまうという話がありました。
実際の東映動画の大川社長も、共産主義アレルギーで、おまけに、まあエラいケチで有名な人だったんですけど。
ここら辺は、後々に、なつと社長との対立というか、みんなと作ることになる組合とのやり合いになるのではないかと思います。
というのも、たぶん、最終的になつたちが作ることになるだろう『太陽の王子ホルスの大冒険』というアニメは、実は、東映動画の制作というよりは、東映動画内の運動部というのかな? 労働組合が主導して作った、初の映画ということになると思うので。
そういうふうな作品なのでエラいやり合いになるんですけど。そこら辺に繋がってくると面白いと思います。
ちょうど、この東洋動画の大杉社長っていうのは、十勝にいるなつの泰樹じいちゃんのわからず屋時代というのと対立するように、うまくシンクロしているような形になるんじゃないかなと思います。
今週からの『なつぞら』は、いよいよ……これ、予告編からとったフリップなんですけど。上の段ですね、三村茜という、なつの同期のアニメーターなんですけど。
(パネルを見せる)
彼女は、後の宮崎駿の嫁になる方です。宮崎駿の嫁、すごいよね(笑)、
あと、下の段が、隣の席に座っているですね森田桃代。「ももっち」と言われる人なんですけど。
(パネルを見せる)
このももっちは、実際は「やっちん」と呼ばれていた保田道世さんですね。ジブリの色彩設定を担当していた怖い怖いオバちゃんです。
まず、表の文章には悪口なんて出てこないんだけど、押井守さんは「ジブリでアニメが作れないのは、あのおっかないババアいるからだ」と言ってるし、ジブリを辞めた人も何人か「あの人は本当に怖い」と言っています。
あんなに、CGとかデジタル化を毛嫌いしていた宮崎駿が、なぜ、『千と千尋』以来、ジブリの全作画をデジタル化することになったのかというと、もう鶴の一声なんです。保田道世さんが「もう、これからの色指定はデジタルでやるから」というふうに言ったので、逆らえなかったという(笑)。
そんな、唯一、ジブリの中で宮崎駿より強かったオバさんがこの人なんですけど。この人の、まだ怖くない時代が出てくるわけですね。
あとは、悪役っぽい感じの、予告編でも「目障りだから私の前をウロチョロしないでちょうだい」と言い放つ女が、来週から出てくるんですけど。
それは、いよいよ後に虫プロに移籍することになって、大揉めに揉める、中村和子さん、通称「わこさん」です。彼女もついに登場します。
ということで、いやあ、もう楽しみですね、『なつぞら』(笑)。
ついに、あの苦しい苦しい、辛い辛い東京編の、イケメンばっかりが出てきて、つまらない話が延々と続く状況が終わって、僕はもう、大ご機嫌であります。
あとは、今週は『さらざんまい』も、いよいよ良い感じになってきました。
先週の『さらざんまい』は、ラストの方で、3人組の1人に、ちょっとまあエラいことがありまして。
毎週毎週、エンディングの歌が終わった後のラストシーンは「3人の人影がスッと立っている」というところで終わるんですけど、それが2人に減っているということで「おっ! ここからどうなるんだ?」というふうにゾクゾクしてくる辺りですね。
まあ、「ゾクゾクしてくる」と言っても、前にも言った通り『さらざんまい』の本質は、裏設定とか、そういうのを見ることではなくて「そういうことがありながらも、ミュージカルシーンになったら、のんきにのんきになる」というところが僕は大好きなので、早く続きを見たいと思います。
あと、『さらざんまい』について、みなさんにも、ちょっと見ていただきたいのは、YouTubeの映像で「さらざんまい第1話を見た外国人の反応」という動画があって、もうこれがすごく良いんですよ。
とりあえず『さらざんまい』を見ている9人の外国人の顔が出てきて、そいつらがいろいろ喋りながら、どうもYouTubeの生中継をしているんですね。
全部の画面に1つ1つ、下に翻訳が出てくるんですけども。「おい、何だって?カッパはアスホールから尻子玉という内臓を抜くのか?」って、みんな喋りながら見ていて。そいつらの驚き方がメチャクチャ面白いんですよ。
「おい、まさか、やめてくれやめてくれ。カッパゾンビの尻に手をつっこんで尻子玉を抜くのか!?」、「オーマイゴッド。本当にアスホールに入りやがったぜ!」と、9人の外国人が狼狽える様がメチャクチャ面白いんですけども(笑)。
これ、僕、あんまり面白くて、ずっと見てたんですけど。
第2話のラストシーンで、主人公の一稀を好きな燕太君という少年がいるんです。その子が、女装している一稀が寝ている時に、こう、思わずキスしてしまうという、まあちょっと爽やかというか、甘酸っぱいようなシーンがあるんですけど。
それを見た、動画の左上のウィンドウに映っている一番いかつい黒人の兄ちゃんが、メチャクチャパニックになって、「NO! マイ・ボーイ!」と。彼は自分が気に入った男の子を「マイ・ボーイ」と呼ぶ癖があるんですけども(笑)。
「マイ・ボーイ、そんなことをしちゃダメだ! おい、お前は今やっていることをわかっているのか!? それは人間として一番やってはいけないことだ! いや、俺はお前がゲイだということを責めているわけではない。俺だってボーイズ・ラブのことはわかるし、そういう感情が人間にあるのは否定しない。でもダメだ! そういうふうに、相手に意識がない時に何かをしてしまうというのは、人として最もやってはいけないことだ!」って。いかつい黒人の兄ちゃんが、大熱弁してて。
「お前らマジメか!」というふうに思ってしまいました。
そういうところも、『さらざんまい』の楽しみ方だと思いますので、見てください。
僕が「見てください」というのも変ですけどね。
(続きはアーカイブサイトでご覧ください)
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