実家の居間で飲む……といった従来の日本茶イメージを覆す、ミニマルで真っ白な店内と、コンクリートとウッドのカウンター。まるでコーヒードリッパーのような、ガラスとウッド、陶器、ブロンズを使ったドリッパーで日本茶を淹れるというから、はじめての来客者は驚いてしまうだろう。
イラストレーター長場雄さん×東京茶寮によるアート
そんな東京茶寮で、イラストレーターの長場雄さんによる、等身大のイラストレーションが展開される展示イベントが開催中。これは日本茶とカルチャーのペアリング企画「東京茶寮COLLABORATION」の第1弾で、3種類のシングルオリジン煎茶の味わいから着想を得て、3人の女性を等身大のイラストとして描き下ろすもの。また、シングルオリジン煎茶の【長場雄×東京茶寮】コラボレーションの限定パッケージも発売する。
大きな3人の女性のアートは、まるで東京茶寮の3席に着席しているように描かれている。アートを鑑賞しながら、ハンドドリップ日本茶の飲み比べができる贅沢なイベントだ。これまでじっくり感じたことがない日本茶の風味を、目でも舌でも楽しめる。
イラストレーター・長場雄さん
もともと日本茶をよく飲む家庭に育ったという長場さん。はじめて東京茶寮のドリップスタイルを目にした長場さんは、ハンドドリップで淹れると聞いて何を言っているのかを最初は理解できず、見た目だけお洒落にしているだけなのか?と最初は疑っていたとのこと(TOKYO TEA JOURNALより)。
左から「さえみどり」「おくひかり」「いなぐち」
シングルオリジン煎茶の【長場雄×東京茶寮】コラボレーションの限定パッケージは3種類。それぞれのネーミングもまるで女性のようだ。
「さえみどり(鹿児島)」はお茶の香りが強くやわらかな口当たりで、王道の味わい。この濃厚なボディ感のあるテイストと甘みがある印象を、ふくよかでふんわりした女性として表現したそう。
「おくひかり(静岡)」はスッキリしていてシンプル。柑橘系で透明感のある味わいから、若々しい女性をイメージ。
「いなぐち(静岡)」は苦味が強く、直球で芯のある味わい。これは長場さんは、ビターでさっぱりとした女性として描いた。
コーヒーとはまた異なる、“3度の変化を楽しむ”日本茶
日本茶は三煎目まで入れられる、ということを今回はじめて知った。はじめは70度程度の低い温度で風味とやわらかさを、その後は85度程度の高い温度で、だんだん強くなる苦味を楽しむのだという。
“3度の変化を楽しむ”日本茶は、いろいろな表情を持つ女性のよう。
カフェも多い三軒茶屋。コーヒーとはまた異なる歴史と楽しみ方を持つ日本茶を、アートやお菓子と一緒にじっくり味わってみたい。
【長場雄×東京茶寮】LIFE-SIZE TEA GIRLS開催期間:2017年10月24日(火)〜11月12日(日)
営業時間:平日13:00~20:00 土日祝11:00~20:00
開催場所:東京茶寮(東京都世田谷区上馬一丁目34番15号)
定休日:月曜日(祝日の場合翌日休み)
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Photographed by 東京茶寮, ROOMIE編集部