漁獲の最盛期を迎えた期間に漁獲されたぶりを「寒ぶり」と呼び、脂のノリが最高なのです。氷見寒ぶり、土佐寒ぶり、能登寒ぶり、と捕獲された地域によって呼び名が違います。
ぶりは成長に応じて呼び名が変わることから、縁起のいい「出世魚」と言われていて、その名称は地方によって異なります。
関東では わかし→いなだ→わらさ→ぶり関西では つばす→はまち→めじろ→ぶり
今回は旬を迎えたぶりで作るレシピ「ぶり大根」をご紹介します。脂がのったぶりは旨みがあり、出汁を使わなくてもコクのある煮物が作れます。
ポイントは下ごしらえ。大根は下茹でし、ぶりは湯通し。このひと手間で、独特のクセや生臭さのない仕上がりとなりますよ。
もうひとつのポイントは、煮汁で大根を煮てから、ぶりを加えること。
ぶりは長時間加熱するとパサついた仕上がりになってしまいます。大根にはしっかり煮汁を染み込ませたいので先に煮て、ぶりは時間差で後から加えて、少し加熱したら火を止め予熱でじんわり温めそのまま少し冷まします。そうすると、ぶりに味が染みるだけでなく、大根にもぶりの旨みが染みるのです。
また、ぶりのあらで作るとさらにいい味が出ますので、もし手に入ったらぜひ試してみてくださいね。
ごはんにもお酒にも合う一品です。
『今が旬! ぶり大根のレシピ』
材料(2人分) ・ぶり(2切れ)・大根(1/3~1/2本)
・水(300cc)
・酒(100cc)
・しょうゆ(大さじ1、大さじ1/2)
・みりん(大さじ1)
・砂糖(大さじ1)
・ゆずの皮(適宜を千切り)
作り方
STEP1:大根を下茹でする大根は皮をむき、2センチ厚に切り、さらに半分に切る。
鍋に米のとぎ汁、または水に米(小さじ1くらい)を加え、中火で15分ほど煮る。
STEP2:ぶりの臭みを取るぶりの皮に残ったうろこを包丁の背でこそぎ取り、一口大に切る。
鍋に湯を沸かし、ぶりをサッと入れ、表面の色が変わったら取り出す。
STEP3:煮汁を作り、具材を煮る鍋に水、酒、しょうゆ(大さじ1)、みりん、砂糖を入れて加熱し、煮立ったら大根を加え15分ほど煮る。
ぶりを加えて一煮立ちさせ弱火にし、落し蓋をして5分ほど煮る。
STEP4:仕上げるしょうゆ(大さじ1/2)を回しかけてサッと混ぜたら火を止めて少し冷まし味をなじませる。
うつわに盛り、柚子の皮をトッピングする。