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子どもにワクワクや楽しさ、悲しさ、教訓などを教えてくれる絵本。大人になって読んでみると、また違った印象を受けることもあるかもしれません。夜眠る前に、雨降りの日に、もちろん、晴れの日だって、絵本を読む時間は、きっと、貴重な時間となることでしょう。
というわけで、大人も子どもも楽しめる絵本の紹介をしていきたいと思います。
第2回目は、五味太郎作『さる・るるる』(絵本館)です。
1979年に初版が発売されてから、実に30年以上も愛されるベストセラー!
物語は、主人公のおさるの1日の行動を「る」がつく言葉であらわしていきます。たとえば「さる・くる」「さる・みる」のように。
ユーモラスなイラストと簡単な言葉で織り成す、拍子抜けするほど、シンプルな絵本です! きっと、1、2分で読み終えることができます。
でも、「る」で終わる言葉がただ羅列されているだけかと思いきや、そこは五味太郎さん。きちんとストーリーになっていて、オチもついている。単純だけど、リズム感がよくて、楽しいから、子どもたちは大喜び。大人も「日本語のおもしろさ」に気がつける1冊です。
0歳児は絵を眺めるだけでも、「さる・き・りんご」など言葉を覚え始めた頃にも、また、すべて短い平仮名でお話が進んでいくので、平仮名の練習や自分で読む頃に、幅広い年齢層の、その時々にフィットするのが長く愛される理由かもしれません。
この絵本を読みながら、他に「る」のつく言葉を考えてみるなんて言葉遊びは、大人だって楽しい。
こんなに少ない文字で、こんなに少ない登場人物で、こんなに楽しめるなんて、やっぱり、五味さんはすごい! と思うのでありました。
小さな本なので持ち運び可能です。是非、声に出して読んでみてください~!
さる・るるる[絵本館](林美由紀)
RSSブログ情報:http://www.roomie.jp/2012/09/23370/