＜菊地成孔の日記 令和３年１月３日 午前５時記す
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改めましてあけましておめでとうございます。予定通り、６０年代東宝映画ばかり観て過ごしています。何度も書いていますが、僕は６０年代東宝ラインズのトップラインであろう「ゴジラ＝戦記＝特撮＝円谷」ラインに全くインポテンツで、先日大文字さんのBSかなんかで「ゴジラ対モスラ（モスラ対ゴジラ？）」をやっていたので観てみましたが、やっぱりインポテンツでした。
しかし、こんなもん今更書くに値することかどうか、伊福部の音楽は本当に凄まじく、映画としてはピクリとも勃たない「モスラ対ゴジラ（ゴジラ対モスラ？」でさえ、２０小節ぐらいのライトモティーフが流れると大いに興奮しましたし、本当に腰が抜けるほど驚いたのは、同じライトモティーフの繰り返し使用の回数が、興奮してカウントが止まるまで、だとしても３０回以上で、それでも全然飽きない事でした。世界ライトモティーフ史上最多でしょう。どんだけの強度かよ。と慄然としま
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菊地成孔（著者）
>>6
あけましておめでとうございます＆ありがとうございます！あのテーマ曲は、いつかぺぺで生演奏したいなと思っていますが、劇伴はぺぺでやっているのではないので（弦４とパーカッションとバンドネオンだけなので）編曲が必要になり、いついつやる、とは明言できませんが。
あとDC/PRGのライブ盤は、もう音はできているのですが、オマケ笑に時間を食っております笑、もう少々お待ちください！
菊地成孔（著者）
>>7
あけましておめでとうございます！あのソプラノはオペラのヴォーカロイドです。僕が調教しましたが、今回、一番時間がかかった部分です笑
>>10
そうですそうです、「豪胆で、強か」って感じ、頼もしい感じです♪ だって、自分が、次のStarWarsのテーマ曲作らない？ とか、勝ったら1000万円あげるから未来君とケンカしない？ とか言われても、いくらチャンスでも逃げます、自分。ところで、こんなところで作曲の話ですけど、菊地先生的には、NiziU「Step and a step」のAメロ問題、どうなんですか？ オイラ的には、♭９じゃなくて、G７と感じますけど．．．どっかでお聞きしたいです〜♪
菊地成孔（著者）
>>15
＜次のStarWarsのテーマ曲作らない？＞
英語と日本語に堪能なエージェントがいたらやります笑
＜勝ったら1000万円あげるから未来君とケンカしない？＞
割り箸一膳使ってもいいならやります笑
STEP-AND A STEPは、パッと聞きですが「遅れてないか」が♭７（♭シ）「ら」が１（ド）ですね。関係短調だと思いますよ。♭７は「大丈夫」の「ぶ」からですかね。
>>16
いや〜、やっぱ流石ですねー、割り箸一膳で行きますか！？ 年末に観たいです♪ で、StarWarsやJawsのテーマ曲とか、菊地バージョン聴いてみたいです。どうやるのかな〜？ 興味深いです。
お返事、ありがとうございます！ Step and a stepは、そうですよね、ビュロー菊地で、路上講習とか受けてるオイラは、そんな無理な感じはしないんですけど、ちょっとした騒ぎになってますね。間違ってるとか、どうとか。要は、Key of Gで、C→D→Em→G のEmのとこで、メロがEmの♭9＝ファを連打して、ストリングスが単音でファーって鳴ってる事ですよね。嫌ってほどファを強調してるので、間違えてるわきゃないですよね。で、そこで、C に向かうセカンダリードミナントのG７の７thが鳴ってる風に感じてしまいます。
菊地成孔（著者）
>>17
こんなでっかいプロジェクトの曲で、ミステイクをそのまま使うということはありえないし、最初のFはブレイク中です。KPはもうサウンドやビジュアルのアイデアが飽和しているので、思い切ってボキャブラリーを増やした。という事でしょう。KP平均、というかAP平均では使われないボキャブラリーですが、他のジャンルだったら「間違い」というほどには聞こえなかったでしょうけれども、ご指摘の通り、和声進行が関係短調ではなくダイアトニックのみなので、多少ぶつかって聴こえる。という効果になっているとは思いますが。
菊地成孔（著者）
>>18
＜追記＞
ボキャブラリーというのは「メロディーのボキャブラリー」の意味です。御指摘のI７の７度とも、V Imの♭９でもありますが、キー全体からディグライズすると♭７です。概ねメジャーキーで♭７が使われる場合は、DCの♭V I I７つまりコードFで座る（普通に聴こえる＝ロック/ ブルース的）訳ですが、それを使わずにメロだけ置いてあるので、コンテキストから外れて聞こえていると思います。これを「間違っている」と言っている人がいるとしたら、MIDIで当該箇所にコードFを入れてデモを聴かせてあげれば意味がわかると思います。僕のこの説明を貼ってしまっても構いません。
改めて、明けましておめでとうございます。
ブロマガの内容とは関係ないのですが、一つお聞きしたいことがあります。
坂本龍一さんは、「音楽のチカラ」という言葉に強い嫌悪感があるそうですが、菊地さんはどうですか？
>>19
詳しいアナライズ、ありがとうございます！ ゼロ文で路上に出てるせいか、納得できる内容でした。ゼロ文で、コード進行上で、メロをどれにするか？ どうするか？ みたいな話やってますけど、このメジャーキーの♭７をメロディーに選ぶ、ってのは、なかなかの選択なんですね。アイデアが飽和してるから、まだ使われてない音を使おう、で、新人のデヴュー曲に使っちゃおう、ってのは、パクさん、やるもんだな〜と思いました。忙し過ぎて疲れてて間違ったまま出しちゃったのでは？ みたいに言ってる人がいましたけど、まあそんなこたーねーでしょうね（キャハハ）♪
菊地成孔（著者）
>>20
僕は２００５年に情熱対りきに出た時「音楽は戦争をアップさせるBGM になるほど強い力を持っている。なので、音楽は素晴らしく、平和や愛にしか作用しないという民間伝承は甘えているだけだ（大意）」と発言しましたが、この考えは今でも全くブレていません。原理を扱っているからだと思います。「生きていてよかった」は、恐るべきことに、戦時にも最も有効です。強いエネルギー（例えば核エネルギーやリビドー）は、平和利用すレバできますが、悪用もできます。坂本さんの発言は不勉強ながら見聞きしていませんが、推測になりますけれども、おそらくこうしたお話をされているのではないかと思います。