ニコニコチャンネル月額料金改定のお知らせ
小飼弾の論弾 #324 「ポテチや医薬品にまで広がる原油・ナフサ不足、米中会談で成果を得たのはどっち?中国から量産型変形ロボット」
「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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今回は、2026年5月19日(火)配信のテキストをお届けします。
次回は、2026年06月09日(火)20:00の配信です。
お楽しみに!
2026-05-19配信のハイライト
- ニコニコチャンネル価格改定のお知らせ
- 「ポテトチップスの袋で重要な部分」と「飛行機の塗装」
- 「ナフサ不足で意外な需要」と「なろう系偏重の結果」
- 「トランプ訪中のおみやげ200機」と「レアじゃないレアアース」
- 「SpaceX上場とGPSの誤解」と「AIとのやり取りにHTML」
- 「人間向けツールをAIに」と「『プラレス三四郎』実現してる中国」
- 「マイクロプラスチック汚染の実際量」と「歯が生える薬?」
ニコニコチャンネル価格改定のお知らせ
山路:先にですね、視聴者の方に謝らなければならないというか、あまりよろしくないお知らせから先にやろうかということなんですが。
小飼:そうですね、Bad News firstということで、
山路:画面出ますかね、そうなんですよ。ニコニコチャンネルのほうがですね。
小飼:こういうのはさ、もうはっきりと値上げって書きましょうよ。本当にこういう料金改定っていう字に対してさ。本当に税率改正みたいなさ。お前、一度でも下がったことあるのかよみたいな。
山路:ということで申し訳ないんですが、『小飼弾の論弾』のこちらのニコニコチャンネルも今の590円から8月1日から875円に、自動的に一律にみんな上がるんですよね、有料チャンネルが(※編注:550円→825円の間違い)。
小飼:なんかあれだよね、スマホのアプリみたいな感じだよね。円が安くなると(笑)、
「今までが安すぎた気もします」(コメント)
山路:ありがとうございます、すいません、そう言っていただけると。
小飼:こればっかりは不可抗力とまではいかないけれども、かなり我々の視点からすると、それに近いので。だからそれに抗うというふうにもなるとねえ。
山路:それはそれでいろいろめんどくさかったりもするんですよね。というわけで大変に申し訳ないんですが、こちらニコニコチャンネルの値上げということ、何とぞご了承のほど申し上げますということで、よろしくお願いいたします。
小飼:ガリガリ君が60円から70円になったというニュースは本当に、赤木乳業社員一同って言うのでお辞儀してたり、ああいう気持ちですね。
「ポテトチップスの袋で重要な部分」と「飛行機の塗装」
山路:ということで値上げの話が出たところで、これもなんか値上げ的なものにつながってくることなんですけれども、これですよこれ、まさにこの今(手元のカルビーポテトチップスの袋を見せながら)。
小飼:すごい大雑把なのが来て、具体的な例としてあれか、カルビーのパッケージか、
山路:そうですね、ポテトチップスのパッケージが今こんなふうにカラフルなデザインなんですけれども、
小飼:カラフル、これ本当に僕の娘たちもこれと全く変わらないパッケージを見て育ったと思いますけれども、それはとにかくとして、
山路:それが今度から白黒になるそうなんですよね、今リンク出した、
小飼:重要なのは白黒よりも、ベースコートしかないところですね。これってべつにカルビーの製品でなくても、ポテトチップスってどういう袋に入ってるかというと、アルミ蒸着したプラスチックの袋なんですよね。で、何人かの人があの銀色の部分いらねんじゃねって言って、透明な袋を提案してたんですけども、それはダメなんですよ。
山路:油が酸化しちゃうから、みたいな?
小飼:えーとね、それもある程度あるんですけど、油の酸化というのはこれ、確か袋詰めする時に窒素詰めてるんじゃ、そこまではしてないか、窒素を詰めるものがあったりもしたり、脱酸素剤を一緒に詰めるっていう、日本のお菓子とかせんべいとかは脱酸素剤を詰めることが多い、から酸化はけっこうそこで防ぐように皆さん頑張ってるんですよ。でも、じゃあなんで透明だとダメなのか、
山路:やっぱり光で何らかのものが劣化する?
小飼:そうです。特に紫外線ですねよ。化学反応が。あまり製品の品質にはよろしくない反応が進んでしまうんですよね。特に油が劣化する。なんで油が劣化するかっていうと、食用油には二重結合が含まれてるわけですよね。不飽和脂肪酸と言います。不飽和というのは、これ以上分子がくっつきようがないというのが飽和、要はsaturate、もう満ち溢れてるっていう意味なんですが、そうでない部分っていうのが含まれてるわけです。そこに紫外線とかが当たると、二重結合がプチュンと切れるんです。プチュンって切れたところに他のいろいろなものが、水素とか酸素とかくっついて別物になるわけです。
山路:どんなものになったりするんですか?
小飼:飽和脂肪酸が不飽和脂肪酸に。
山路:いろんなものとくっついちゃうっていう意味で、
小飼:そういうことです。
山路:それは味が落ちたりとか、
小飼:味が落ちたり、健康に不利になったりと。
山路:消化しづらくなったりみたいなことがあったりする、
小飼:それをどうやって防いでるかっていうと、それがアルミなんですよ。Aluminumを蒸着してるんですよ。
山路:反射するからってことなんですか?
小飼:そう、だから光が入ってこないんです。一番簡単に薄く少ない素材で紫外線が入ってこないようにするための仕組みというのが、アルミ蒸着なんです。だから最低限のパッケージというのは銀色になります。もうシルバーサーファーとかペプシマンみたいな見かけになります。そこに最低限の、要するにこの中に入ってるのはなんだとかっていうの、たとえばこれだったらカルビーのポテトチップスってここに書いておかなきゃいけないですよね、裏に成分表とかも載せなければいけない。でも、そうじゃない部分っていうのは銀色のままにできるじゃないですか。そういうふうにすると、実際の放送の印刷に使うインクというのが3分の1になるんだそうです、カルビーの発表によれば。
山路:ケチャップで透明の袋とかにするみたいなものもあったりしますよね、
小飼:それも似たような工夫ですね。じつはですね、それの一番エクストリームだった事例としては飛行機、旅客機、かつてはけっこう銀色のやつがあったんです。若い視聴者の皆さんにはぜんぜんピンとこないかもしれないですけど、昔は本当に銀色のアルミの地肌そのままの、本当は地肌そのままではなくて、透明の防錆塗料とかっていうのは薄く塗ってはいたんですけど、
山路:日本国内って、そういうアルミの飛行機、あんまなくなかった?
小飼:あった、大昔の、すごい大昔の、鶴丸のさらに前のジャパンエアラインズのストライプとかっていうのはちゃんと普通の塗料で塗ってたんですけど、それ以外の部分っていうのは本当に銀色でした。
山路:ほー。それっていうのは当時のやつってやっぱり塗料の節約だったんですか?
小飼:そういう意識はあんまりなかったとは思うんですけれども、
山路:かっこいいから(笑)?
小飼:いや、でもけっこう昔の航空機というのは旅客機にしろ、軍用機にしろ、銀色のままの部分があったというのは多かったですね。だから特にアメリカのやつはそうですね。
山路:じゃあ今みたいな塗料不足とかなってきたら、また銀色の飛行機出てくるんですか?
小飼:それはないと思う。というのも、たぶんね、銀地の事例で一番有名な事例というのはAmerican Airlinesという、アメリカの現代では3大キャリアになってますね、吸収合併とかが進んで、だから、AmericanとDeltaとUnited。この三つのうちで、Americanってかなり大きな、たぶん運用している飛行機の数っていうのは一番多いんじゃないかな。一番経営状態がいいのはデルタなんですけど、それは置いといても。昔は銀色で有名だったんですよ。でも、今ではその銀色だった部分っていうのは普通に白で塗ってます。なぜでしょう?
山路:素材が変わったから?
小飼:それけっこうデカいです。銀色って言ったじゃないですか、銀色というのはアルミ合金、ジュラルミンの色だったんですよね。ところが最新のやつというのはジュラルミンでなくて、アルミ合金ではなくてCFRP、
山路:炭素ファイバーの、
小飼:炭素繊維複合材料で黒いんですよ(笑)、
山路:全部真っ黒になっちゃうんだ、節約しようとすると、
小飼:あれはあれでけっこうかっこいいと思うんですけれども、でもCFRPというのは炭素繊維そのものというのは紫外線では劣化しないんですけれども、複合材料、要は樹脂で固めてるんですよね。その樹脂の部分っていうのがやっぱり紫外線で劣化しがちなので塗るわけですよね。
山路:それは避けられないんか。でも、今後は色減らすみたいな動きが出てくるんですかね(笑)、
小飼:どうなんでしょうね。いや、でも本当に企業のコストカットをどこに求めるのかっていうのは本当に甘く見ないほうが良くて。よくこんなところまでほじくるなと。本当に重箱の隅をつつくと、本当に決算で1パーセント変わるとかって言ったら、本当にみんな重箱の隅をつつき始めますからね。
山路:なんかそれこそ乗客の体重でずいぶん決算が変わってくるみたいな話も(笑)、
小飼:そうなんですよ、なんだけれどもそこであんまり無茶ができないっていうのはレギュレーション、法律があるから。乗客差別しちゃいけないんですよ。
山路:だけど航空会社が、たとえばApple Watch配って痩せた奴には優遇みたいなことは、キャンペーンできる。
小飼:それはいいんですよ。利益が、お客さんにとって利益、消費者にとって利益があるとみなされるので。
山路:なるほど、その辺やってくるかもしれないですよ、ほんとに(笑)、
小飼:そのへんさ、必ずみんな綱引きをしてるじゃないですか。
山路:それがまさに経営努力というか。
小飼:いや、本当にですよ。
山路:日本の影響ってことで言うと、他にもですね、まあまあいろいろあって、たとえば自動車整備、シンナーとかがもう手に入らなくなってきている、
小飼:そうなんですよね、有機溶剤としてよく使われるっていうのは、今まで一番使われてきたのはトルエンですかね、ベンゼン環に1個メチル基が付いたやつです。ベンジンも大昔は使われてたんですけれども、けっこう強烈な発がん性があるということがわかりまして、それより安全なものとしてトルエンが使われてて。さらに最近だとアセトンとか、除光液とかっていうのはアセトン使ってます。とりあえずトルエンなんですけれども。トルエンって言うと、アンパンって言っちゃうとあれですけど(笑)、要するにシンナーというのは割とイリーガル、イリーガルまではいかないですけれども、本来の使い方でない使い方としては酩酊するための、ラリるための、
「不良のたしなみがなくなってしまう」(コメント)
小飼:そうなんですよ、アンパンですね。だから十分歳をとるとアンパンマンって聞くと、どっちのアンパンって言うのが出てくるんですけど(笑)。シンナーに関してもやっぱり質にこだわるわけですよね、消費者としては。で、純トロとかっていう言い方をするわけですけど(笑)、純トロのトロというのはトルエンのトロだそうです。
「ナフサ不足で意外な需要」と「なろう系偏重の結果」
山路:それにしてもこの原油ナフサ不足、すごいとこに、こんなにいろいろ影響出てくるんだってびっくりするぐらい、
小飼:いや、それって社会科とかで、
山路:だけど政府自体が需給の細かいところまで把握できてないというレベルの細かさじゃないですか、その影響がどう出てくるのかということも政府が追い切れてない、
小飼:政府はもっと追うべきなんです。っていうのか、もっと追えてるんだけれども、
山路:つまり企業間取引って必ずしも明らかになってないものもいっぱいあるだろうし、追えないわけですよね、そういうのって。
小飼:でもそれは追いなさいっていう法令は出せるし、実際のところあるんです。だから少なくとも政府は公表してるよりは細かいことは知ってます。かなり細かいことは知ってます。でも、出さないんですね。出さない政府になってしまったんですよね。出さない政府を選んでしまったんですよね、皆さん。
山路:それにしても医薬品なんかでも、医薬品の材料自体というよりもパッケージがナフサ不足でちょっと提供できなくなってきてる、みたいな話もありますね。
小飼:そこは最悪輸入しちゃえばという。中国に対して土下座外交すれば、買えなくはないかなという。
山路:あとこのナフサ不足の影響で、釘の需要が高まっているそうですよ。
小飼:釘?
山路:釘。
小飼:本来であればそれ、鉄だよねっていう話になるんですよ、
山路:これなんだと思いますっていう、
小飼:なんで?
山路:これがコンテナ、物の輸送とかにパレットって使われるじゃないですか、パレットとかの原料がそういう石油、原油危機とかで入ってきづらくなって、木製パレットの需要が増しているという、
小飼:パレット、需要が増している理由がもう一つあるんですよね。パレットって本来はトラックとかにフォークリフトでえっちらおっちらで載せられるっていうのが利点の一つだったんですけれども。人手不足の前っていうのはお前、何もったいないことしてるんだよ、だからちゃんと手で詰めれば、もう一段載るじゃないかと。そういう労働者無視のことをずっと続けてたんですけれども、人手不足になってパレットも本来の使い方をするしかないだろうという、ひでえ話ですよね(笑)。
山路:しかしまぁ「ナフサ不足、釘需要増」なんていう記事が出てますね。さっき言った話ですね。大変なことになっているということなんですが、ちょっとここでスパチャいただきまして、YouTubeの方から。その方がですね、
小飼:ありがとうございます。
山路:ありがとうございます。
「KADOKAWAの決算に絡んで、なろう系偏重の見直しについてXなどで議論を呼んだようですが、お二人はなろう系に関する一連の議論についてどう思いますか? 個人的には昨今の粗製乱造されてうんざりしている面もあるのですが」(コメント)
山路:要はKADOKAWAの決算がよろしくなかったんですけど、報告書にはなろう系に集中しすぎたと、なろう系に、
小飼:そうだよね、ニコ動も本当、なろうどころか、角川ははてなと組んでカクヨムという別の投稿サイトまでやってるんで。
山路:そこからなろう系のやつをガンガン、ある意味PVが多いやつをピックアップして、
小飼:本当にPVが多いやつをピックアップして、なのかな、
山路:とにかく素人からいいやつを選んで、どんどんコンテンツにしてたという、
小飼:その気持ちはわかる。むしろなんで他のパブリッシャーズもそれをやってないのという。やってはいるけど、少なくともKADOKAWAの規模では他社はやってないですね、
山路:ただ結局、今回のKADOKAWAの決算を見ると、なろう系に集中しすぎてそれがちょっともう飽きられたみたいで大きな減益という、
小飼:農産物を扱ってるところが今期は天候不順で〜とかっていう(笑)、のに近いといえば近い、
山路:本当に一つの作物に集中しすぎちゃった、
小飼:でもこれってどれを商業化するのかっていうところというのは、ところこそ出版社のセンスだと思うんですよ。なろう系ってすごい、楽を指向するとどこまでも楽になるわけです。まず投稿するほうからしてみれば、わざわざプラットフォームを作る必要はないわけじゃないですか。『ソードアート・オンライン』とかの時代というのはまだ、それすらなかったわけです。だから、とにかくなろうやカクヨムはアカウントを作ってしまえば、あとはそこに文章を投げるだけでよかった、だから何のコストもなかったわけです。で、読むほうも無料なので、まあ楽ですし。だから要は両方が楽な環境できてたので、そこから素材を釣り上げるというのも楽で、実際に楽だったわけですよね(笑)。ただやっぱり実際に売れてる作品って、単純に「俺つええ」で無双できる話ではぜんぜんないのが多いんですよね、本当に主人公は塗炭の苦しみを味わされるっていうのばっかりなんですよね(笑)。
山路:弾さんに勧められて『無職転生』とかアニメも見るようになりましたけど、主人公はなかなかに苦労する。
小飼:いや、『リゼロ』とか1話で退場しますよ(笑)。むしろそういう話が多い。
山路:レッテル付けされちゃったところがありませんか、なろう系ってそういうもんなんでしょっていう、
小飼:無料で読めるしね。『無職転生』もやたら長い話ですけど、最初から終わりまで0円で読めますから。
山路:それは出版社が絵つけたりとか、それなりの体裁をつけて書籍の形にするってところにみんな付加価値を感じなくなってきたっていうこと?
小飼:でも、絵の付加価値はでかいですよ。絵をつけると、有料の書籍にできますし。さらにそれを動かすと、アニメコンテンツできて、そこまで行くと爆発的に売れるようになりますし。
山路:このKADOKAWAのことに関して言うんだったら、なろう系が下がった時の次を考えてなかったのが問題じゃねえのっていう気もするんですけどね(笑)。
小飼:まぁでもそれは、実際その通りなんですけど、その一方で外部不経済を、経済に関わっている人たちというのはしゃぶり尽くさずにいられないと。日本の漁業を見てくださいよ。
山路:魚すぐ獲り尽くしかねない勢いで獲っちゃいますもんね。
小飼:そうです。だからKADOKAWAとかけて漁協と解く、みたいな(笑)、
山路:そうか、もうその辺泳いでるなろう系作家を乱獲してしまって(笑)、絞り尽くしすぎてしまったと、
小飼:そうそう、なろう系作品を、ですね。
スタッフ:なろう系でございます(なろう系の作品を机の上に出してくる)。
小飼:厚いー、(『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』の表紙を見ながら)でもこの人は僕もけっこう好きで。これよりもなんだったっけ、これの後に出た作品ですね、けっこう面白かったのは、
スタッフ:アニメ化もされた、
小飼:されてる、だね。
「デスゲーム系が量産される未来や」(コメント)
「なろう系の次にデスゲーム系が来るってことですか」(コメント)
山路:もう来てんじゃないのか、どうなんだろう。
小飼:なろう系プラスデスゲーム系っていうのはかなり来てますよ。
「半導体研究者が中学生からやり直す話、ちょっと期待してる」(コメント)
山路:へー、そんなんがあるんだ。
小飼:あったな。あのね、なろう系ってタイトルが長いんで、覚えられないです。そこだけなんとか、まあでも、大抵4文字に短くしてるけど、それだと今度は省略しすぎで何がどれ指してるんだか、わかんないっていう(笑)、わかんなくなるというね。
山路:しかし半導体研究者、なんか中学生からやり直すのは確かに大変そうな感じするから、それはチャレンジのある話にはなりそうですね。
小飼:いや、でもジム・ケラーとか転生したらヤバいことになりそうだよね(笑)。
山路:へー。いやいや、じゃあですね、ちょっとイラン戦争の影響の続きでもあるんですけど、日本の原油輸入、原油の輸入の方法というのが変わってきている、外国船で、
小飼:なんか今頃になってという感じはするけれども、今までは一番安く、安く、安くしてきた結果がペルシャ湾から一番デカいタンカーで持ってくるんだったんだけども、それだとホルムズ海峡を通らざるを得なくて、だけれども今までみんな通ってきたから、まあ大丈夫でしょっていうので来てたら、
山路:封鎖されちゃってみたいな、
小飼:封鎖されちゃったという。
山路:それで外国船から、それをインドネシアのあたりで日本船に積み替えて、みたいな形での輸入の形態が増えてきたんですってね。
小飼:じつは昔から戦争の影響とかではなくて、税金の関係とか。各国どういう形態でどういう課税ですとか、あるいは手数料とかっていうのを取るっていうのはまちまちなので、本当に「上に政策あれば下に対策あり」っていうので、昔からじつはやってたというのが今回、戦争で国によって本当にお前通ってよし、お前通っちゃダメっていうのが続いた結果。
小飼弾の論弾 #323 「科学大国の座から滑り落ちるアメリカ、OpenAIは誰のもの?BeRealでバイトテロの恐怖再び」
「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします。なお、有料のYouTubeのメンバーシップでは、無料部分だけでなく、限定部分の配信もご覧いただけます(YouTubeメンバーシップでは、テキスト配信はございませんのでご注意ください)。
今回は、2026年5月5日(火)配信のテキストをお届けします。
次回は、2026年05月19日(火)20:00の配信です。
お楽しみに!
2026-05-05配信のハイライト
- BeRealとGitHubの情報流出
- オーナーシップとプライバシーの違いとは
- 「マイナンバーを設計したやつはアホ」と「マスクとOpenAIの裁判」
- 経済格差とAI格差
- トランプが欲しがってたものは何?
- 「頂点捕食者なタコ」と「マラソンとシューズ」
BeRealとGitHubの情報流出
山路:ネット発のニュースっていうのが最近、ちょっとここ数日世間を騒がしておるんですけれども。一番話題になってるのがBeReal、
小飼:わりと静かな、
山路:そうですか(笑)、これ、BeRealの情報流出……
小飼:っていうサービスがあったというのもちょっと僕知らなくて。ただ似たようなのは世界中にありましたよね。
山路:BeReal、1回『論弾』でも私、取り上げたような記憶はありますけど、
小飼:どの話題?
山路:たぶん軽くなんか、こんなやつが流行ってるっていうSNSかなんかの面でチラッといったかもしれないですね、その程度。要は普通のSNSと違ってランダムに、1日の間にランダムに投稿しろみたいな促すメッセージが来て、そこから2分以内に写真とか動画撮って、それをアップして。アップしたやつっていうのは結局、時間が経つとユーザーからは見えなくなっちゃう。このBeRealを使ってたユーザーが西日本シティ銀行という銀行の正職員だったんですかね、銀行の機密情報、他に出しちゃいけないような、
小飼:というのか、オフィスの中を映してて、その中にトレードシークレットが映っちゃったという、
山路:そうそう。まあまあ大変な騒ぎに、
小飼:ここで重要なんだけども、テロってみんなすごい軽々しく言ってるじゃん。
山路:そうですね、飯テロとか言っちゃってますよね、
小飼:そうそうそう。でも飯テロはテロに入るかな。
山路:その意図があるからってことね。
小飼:そう。いや、テロなのかそうなのか、そうでないのかって言ったら、やっぱり犯人の意図っていうのはすごい大きいわけです。被害の多寡ではないんですよね。たとえば数年前にベイルートで肥料が、硝安が大爆発したじゃないですか。あれってテロですか? ベイルートが吹っ飛びましたけれども。あれってテロですか?
山路:少なくとも事故だと言われてますよね。
小飼:事故ですよね、
山路:陰謀の話は見つかってないですよね。
小飼:そうそう、中であれを爆発させた人というのは、まさか自分が肥料を爆発させたということは知らなかったでしょうね。ああいうところで作業する人にはいちおうちゃんと教えるはずではあるんですけど。
山路:レバノンとかがぐちゃぐちゃになってて、そんな仕組みが働いていない。
小飼:ちなみに同じレバノンでも、肥料の大爆発はテロではないと僕は思いますが、同じレバノンの南側でやってるイスラエルの狼藉は、あれはテロです。
「じゃあ正しくはなんて言えばいいですか?」(コメント)
山路:って、今回のBeRealでの流出事件。
小飼:それはもう業務上過失でしょうね。
山路:ちょっとウケない感じの見出しになっちゃいますよね(笑)。
小飼:あるいはもう雇用主である西日本シティ銀行でしたっけ、の監督不行き届きですかね。
「おでんツンツン男が懐かしい」(コメント)
小飼:あれはテロって言ってもいいと思います。本人が意図的にあれなので。だから、商品を損壊させているので。
山路:それにしても銀行員って、こういう機密の情報の扱いとか、めちゃめちゃ研修とかでも叩き込まれると思うんですよね。
小飼:でも、研修以前にちゃんと執務空間に入る前に、スマートフォンとかが持ち込めてしまうというのにちょっとびっくりです。むしろそちらですね、驚きなのは。
山路:少なくとも今まで持ち込めてたとしても、これからは絶対持ち込めなくなるんでしょうね(笑)。なんというのか、しかもそこまで、いちおう社会人の人間がBeRealのSNSで促されただけで、そんなに泡食って撮るほどの中毒性、
小飼:それはわかんない、そればっかりはわからない、
山路:これは中毒者のものっていうのは、なかなか他のところではわからないと思うんですけど。あと、この番組見てる人、BeRealやってる人少なそうですよね。
小飼:でも、三流ポルノとかだと、そういうとこに大人のおもちゃのスイッチを入れるとかっていうのがあるわけでしょ。それはもう本人でないとわかんないよ、そんなことは。本人がどう思おうができなくするようにするというのが、まともな職場でしょう。
「研修したからといってアホが治るわけじゃないんじゃないの?」(コメント)
小飼:いや、全くその通り。いや、それこそ「押すなよ、絶対押すなよ」でしょ。だから研修では絶対押すなよ、じゃないけれども、押した場合はこういうことが起こりますと。あなたには全額分の損害賠償請求がいきますと。賠償できっこないんだけどね。ただ、そうは言っても金融機関が意外と性善説で動いてたっていうのはMUFJの貸金庫の話でもわかるでしょ。
山路:あれはなかなかのけぞる事件でしたよね。
小飼:いや、あれを見てなおMUFJに預金してる人たちの、もう気が知れない。
山路:すみません(笑)、まだ預金口座あります。
小飼:口座があるっていうのと、
山路:貸金庫を使っているのは別だけど、
小飼:別ですけど。
「業務を円滑に進めるためにはスマホは必要なのでは」(コメント)
小飼:だからそれは業務用のやつを別途支給すればよろしい、
山路:個人のやつを使わなければいいだけですよね、
小飼:最近は客のほうにもなるべくアプリで取引させるために、窓口の人たちっていうのはそれを再現するための端末を持ってるわけです。支給されたやつを。支給されたやつを。支給されたやつを(笑)。大事なことなので3回言いました。
山路:じゃあこれってやっぱり、一番責任があるのは西日本シティ銀行のコンプライアンス。
小飼:圧倒的に。99パーセント。
山路:なるほどね。そういうバカが好き放題できるような仕組みにしてたことがもうとにかくまずいという。
小飼:その通りです。いや、江戸時代の金山だって、出入りの時にはすっ裸にさせるんですよ。それくらいのことをやって。それでも不十分で、肛門に詰めてるやつとかがいるとかっていう、そういう話にもなってきたりもするわけですけれども。それくらい従業員には疑いをかけなければいけないタイプの職場ではありますよね。逆にIT系とかではBYODとか言ってるわけじゃないですか、Bring Your Own Deviceみたいなこと言ってるわけじゃないですか。やっぱりピンキリなわけです。そういうところがGitHubに思わずシークレットキーをプッシュしちゃったりするわけですけど(笑)、
山路:私も他人事じゃないんですけど、マネーフォワード使ってるんで(笑)。これですよね、GitHub、
小飼:え、まだ使ってるの?
山路:すいません(笑)、便利なもので。これか、ソースコードをGitHubに置いてたやつが出たっていうこともさることながら、
小飼:実ユーザー情報をプッシュしちゃうっていうのを、
山路:そんな開発のプロセスすることあります? みたいな、
小飼:実ユーザーでお試しというのはクレジットカードとかは意外とやりますね。開発者自身が自分の使って、だけど。
山路:でも顧客の実データを、
小飼:370だっけ、そんなに従業員いませんよね、マネーフォードは、
山路:それってなんかもう、これCTOが減俸半年みたいな感じじゃないですか(笑)、
小飼:いや、クビですな。少なくともCTO職にはいられないというのか。ただ日本はそういうところの処罰が甘い国ではありますよね。中国大使館に押し入った自衛隊員って、今どうなってんの? ちゃんと、
山路:情報出ないですよね、
小飼:ちゃんと懲戒免職にされたの? っていうのか、日本はもう軍法会議はないのか、軍がないから(笑)。
山路:まぁしかし、ここのところでマネーフォワードのやつの話なんですけど、GitHubからの流出とかそういうのって、Anthropicですらやってるじゃないですか。
小飼:あったね。
山路:ClaudeCodeのソースコード、思いっきり丸ごと流出させちゃったみたいなのがあるじゃないですか。これ、GitHubに関して言うと、なんていうんですか、それってもうすごい巨大な穴になってません?
小飼:まあね、
山路:これってどうすりゃいいんですかっていう、たとえばGitHubをもう使わないってことしかない?
小飼:それはそうするべきだよね。
山路:それこそ社内にGitのサーバ立てて、自分たちでやるみたいな話になってくるという、
小飼:基本はそうです。ただ、Gitだけであれば本当に普通にGitをインストールすると、初歩的なウェブインターフェースとかもいちおうは、いちおうはインストールされるんですけれども、GitHubほど便利ではないんですよね。
山路:なんかそれこそ.gitignore(Gitで管理しないファイルを指定する設定ファイル)も勝手に書いてくれたりみたいなことをやったりとか、ライセンスのこととかもいろいろやってくれたりとか、質問に答えるだけで。
小飼:そうなんですよ、生Gitというのは、そういう環境だからけっこう長いこと維持してたこともあるので。生GitというのはGitHubほど優しくはないんですよね。
「なるほど監督企業がケチなだけか」(コメント)
小飼:生GitとGitHubっていうのはどれくらい差があるかっていうと、ノグソとウォシュレットくらいの差があります(笑)。
山路:うわー、それはウォシュレット使いてー(笑)。
小飼:あるいは競合の、たとえばGitLabのサービスを使うですとか。
山路:でも、それってGitLabを使ったとしても、それはなんていうのか、
小飼:ただね、それはGitHubが悪いところもあるんですよ、
山路:そうなんですか、
小飼:だからプロ仕様ではちゃんと外側には見えないようにっていうのも謳ってはいるんですけど、今自分がどっちにいるのかっていうのがすげーわかりづらい。
山路:プライベートリポジトリか、
小飼:そう、プライベートリポなのか、パブリックなのか。
山路:それとは別にシークレットとかもあるんでしたっけ? それは違うのか? また違うことなのか?
小飼:エンタープライズの場合、どうなんだろうね。ただ、そもそもGitというのは思想からして特定の人にしかリポの存在を見えなくするっていうのには向いてないわけですよね。もともとLinuxをメンテするためにリーナス・トーバルズが作ったものなので。
山路:ある意味、透明化が大前提になってるみたいなところがあったり、みんなで情報を共有してっていう、
小飼:そうだね、よく見えるっていう、
山路:みんながあらゆる情報を見えるようにっていう。なるほどね。
小飼:書き込み権限はちゃんとコントロールされてるわけです、誰でも書き込めるわけじゃなくて。
山路:見るほうに関しては自由に見てやれが本来の思想ですよね。
小飼:すごいリベラルな。
「お二人は利便性とセキュリティのバランス感覚はどのように意識していますか?」(コメント)
山路:これは弾さんに叱られそうだけど、私マネーフォワードとかすごい便利に使ってるんですよね。
小飼:利便性って、セキュリティ界隈の人は低く見がちなんだけれども、多少の利便性のためにはセキュリティは甘くしちゃっても問題ないっていうほうが一般的なラフコンセンサスに近いんですよね。だから田舎に行くとあれ? 玄関の鍵? 何それ? そもそもうち、鍵があったっけ? っていうね。
山路:弾さん、自分が普段使っているサービスとか、ここのところのセキュリティはがっちりするけど、ここはまあまあみたいな、そういうふうな緩急つけてたりみたいなことってやったりします? 全部ガチガチにはできないじゃないですか、あらゆるものを。
小飼:それはもちろん。
山路:ここだけは押さえておく、みたいなポイントはやっとくという。
小飼:それはある。同じたとえば銀行口座でも、やっぱりレベルは違いますよ。これはもう、
山路:取られてもいいや、みたいなぐらいの、
小飼:そうそうそう、だから本当に残高とかも最低限とかね。
山路:本当にこのバランスってめちゃめちゃ難しい、
「Chromeのパスワード保存」(コメント)
小飼:これは破られてないですね。同じくiCloudもそうですね。ただiCloudのほうが一段と便利なのは、アプリのパスワードもシンクしてくれるんです。
山路:そうなんですよね。
小飼:Chromeはどうなんですかね、ChromeのパスワードってAndroid appと共有されましたっけ? まだChromeとAndroidの統合はされてないので、ChromeはChromeの中だけだと思うんですけれども。
山路:私はもう1Passwordを使ってますけどね。どんな環境でもだいたい使えるんで。1Passwordも確かまだ破られてはいなかったですよね、
小飼:破られてはないと思います、
山路:パスワードマネージャーも時々破られるニュース出るじゃないですか、あれも怖いなと思って。特に最近、Claude Mythosが脆弱性―――後の話にもちょっと関わってくるんですけど―――見つけまくってるじゃないですか。それこそヒントン先生、ディープラーニングのヒントン先生なんかも、自分だったら証券会社一つにまとめておくなんてもう絶対しねえ、みたいなことを言ってたんですよね。
オーナーシップとプライバシーの違いとは
小飼:ただそれを言って突き詰めて突き詰めて突き詰めると、
山路:タンス預金になっちゃう、
小飼:いや、そうでなくて、個人の所有権なんていうのはそれこそ絶対的な真理ではないわけですよね。
山路:そこまで至ると(笑)、
小飼:そこまで再び至る可能性っていうのはゼロではないと思います。
山路:それってイメージしづらいんですけど、それは資産とかそういうことに関してもって、
小飼:そうそうそう。だからそもそも、外部不経済っていう言葉があるじゃないですか、本来であれば外部不経済に所属するべきものまで、所有権を設定されてたりするわけですよね。たとえばマスクの資産っていうのは、あれは本当にマスクのものとしてみなしていいのかという。
山路:たとえばXなんかに関して言うなら、ユーザーから吸い上げた情報とかなんかも、資産になっているやろみたいな話?
小飼:その通りです。
山路:なるほどなるほど。
小飼:だから、そもそもそういったものというのはオーナーシップで管理するというのが正しいことなのか、という。ただ、それに対してプライバシーというのもあるわけです。プライバシーってオーナーシップなんだろうかという。オーナーシップとプライバシーの違いっていうのは、譲渡可能性だと僕は考えてます。
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