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<夏だ!! 競馬だ!!>
「夏だ!! 競馬だ!!」は、今週末に札幌競馬場で行われるワールドオールスタージョッキーズを特集する。国内外の名手14人が腕を競う、要注目のイベント。前身のワールドスーパージョッキーズシリーズ時代も含めホッカイドウ競馬からはシリーズ初参戦となる、地元の岩橋勇二騎手(32)に直撃した。
門別競馬場で2歳馬の調教にまたがる岩橋騎手(撮影・奥村晶治)
岩橋騎手は、昨年4月から今年7月まで続いた長く激しい代表権争い(※)を制し、北海道代表として初出場する。
「中央でも騎乗経験が豊富な先輩方がいて、僕でいいのかな、と複雑な部分もありました。でもチャンスをいただいたからにはベストを尽くします。今は素直にうれしいですし、待ち遠しくてドキドキしますね」
佐賀県出身。中学2年の時にテレビで見た97年天皇賞・秋で、エアグルーヴを勝利に導いた武豊騎手にあこがれて騎手を目指した。
「自分は野球少年で競馬には縁のない家庭だったのですが、その時の武豊さんがとにかく格好良くて。これだ、と思いました。いつかサインをいただいて実家に贈りたいと思っていたのですが、同じ職業の今は、とても言えないですけれどね(笑い)」
01年に佐賀でデビューし、03年に北海道に移籍。以降は年々勝ち星を増やした。昨年は101勝を挙げ移籍12年目にして初のリーディング獲得。厩舎関係者からの信頼も厚い。
「(佐賀)デビュー当初は環境になじめず、廃業も考えていた時に移籍のお話をいただきました。本当に感謝していますし、努力して勝つことで恩返しを、という気持ちでやってきました。ただ、来たのが冬。初めて見る雪と寒さに、手足の感覚もなくなって。すごいとこに来ちゃったなあと(笑い)。でも今は0度がこんなに暖かいんだ、というくらい、冬でも調教では汗をかきますよ」
12年9月から2カ月間、フランスに渡りシャンティイ競馬場を拠点に研修生活を送ったことが、騎手人生の大きな転換期だった。
「毎日が必死でした。騎乗機会はなかったですが、デットーリさんなど世界の一流ジョッキーのすごさを肌で感じました。メンタル的にはずいぶんとタフになったと感じていますし、それが今の自分に生きているのかなと」
世界と初の手合わせに、気持ちは高まるばかりだ。
「世界の名手の皆さんから少しでも何かを感じ取れるよう、がむしゃらにやっていきたい。ホッカイドウ競馬をアピールできるように頑張りたいですね」
地元の雄がシリーズの主役を奪う。【奥村晶治】
※昨年4月から今年7月23日のホッカイドウ競馬の1着回数が選定基準。125勝の岩橋勇二騎手が、120勝の宮崎光行騎手を振り切った。
◆岩橋勇二(いわはし・ゆうじ)1983年(昭58)4月20日、佐賀県生まれ。01年、佐賀でデビュー。03年道営移籍。通算541勝。重賞13勝。中央未勝利だが、23日札幌クローバー賞で最低人気のリッジマンで2着同着に食い込み波乱を演出。田中淳司厩舎所属。157センチ、43キロ。
◆ワールドオールスタージョッキーズ これまで11、12月に行われていたワールドスーパージョッキーズシリーズを、今年は夏季競馬を盛り上げる試みとして名称変更し、夏の札幌で行う。JRA所属騎手7人、地方競馬代表騎手2人、海外招待騎手5人が、対象4レースの着順ポイントを競う。総合優勝者には300万円とトロフィーが贈られる。また、今年からJRA代表騎手チームと、外国騎手・地方競馬代表騎手チームに分かれてのチーム対抗戦も行われる。
◆ワールドスーパージョッキーズシリーズの地方騎手V 全28回の歴史で4回ある。94年石崎隆之(船橋)、97年川原正一(笠松)、01年鮫島克也(佐賀)、05年岩田康誠(兵庫)の4人が優勝している。
<WASJ参戦騎手>
戸崎圭太(35=昨年度MVJ、関東1位)、蛯名正義(46=関東2位)、柴山雄一(37=関東3位)、福永祐一(38=関西1位)、岩田康誠(41=関西2位)、武豊(46=関西3位)、ミルコ・デムーロ(36=15年ダービー優勝)、岩橋勇二(32=北海道)、藤田弘治(35=金沢)、ティエリ・ジャルネ(48=仏国)、ヘイリー・ターナー(32=英国)、ラッセル・ベイズ(57=米国)、クレイグ・ウィリアムズ(38=オーストラリア)、ジョアン・モレイラ(31=香港)
「夏だ!! 競馬だ!!」は、今週末に札幌競馬場で行われるワールドオールスタージョッキーズを特集する。国内外の名手14人が腕を競う、要注目のイベント。前身のワールドスーパージョッキーズシリーズ時代も含めホッカイドウ競馬からはシリーズ初参戦となる、地元の岩橋勇二騎手(32)に直撃した。
門別競馬場で2歳馬の調教にまたがる岩橋騎手(撮影・奥村晶治)
岩橋騎手は、昨年4月から今年7月まで続いた長く激しい代表権争い(※)を制し、北海道代表として初出場する。
「中央でも騎乗経験が豊富な先輩方がいて、僕でいいのかな、と複雑な部分もありました。でもチャンスをいただいたからにはベストを尽くします。今は素直にうれしいですし、待ち遠しくてドキドキしますね」
佐賀県出身。中学2年の時にテレビで見た97年天皇賞・秋で、エアグルーヴを勝利に導いた武豊騎手にあこがれて騎手を目指した。
「自分は野球少年で競馬には縁のない家庭だったのですが、その時の武豊さんがとにかく格好良くて。これだ、と思いました。いつかサインをいただいて実家に贈りたいと思っていたのですが、同じ職業の今は、とても言えないですけれどね(笑い)」
01年に佐賀でデビューし、03年に北海道に移籍。以降は年々勝ち星を増やした。昨年は101勝を挙げ移籍12年目にして初のリーディング獲得。厩舎関係者からの信頼も厚い。
「(佐賀)デビュー当初は環境になじめず、廃業も考えていた時に移籍のお話をいただきました。本当に感謝していますし、努力して勝つことで恩返しを、という気持ちでやってきました。ただ、来たのが冬。初めて見る雪と寒さに、手足の感覚もなくなって。すごいとこに来ちゃったなあと(笑い)。でも今は0度がこんなに暖かいんだ、というくらい、冬でも調教では汗をかきますよ」
12年9月から2カ月間、フランスに渡りシャンティイ競馬場を拠点に研修生活を送ったことが、騎手人生の大きな転換期だった。
「毎日が必死でした。騎乗機会はなかったですが、デットーリさんなど世界の一流ジョッキーのすごさを肌で感じました。メンタル的にはずいぶんとタフになったと感じていますし、それが今の自分に生きているのかなと」
世界と初の手合わせに、気持ちは高まるばかりだ。
「世界の名手の皆さんから少しでも何かを感じ取れるよう、がむしゃらにやっていきたい。ホッカイドウ競馬をアピールできるように頑張りたいですね」
地元の雄がシリーズの主役を奪う。【奥村晶治】
※昨年4月から今年7月23日のホッカイドウ競馬の1着回数が選定基準。125勝の岩橋勇二騎手が、120勝の宮崎光行騎手を振り切った。
◆岩橋勇二(いわはし・ゆうじ)1983年(昭58)4月20日、佐賀県生まれ。01年、佐賀でデビュー。03年道営移籍。通算541勝。重賞13勝。中央未勝利だが、23日札幌クローバー賞で最低人気のリッジマンで2着同着に食い込み波乱を演出。田中淳司厩舎所属。157センチ、43キロ。
◆ワールドオールスタージョッキーズ これまで11、12月に行われていたワールドスーパージョッキーズシリーズを、今年は夏季競馬を盛り上げる試みとして名称変更し、夏の札幌で行う。JRA所属騎手7人、地方競馬代表騎手2人、海外招待騎手5人が、対象4レースの着順ポイントを競う。総合優勝者には300万円とトロフィーが贈られる。また、今年からJRA代表騎手チームと、外国騎手・地方競馬代表騎手チームに分かれてのチーム対抗戦も行われる。
◆ワールドスーパージョッキーズシリーズの地方騎手V 全28回の歴史で4回ある。94年石崎隆之(船橋)、97年川原正一(笠松)、01年鮫島克也(佐賀)、05年岩田康誠(兵庫)の4人が優勝している。
<WASJ参戦騎手>
戸崎圭太(35=昨年度MVJ、関東1位)、蛯名正義(46=関東2位)、柴山雄一(37=関東3位)、福永祐一(38=関西1位)、岩田康誠(41=関西2位)、武豊(46=関西3位)、ミルコ・デムーロ(36=15年ダービー優勝)、岩橋勇二(32=北海道)、藤田弘治(35=金沢)、ティエリ・ジャルネ(48=仏国)、ヘイリー・ターナー(32=英国)、ラッセル・ベイズ(57=米国)、クレイグ・ウィリアムズ(38=オーストラリア)、ジョアン・モレイラ(31=香港)