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モレイラが初代王者 藤沢和師うならせた/WASJ
2015-08-31 13:48ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)の“初代王者”にアジア地区代表のジョアン・モレイラ騎手(31=香港)が輝いた。30日、札幌競馬場で2日目が行われ、29日の1日目と合わせて2勝、2着1回の総合56点で制した。WASJを含む土日20鞍に騎乗。土曜3勝に続き、日曜は4勝を挙げた。シンガポール、香港で驚異的な最多勝記録を樹立したマジックマンが北都に君臨した。2015WASJはモレイラ騎手が優勝に輝いた。左は2位武豊騎手、右は3位戸崎騎手 札幌競馬場が魔法にかかったようだ。土曜に3勝を挙げたモレイラが止まらない。エキストラ騎乗の5、6、8Rで3勝し、迎えた10Rの第3戦(芝1200メートル)。単勝1・9倍の1番人気ブラヴィッシモ(牡3、須貝)に騎乗した名手は先に直線で抜け出した武豊のフェアラフィネを後方から猛追。空いたインコースへパートナーを誘導し、きっちりゴール前で差し切った。“マジ -
初来日ターナー「女性が戦ってる姿見て」/WASJ
2015-08-29 12:49ワールドオールスタージョッキーズ出場騎手の共同会見が28日、札幌市内のホテルで行われた。会見で笑顔を見せるターナー騎手(撮影・奥村晶治) 注目を集めたのは初来日となったヨーロッパ地区代表ヘイリー・ターナー騎手(32=イギリス)。ブロンドの長髪、胸元の開いた赤いシャツをまとった淑女の存在が光った。G1・3勝の実績があり、世界で最も有名な女性騎手。「シャーガーC(世界のトップ騎手12人が選抜4チームに分かれて争う対抗戦)は女性チームが優勝した。こういう舞台で女性が戦っている姿をみんなに見てほしい」と力強く訴えた。武豊騎手が「ついつい目がいく」と名前を挙げるほどの実力者だ。 日本競馬については「ほとんど分からない」と正直に話したが、「英国ではさまざまな競馬場で乗っている。硬い馬場も柔らかい馬場もアジャストできる」と札幌攻略に自信を見せた。90年ジュリー・クローン以来史上2人目の女性騎手が今シリ -
ヒプノティストはアパパネ級スケールだ/新潟2歳S
2015-08-28 13:24日曜新潟の新潟2歳S(G3、芝1600メートル、30日)で、ヒプノティスト(牡)がスター街道にのし上がる。開業2年目の奥村武厩舎にとっても、重賞初制覇の大チャンス。それでも「重賞は甘くない。でも、しっかりやっていればどこかで勝てると思っています」と師に力みはない。厩舎周りで引き運動するヒプノティスト(撮影・酒井清司) 助手時代を過ごした国枝厩舎で一流馬と向き合った。その経験をもってしても「なかなか見当たらない。未勝利を勝ったときのアパパネはすごい爆発力を感じたけど、行儀の良さならこの馬かもしれない」。担当していた3冠牝馬の名を挙げても恥ずかしくないスケールを感じている。 送り出すヒプノティストに、これまでにない手応えを感じている。新馬戦は直線内に進路を定めたところで前をカットされ、1度ブレーキをかけた。並の馬なら、走る気をなくしても不思議はない。何事もなく進路を外に切り替え差し切った内容 -
ペルソナリテ「勝手に出た」66秒8/新潟2歳S
2015-08-27 13:01<新潟2歳S:追い切り> 今週新潟のメーン、新潟2歳S(G3、芝1600メートル、30日)の追い切りが26日、東西両トレセンで行われた。唯一の2勝馬ペルソナリテ(牝、相沢)が、柴田大騎手を背に美浦ウッドで前に目標の馬を置いての単走で、馬なりのまま5ハロン66秒8-13秒0をマーク。無理せずに好時計を出したところに好調さを感じさせた。ペルソナリテは柴田大騎手を背に、力強いフットワークで追い切られた 目標の馬を鋭く追った。直線に入るとペルソナリテは、馬なりのまま鋭く伸びた。ゴール後も勢いは落ちずに、前に行く馬を捉えに行くほど。5ハロン66秒8、しまい13秒0。柴田大騎手は「無理させずに、勝手に出た時計ですから」と、予定より速めの時計にも平然としていた。 400キロの小柄な牝馬。その馬の長所を聞くと、柴田大は自然と顔をほころばせ、2つ挙げた。 ★瞬発力 「脚がたまったときのはじけ方はすごい」と切 -
注目ダイワメジャー産駒ファドの逆襲/新潟2歳S
2015-08-26 14:192歳リーディング快走中のダイワメジャー産駒が、出世レースの新潟2歳S(G3、芝1600メートル、30日)制覇へ名乗りを上げる。ダリア賞4着のファド(牝、矢野)は前走の敗因を受け、しっかり対策を練った。巻き返しの可能性は高い。新潟2歳Sに出走予定のファド 敗戦を成長の糧にする。ダリア賞で1番人気に推されたファドは、ゲートの出がひと息で後方を追走。直線で盛り返したが、4着に敗れた。矢野師は「ずっと他の馬を気にしてスタート直後から外にふくれていた。鞍上が何とか内に誘導しようとしてくれたが、その分で4角までストレスになっていた」と振り返る。 目に見える課題があったことで、対策は立てやすかった。レース翌週の調教から、口当たりのソフトなリングハミに交換。ゲートの駐立も練習した。レースでは、片側だけのチークピーシズ着用も視野に入れる。「ハミを替えても、うまいこと受け入れてくれた。もともと調教では外に張 -
岩橋勇二が初参戦 世界驚かせる/WASJ
2015-08-25 13:39<夏だ!! 競馬だ!!> 「夏だ!! 競馬だ!!」は、今週末に札幌競馬場で行われるワールドオールスタージョッキーズを特集する。国内外の名手14人が腕を競う、要注目のイベント。前身のワールドスーパージョッキーズシリーズ時代も含めホッカイドウ競馬からはシリーズ初参戦となる、地元の岩橋勇二騎手(32)に直撃した。門別競馬場で2歳馬の調教にまたがる岩橋騎手(撮影・奥村晶治) 岩橋騎手は、昨年4月から今年7月まで続いた長く激しい代表権争い(※)を制し、北海道代表として初出場する。 「中央でも騎乗経験が豊富な先輩方がいて、僕でいいのかな、と複雑な部分もありました。でもチャンスをいただいたからにはベストを尽くします。今は素直にうれしいですし、待ち遠しくてドキドキしますね」 佐賀県出身。中学2年の時にテレビで見た97年天皇賞・秋で、エアグルーヴを勝利に導いた武豊騎手にあこがれて騎手を目指した。 「自分は野 -
ディサイファV「強かった」秋盾見えた/札幌記念
2015-08-24 13:24<札幌記念>◇23日=札幌◇G2◇芝2000メートル◇3歳上◇出走15頭 夏の北海道シリーズ注目の一戦は単勝5番人気ディサイファ(牡6、小島太)が快勝し、秋のG1制覇へ弾みをつけた。タイムは1分59秒0。小島太師は03年サクラプレジデント以来、このレース12年ぶり2度目の勝利。四位騎手は15回目の騎乗で初勝利となった。トーホウジャッカル、ラキシスのG1馬2頭は8、5着に敗れた。混戦を制し札幌記念を勝利したディサイファ(左から2頭目)(撮影・村野早祐) 北海道の競馬ファンが固唾(かたず)をのんで見守る直線。2番手を進んでいたディサイファのストライドが、大きく広がっていく。内から迫る同じ厩舎のダービーフィズ、外から追い込んだヒットザターゲットの追撃を振り切り、先頭で駆け抜けた。重賞3勝目。四位騎手は開口一番、「いや~強かった」と感嘆の声を上げた。過去10年、05年ヘヴンリーロマンス、11年トー -
定年の松田博師ラストインパクトで締める/札幌記念
2015-08-21 13:12来年2月に定年の松田博資調教師(69)は今年が最後の札幌記念(G2、芝2000メートル、23日)になる。06年はアドマイヤムーン、昨年はハープスターで制し、北海道の競馬ファンに愛され続けてきた“マツパク厩舎”。おごりも気負いもなく、目指すは昨年に続く連覇。ラストイヤーをラストインパクト(牡5)で飾る。木曜朝、管理馬の体調を確認する松田博師 思い入れがあるのは、勝った2頭だけではない。札幌記念3勝目への意気込みを聞かれると、力強い言葉が返ってきた。「どの馬だって勝ちたいと思ってやってきたからな。それは俺だけじゃないやろ。ここを走って上を目指していくんやから」。ベガの子アドマイヤドンとの02年、仏遠征目前だったブエナビスタの09年…。どれも大切な思い出だ。 毎朝の日課は管理馬の調教、体調を見極めてから、散歩で体調を整えること。栗東でも滞在先でも変わらない。札幌では競馬場から1キロ以上離れた場 -
トーホウジャッカル、完全復活へ手応え/札幌記念
2015-08-20 13:48<札幌記念:追い切り> 北海道シリーズの大一番、札幌記念(G2、芝2000メートル、23日)へ向けた追い切りが19日、函館、札幌の両競馬場で行われた。昨年の菊花賞馬トーホウジャッカル(牡4、谷)は札幌芝コースの併せ馬で2馬身先着する絶好の動き。酒井学騎手(35)はG1馬完全復活へ手応えをつかんだ。芝コースを併せて追い切るトーホウジャッカル(手前)(撮影・黒川智章) 北都の風に金髪がなびく。午前6時半、ウオーミングアップを終えたトーホウジャッカルが芝コースの2コーナーからスタートを切った。初めての洋芝を豪快に蹴り上げ、2馬身先行したサンビショップ(3歳500万)の外を上昇。3、4コーナーで滑らかに加速し、残り100メートルで鞍上から合図を送られると、スッと突き放してG1馬の貫禄を見せた。5ハロン65秒2-50秒4-36秒4-ラスト11秒8。「先週とだいぶ雰囲気が違う。ピリッとしたし、1週間で -
小島太厩舎、マンハッタンカフェのように/札幌記念
2015-08-19 13:52強豪集結の札幌記念(G2、芝2000メートル、23日)に小島太厩舎からダービーフィズ(牡5)、ディサイファ(牡6)が出走する。幾多の名馬を育て上げた小島太師(68)がほれ込む逸材2頭が、いよいよ才能開花。13日に天国へ旅立った先輩マンハッタンカフェのように、北の大地からG1馬への道を歩む。札幌記念に出走するディサイファ(左)とダービーフィズ 札幌の調教スタンドには眼光鋭い小島太師の姿があった。ダービーフィズとディサイファ。大雨の火曜朝、コースから上がってきた馬へ駆け寄り、スタッフに「いいな」とうなずいた。 函館記念で重賞初制覇のダービーフィズは5歳夏の札幌で完成期に突入だ。「マンハッタンカフェと結び付けようってのはあれだが…、この血統は間違いなく奥手」。3歳夏の札幌で富良野特別(500万)、阿寒湖特別(1000万)を連勝し、秋に菊花賞、有馬記念で大輪の花を咲かせた母の全兄マンハッタンカフ
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