ルーカスアーツを買収したディズニーが、ルーカスのスタッフを解雇し、動いていたプロジェクト全てをキャンセルしました。
米Kotakuの情報元によると、スタッフがスタジオ閉鎖を知らされたのは4月4日の朝。150人のスタッフが解雇され、『Star Wars: First Assault』と『Star Wars 1313』の開発はキャンセルされました。ディズニーは、スタジオそのものは無くすものの、引き続きルーカスアーツの名前をゲームのライセンスに使用するそうです。
公にディズニーは、現在動いているゲームは異なる販売元または開発元にライセンスアウトすると話していますが、米Kotakuのソースによると少々異なる話になりそうです。
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ソース元によれば、ルーカスは片方もしくは両方のゲームのオプションを模索していたそうですが、具体案は見つからないまま、両方のゲームは永遠にリリースされることはないだろうと考えているようです。また、別のソースによれば、ルーカスが『Star Wars 1313』のライセンスアウトをする望みは薄く、「事実上ゼロ」だと考えているようです。
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ゲーム市場で私たちのポジションを評価した結果、『スターウォーズ』のゲームのクオリティを広げるよりも、会社のリスクを最小限に抑える為に、ルーカスアーツを内部開発からライセンスモデルに移行することに決定しました。
結果として、私たちは何人かのレイオフを余儀なくされましたが、新作タイトルの為に尽力してくれた才能豊かなチーム全員に、心からの感謝と尊敬の念を持っています。
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と、ルーカスアーツの親会社であるルーカスフィルムは声明文を発表しました。
去年秋にディズニーに買収された後、スタジオに関する様々な噂が浮上し、去年の9月にルーカスアーツは全役職の採用やプロダクトに関するアナウンスメントを凍結。この状況を見たスタッフの多くが、「スタジオの終わりの始まり」を感じ取ることとなりました。2月にはスタジオが閉鎖になるという噂が流れ、そしてこの度公式にスタジオの閉鎖が告知されたのです。
去年、ディズニーがルーカスフィルムとその子会社を買収した際、ルーカスアーツも買収される形となりました。ルーカスアーツの全盛期は1990年代。初の自社出版タイトルである『マニアックマンション』を作るにあたり、同社は「SCUMM」というスクリプト言語を開発しました。
そのエンジンを使い、ロン・ギルバートとダブルファインのティム・シェーファーが共同で作った『モンキーアイランド』は、ルーカスアーツの代表作のひとつとして知られています。また、『スター・ウォーズ ダークフォース』や『REBEL ASSAULT』といった『スターウォーズ』がテーマのPCタイトルを販売し、ヒットさせています。
2000年代になると、同社は『スターウォーズ』製品で新たなるヒットを世に送り出すことが出来なくなり、ライセンスを他の開発元に販売することで再生を図りました。そうすることで、『Star Wars: Knights of the Old Republic』と『スター・ウォーズ バトルフロント』といった、BioWareとPandemic Studios製作作品が成功を収めることになりました。ルーカスアーツが手掛けた成功作品と言えば、2008年の『スター・ウォーズ フォース・アンリーシュド』。しかし、最後にリリースした『Kinect スター・ウォーズ』は大きなヒットには至ることはありませんでした。
[via Kotaku]
(中川真知子)
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