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自然は無慈悲。最も残忍な狩りのテクニックを持つ動物9選
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自然は無慈悲。最も残忍な狩りのテクニックを持つ動物9選

2013-06-29 22:30
    自然は無慈悲。最も残忍な狩りのテクニックを持つ動物9選


    動物でも人間でも、食べなければ生きてはいけません。なので生きるために何かしらに犠牲になってもらうわけですが、なるべくなら苦痛を与えない方法で終わりを迎えてほしいものです。しかし、自然界にはそんな慈悲の心を持たない残忍な狩り方法をする恐ろしい生き物が存在します。

    そこで今回は、「io9」がまとめた「最も残忍な狩りのテクニックを持つ動物9選」を紹介したいと思います。

    中には非常に残虐な映像も含まれているので、注意して読み進めてください。特に、1番最初は「生きたまま獲物を食べる幼虫」なので、虫系が苦手な方はスキップすることをお勧めします。
     


    【大きな画像や動画はこちら】

     
    1. 幼虫に生きたまま食べられる

    エポミスというオサムシ科の甲虫の幼虫は、自分の体よりも大きなカエルを生きたまま捕食します。この幼虫は、カエルやガマガエルといった両生類をおびき寄せ、体の一部に吸い付きます。そして、獲物が死ぬまで食べるのです。

    その様子を動画でどうぞ。昆虫が嫌いな人は視聴注意です。



    Wiredのデイブ・モッシャー記者は以下のように解説します。

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    両生類が幼虫に近づくと、幼虫はアンテナを上下左右に激しく動かします。幾つかの幼虫は、アンテナを動かしながら刺の生えた顎を開けたり閉じたりしました。

    この口のダンスは、両生類を誘っているように見えます。

    「両生類は動くものを捕らえようとします。彼らは、通常小さくて動き届くところに居るものであれば捕らえようとするのです。」とG・ワイゼン氏。

    両生類が幼虫を食べようと舌を高速で出すと、幼虫はすぐさま頭をひょいと動かし攻撃をかわしました。そして、しばらくすると、幼虫は獲物の皮膚に吸い付き乾涸びるまで吸うのです。


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    興味深いことに、捕食-被食の関係で、体の小さい生物が自分よりも大きな生物を食べるのは10パーセント程度です。その10パーセントは、獲物をおびき寄せるのではなく、全て自ら攻撃をくわえて狩りをするのです。


    2. イヌワシによって崖から突き落とされる


    あっけない殺され方です。しかし、生きたまま食べられるよりは良いでしょう。


    3. 疲れ果てるまでシャチに追いかけ回される

    シャチは様々なタイプの獲物を狙います。魚、アザラシ、ペンギン、イカ、ウミガメ、そしてサメ。しかし、それだけではありません。クジラといった自分よりも大きな生物すら捕食の対象にします。



    この動画のように、2時間にも渡って母子を攻撃することもあります。幸いにも、コククジラの親子は逃げることが出来ましたが、追いかけ回されている最中はさぞ恐ろしい思いをしたことでしょう。

    通常、シャチは群れを組んで、クジラの群れがくるのを待ち伏せします。クジラは小さい種類だけでなく、動画のようなコククジラやマッコウクジラといった巨大なものも含まれます。獲物を弱らせるために、シャチはその体を高速でクジラに衝突させ、重傷を負わせます

    シャチにとって、栄養価が高く柔らかい子クジラの肉はご馳走です。そこで、動画にもあるように、母親が疲れ果てて子供を守れなくなるまで、母子を執拗に追いかけ回すのです。


    自然は無慈悲。最も残忍な狩りのテクニックを持つ動物9選

    海から放り出されるイルカ 画像: Rob Hunt.


    また、シャチはイルカを狩る時も残虐です。約時速55キロでイルカに向かって衝突し、イルカの体を海から放り出し背骨を骨折させます


    4. チンパンジーに引き裂かれる

    チンパンジーは、賢く、芸もすることから、攻撃性の無い動物と思われがちです。しかし、非常に力が強く、猿を引き裂くこともお手の物。捕まってしまったサルは、けたたましいチンパンジーの叫び声を聞きながら引き裂かれ、肉を食べられてしまいます。

    以下の動画にはその様子が映っています。苦手な方は閲覧をお控えください。



    また、チンパンジーは共食いします。さらには「子殺し」の習性も持っています。


    5. トガリネズミに麻痺させられ、ゆっくりと貪り食われる

    自然は無慈悲。最も残忍な狩りのテクニックを持つ動物9選 トガリネズミ
    極悪なトガリネズミ

    長い鼻を持つネズミのようなトガリネズミは、一見恐ろしい動物には見えませんが、実は極悪です。

    北米に生息するブラリナトガリネズミは、下顎から毒性の唾液を分泌させ、獲物を麻痺させます。麻痺させる目的は殺すことではなく、獲物を生かし続けることで長期に渡って食べるためです。

    トガリネズミは、ネズミを感染させ、死ぬまで何日もかけてゆっくりと食べることもあります。また、動かなくなったミルワームを最長15日間も、ひたすら食べ続ける姿が観察されています。トガリネズミは、自分の体ほどの体重を持つミミズや昆虫、木の実、ネズミ等を日常的に食べるのです。


    6. イリエワニの頑丈な顎で捕らえられる

    イリエワニは、最大の爬虫類であり、陸上頂点の捕食者のひとつでもあります。彼らの顎の力は非常に強く、約3700重量ポンド毎平方インチ。その屈強な顎にがっちり捕まってしまうと、逃れる術は経たれたようなものです。

    以下の動画には、イリエワニの餌食となってしまった動物、また運良く逃げ延びた動物の様子が映っています。カバとインパラの子供の切なく悲しいストーリーも盛り込まれています。



    ワニの歯は生肉を引き裂くようにはデザインされていません。しかし、獲物を掴んで離さないので、動画にもあるように、生きたまま水の中に引きずり込まれてしまうのです。


    7. クマに貪り食われる

    クマをモチーフにしたキャラクターは多く、可愛い動物と認識されがちです。しかし、日本史上最大規模の獣害事件として知られる三毛別羆事件や、福岡大ワンダーホーゲル部事件にもあるように、狙った獲物は執拗に攻撃し、生きたまま肉を貪る凶暴な動物です。

    彼らは驚異的な力を持つだけでなく、獲物を殺す時に冷静にアプローチすることでも知られています。また、彼らは時として獲物が死ぬのを待たずに肉を貪り食い始めます。

    以下は、ハイイログマがトナカイを捕食する様子が映っています。グロい描写はありません。



    ハイイログマの中には、680kgを超える大型のものも存在します。また、人間5人分の力と同等の威力を見せたこともあります。


    8. ウツボカズラの捕虫器に捕らえられる

    自然は無慈悲。最も残忍な狩りのテクニックを持つ動物9選 ウツボカズラ食虫植物ウツボカズラ


    ウツボカズラは、液体で満たされた深い腔を持つ食虫植物です。ハエ等の昆虫を、蜜が入ったカップ状の袋の中におびき寄せます。ウツボカズラの捕虫器の入り口は反り返っている上にツルツルしているため、昆虫は滑ってトラップの中に落ちてしまいます。表面が滑り易くなっていることに加え、種類によっては内側に向いた刺を持つものもいます。

    そのため、昆虫が1度この捕虫器に落ちてしまえば、逃げることは事実上不可能。落ちた昆虫は、中に溜まった消化液を含む液体の中で溺れ、次第に消化されます。


    9. 赤ちゃんサルの悲鳴を使っておびき寄せる

    自然は無慈悲。最も残忍な狩りのテクニックを持つ動物9選 マーゲイ
    コピーキャット、マーゲイ

    これ以上、精神的にくるものはありません。

    想像してみてください。あなたは今、熱帯サバンナ林に生息するタマリンモンキーです。突如、赤ちゃんサルの悲鳴が聞こえてきました。赤ちゃんサルは必死に助けを呼んでいます。あなたは赤ちゃんサルを助けようと、声のする場所に向かうでしょう。しかし、それは、あなたの善意を最悪の形で裏切るマーゲイの罠なのです。

    マーゲイは南アメリカ原産の哺乳綱食肉目ネコ科の動物で、声真似を得意とします。Wildlife Conservation Societyは、マーゲイがタマリンの赤ちゃんの声を真似ることで、狩りをしようとした様子を以下のように報告しています。

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    WCSとアマゾナス連邦大の調査員が、マーゲイの音声擬態を初めて目撃したのは2005年のこと。リス程度の大きさの8匹のタマリンモンキーのグループがイチジクの木で餌を食べていました。すると突然、グループとは別の所でタマリンの赤ちゃんの悲鳴が聞こえて来たのです。調査員は、その声が獲物をおびき寄せるマーゲイのものだと特定しました。最初に、グループ内の「見張り役」が木から降りて調査に向かいました。そして、その後を4匹が追いました。

    そこを斑模様のネコが飛びかかりました。

    間一髪のところで見張り役のタマリンが罠であることを見抜き、捕食者が来たことを知らせる警告音を鳴らし、グループはマーゲイの攻撃を避けることが出来ました。

    このケースでは、狡猾なネコは、タマリンを捕らえることに失敗したものの、この狩り方法を間近で目撃した調査員は、その狩猟戦略に深い感銘を受けました。この目撃情報と共に、アマゾンに住む人々から得た情報で、ジャガーやピューマといったアマゾンの野生ネコは、霊長類やアグーチ(げっ歯類の一種)等の声を真似ておびき寄せるといった手法をとることがあるということが確認されました。


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    トップ画像:Larry Lynch via Natural History Museum of London


    [via io9

    (中川真知子)

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    RSSブログ情報:http://www.kotaku.jp/2013/06/hunting_techniques.html
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