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著作権的にも、ゲーム的にもアレなゲームなようです。 これまで似たり寄ったりだった中国のオンラインゲーム界にニュータイプ登場? 『The Legend of Shengdao』というこの作品、どんぐりの背比べな歴史ファンタジーやマーシャルアーツ系ファンタジーが多いなか、「著作権的にどうよ」と突っ込みたくなるクレイジーなビジュアルで差をつけようというのでしょうか。第一、ゲームとしてどうなんでしょうね、これ。 ぱっと見でアイアンマンとかクレイトス(『ゴッド・オブ・ウォー』)、ダンテ(『デビルメイクライ』)、アルタイル(『アサシンクリード』)にクリソツな面子が揃っているようですが、キャラクター作成を終えて待っていたものは...。 実際にプレイしてみたエリック・ジョウ記者のレビューは以下より。
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うーん、なんだかキャラデザイン以外は他の中国製マーシャルアーツ系オンラインゲーと変わりなさそうです。凡アジア・ファンタジー、といった感じの世界観で、ドラゴンとかそういうのが出てきます。ストーリーは、架空のアジアっぽい国の悪の皇帝を止めるため、主人公が頑張るというもの。 ゲームでははじめに5つあるうちからプレイヤーのクラスを選択します。アサシン(アルタイルぽいの)、マルス(クレイトス)、「ゴア鬼(gore fiend)」(アイアンマン)、ミュージシャン(ダンテ)、そして中国剣を持った女性キャラです。どうやらここで選択したクラスで、ゲーム内キャラの姿が決定されるようで、別に装備品とかで変わったりとかもしない模様。ジョウ記者はアイアンマンっぽいのを選択したようです。 レベル1のアイアンマンは、アジアのアニメに出てきそうな、つんつんした髪のナルシストっぽいキャラ。最初のクエストが終わるとアイアンマンスーツが使用可能になります。初心者にわかりやすくするため、あとめんどくさがり屋さんのために、このゲームにはオートナビゲーション機能がついています。他の中国のオンラインゲーでも見かけるこの機能は、自動的にプレイヤーキャラがNPC/目的地/敵キャラまで走っていくというものです。また、移動を早くするため、マウントも与えられます。ジョウ記者はこの機能にゲンナリしたようです。勝手に目的地や敵の場所に移動しちゃうなら、いったいクエストの目的ってなに? って思っちゃいますよね。 ハンティングとか物集め系のクエスト以外では、戦闘でも特にこれといった特徴はありません。敵をクリックすれば、敵が死ぬまで攻撃を続けるという、ポイント&クリックタイプのオンラインゲーと同じです。アイアンマンっぽいキャラクターですが、唯一持っている武器は馬鹿でかい剣のみ。残念なことにリパルサーレイなどは使えません。 また、この作品には面白く無い戦闘システム以外に、奇妙な『ポケモン』っぽいモンスターキャッチングシステムがあります。ゲームに出てくる一部の敵には、首輪のアイコンが表示されており、そのアイコン付きの敵を弱らせれば、捕まえてペットとして連れ回すチャンスが発生します。可愛い、という以外にペットにできることとは、敵を攻撃することぐらいです。 このゲームで少しジョウ記者を楽しませたのは、過小評価されすぎ、宣伝されてなさすぎな要素「デュアル・ワールド」。ゲーム内にはふたつの世界が存在し、プレイヤーは特定の地点からもう一方の世界へとジャンプ可能になっています。仮にふたつの世界を「世界A」と「世界B」としましょう。 世界Aでは、すべてが普通。世界Aでの敵は、蜘蛛やライオン、山賊などです。一方の世界Bでは、敵はグロテスクなクリーチャーや、SF小説に出てきそうな輩ども。このデュアル・ワールド要素のお陰でゲームが楽しめたとか。今さっきこちらの世界で倒したあの敵は、あちらの世界ではどんな敵なのか、それを見るのが興味深かったようです。また、「次元シフト」の際のアニメーションが、アイアンマンが内破するようなエフェクトに見えて面白かったとのこと。 そんなデュアル・ワールド要素を除けば、この作品はとても残念なものだったようです。チラシや広告で見るぶんにはもっと違ったものに見えるのですが...。アイアンマンのスーツ、クレイトスのスキン、それらを取り除いてしまった『The Legend of Shengdao』に残るのは、その他の中国製オンライン・マーシャルアーツ・ファンタジーゲームと変わらないもののようですね。
圣道传说 [Official Site via Kotaku] (abcxyz)
RSSブログ情報:http://www.kotaku.jp/2012/08/the_legend_of_shengdao.html