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マッド・サイエンスの香りがハンパない。
モスクワの郊外、うっそうとした原始林に隠されるように存在する、高さ150メートルのテスラ・コイル的構造物。旧ソ連によって70年代に建造された放電実験施設は、ここがビッグ・ブラザーの基地だといわれても納得してしまいそうな異様な存在感を示しています。
しかもこの施設、用途を失った現在でも、当時のままの放電能力を持っているんです。
そのディストピア的な外観に圧倒される、通称「テスラ・タワー」は、航空機の落雷による耐性テストなどを目的に当時のソビエト連邦により建造されたもの。
しかし体制の崩壊と莫大な維持費により、活躍の場を見いだせないままに放棄され、まるで社会主義の残影のように森林の中に取り残されていました。
これが放電実験の様子。今回数年ぶりとなる放電実験は、ニュースチャンネル「RT」の要請により、施設を管理する高電圧研究センター「VNITZ VEI」が行ったもの。
150メートルのタワーから6メガボルトという高電圧の雷を発生させる超ド級の実験施設は、実際にはテスラコイルを用いた階層構造ではなく、巨大な「マルクス・ジェネレーター(多段式インパルス電圧発生器)」なのだそう。このポートを用いて、航空機や戦車にバリバリと放電していたのかと考えると、そのマッドぶりに胸が熱くなります。
ちなみに、撮影を行ったスタッフは髪の毛が逆立ち、数メートル離れたブルーライトが点滅するという怪現象に見舞われたそうです。
Съемка с воздуха: Катушка Тесла [YouTube]
'Tesla Tower' video: Futuristic high voltage machine in lightning action near Moscow [YouTube]
Soviet-era 'Tesla Tower' restarted with spectacular lightning bolts (VIDEO) [RT.com]
(キネコ)
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