TPPの極めて重大な要素は、ISD(投資家対国家間の紛争解決)条項である。相手国の法律、判決、行政で企業が不利益をうけた時に莫大な賠償金を得ることが出来る条項であり、国家主権を侵すものである。この条項は北米自由貿易協定にも含まれている。
これまで、多国籍企業は米国の相手国を訴え例えば、カナダ政府の決定を訴えていたが、今回はついに米国大統領の決定を訴えるまでの事態になった。
A:、DEMOCRACY Now!(ニューヨークの独立放送局Democracy Now!を日本語でおとどけしていますhttp://democracynow.jp/dailynews/2016-01-07)
トランスカナダ社 キーストーンXLパイプライン計画を却下した米国を150億ドルで提訴 TPPが批准されればこれが当たり前になる?
1月6日、トランスカナダ社はオバマ大統領がキーストーンXLパイプラインの建設を拒
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多国籍企業の経済活動に規制を設けないということであり、その影響は、私たちの生活を一変させるものであるが、我々愚民は、全く分かっていない。わかるように説明する組織が、政党、マスコミに欠けている。
お話の公衆衛生、環境保護、原産地表示だけでなく、公共施設入札、投資先の選定、健康福祉の自由化など我々の生活全般にわたり、国の保護支援が制限されることになる。結果としては、現在何とか生活できる程度の大多数の国民が貧困層に下落し、貧民層が多くなることである。生活困窮の末にテロ傭員になれば、虫けらのごとく、射殺するような、人間性無視の中東の姿が現実化することでもある。平和にならされ、3万円給付で喜ぶ大多数の国民に話しても、全く理解できない世界である。
ISD条項については、孫崎先生は早くからその危険性を訴えておられたにもかかわらず、メディアでは殆ど取り上げられることもありませんでした。やっと終盤になってこれを問題視する声が高まってきて、孫崎先生の着眼の鋭さに感じ入っている次第です。いったい政府はどうするつもりなのでしょう?
TPPに関連しては孫崎先生ご提供のこのようなネガテイブなことが多々あるにも拘わらず日本の主流のメデイアが国民に伝えない。こういうメデイアの不可解な行動はメデイアがウオール街にすっかり買収され尽くされていることを物語っていると私は睨んでいます。このような認識は米国、カナダの学会では常識なのですが。
ウオール街は資本の超過利益に各国主権が国税を課すのを極力嫌うのです。政府や行政の維持費は国民が負担する消費税から賄うのを基本とします。それでいて、リスク管理の失敗によって大銀行や大会社が破綻すれば、民衆が負担する税金で救済するのです。「TOO BIG TO FAIL」(英語が間違ってたら失礼)とか言って似非経済学者に弁護させるのです。そして、一方で、超過利潤は自分らが勝手に造った治外法権の「TAX HAVEN」でしっかり蓄積します。そして、その一部をCIAと結託してテロリスト集団とメデイアにつぎ込むのです。そういう仕組みの完成体としてTPPがあるのです。TPP下の人々は奴隷になるのですが、なかなかそういう警告が日本では伝わって行かない。
嘆いていても仕方ない。一歩一歩、レジームチェンジを目指して、進むしかありません。