皆、「予想以上に」という枕言葉がついているようですが、好意的書評紹介します。この編集者からは、自発的に購入して書評を送付していただきました。

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『小説外務省Ⅱ 陰謀渦巻く中東』、愉しく拝見しました。

まず一読して、すぐれた小説になっていることにうなりました。

前回の『尖閣問題の正体』もよかったですが、本作では格段に小説としての構えがあざやかでした。

小説の肝は、なによりもまず、人物造型、そしてセリフの呼吸にあります。

その要諦を本作はしっかりものにしていました。

西京寺はもちろんのこと、もうひとりの主要人物であるイラン人のルクサナも、とても奥行きのある人物としてこちらに迫ってきます。

イランの歴史背景はぼくら門外漢からすれば、そう簡単に理解できるものではありません。

ですが、童話や詩を引用することで、彼らの