皆、「予想以上に」という枕言葉がついているようですが、好意的書評紹介します。この編集者からは、自発的に購入して書評を送付していただきました。
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『小説外務省Ⅱ 陰謀渦巻く中東』、愉しく拝見しました。
まず一読して、すぐれた小説になっていることにうなりました。
前回の『尖閣問題の正体』もよかったですが、本作では格段に小説としての構えがあざやかでした。
小説の肝は、なによりもまず、人物造型、そしてセリフの呼吸にあります。
その要諦を本作はしっかりものにしていました。
西京寺はもちろんのこと、もうひとりの主要人物であるイラン人のルクサナも、とても奥行きのある人物としてこちらに迫ってきます。
イランの歴史背景はぼくら門外漢からすれば、そう簡単に理解できるものではありません。
ですが、童話や詩を引用することで、彼らの
コメント
コメントを書く多くの人に中近東に関する国際情勢を知っていただき、その中で日本は何をしなければいけないのかを、問いかけるには、小説化していく必要があるのでしょう。それにしても、孫崎さんの新しい分野に挑戦しようとする姿勢は、我々高齢者にとって手本になります。年齢は関係なく、常に前向きであることが若さであり、若くとも、前向きでない人は、老人化しているといえるのでしょう。
中東でCIAは明らかに悪です。モサドはもっと悪で、サウジの情報部に至っては極め付きの悪。
そういう認識で中東を観察している私には、買ってすぐに通読した限りでは、CIAが上品に描かれ過ぎているように感じられました。
とは言え、現代書館以外の編集者からのコメントは小説好きの私にとって刺激です。もう一度、今度は熟読致します。