シティボーイ&ガールのスニーカー入門その4。今回からはスニーカーを語る上で外せないナイキの“AIR MAX(エアマックス)”について勉強しましょう。
ナイキの“AIR”が生まれたのは40年近くさかのぼること1978年です。この年に“AIR”を初めて搭載したのが「TAILWIND」です(画像は復刻版モデル)。
「TAILWIND」
まだかかと部分にエアの小窓がのぞく“ビジブルエア”は見られません。
“AIR”自体は、圧縮したガスをポリウレタンカプセル(エアバッグ)の中に入れてクッションにするという元NASAの技術者のアイデアをナイキが試行錯誤の上、具現化したものです。
それから9年、テレビにはこんなコマーシャルが流れます。
ナイキ初のテレビコマーシャル“Revolution”です。スニーカーの歴史においてまさに革命。
この年にエアのビジブル化とクッション性を大幅に向上させた「AIR MAX 1」が発売されます。
「AIR MAX 1」
クッション性を追求した結果、エアバッグのボリュームアップが図られ、結果ブランドのアイコンとなるビジブル化につながったとも言われます。
ガスを使うことによって、同じ体積分の固体よりにも遥かに軽くなるのと、エアに機能を集約させることにより、ソールの厚みを薄くすることができます。
元々ガスには六フッ化硫黄が使われていたそうですが、このガスがフロンの一種にあたること、そして温度による膨張や収縮が少ないことから2001年頃から“窒素ガス”が使われています。
靴というものは、歩いたり走ったりするとそ負荷が変化しますし、ヨゴレや雨、あるいは足の汗などかなり過酷な条件でビジブル化までさせたのはナイキのすごさの塊かと思います。
ユーザーからのフィードバックや改良を重ね、1989年には軽量化された「AIR MAX LIGHT」を発表します。
「AIR MAX LIGHT」
このモデルで注目すべきは“シューホール(くつひもの穴)”まわりです。80~90年のハイテクスニーカーの名作に搭載される“TPUパーツ”が採用されています(画像は復刻モデル)。
今日はエアマックスの基礎となるテクノロジーとファーストモデルを中心に勉強しました。これをふまえ、次回はスニーカーブームを牽引したエアマックスの名作を紹介していきます。
[NIKE]
Nike Air Tailwind Vintage QS [HIGHSNOBIETY]
Nike Air Max Light Essential [SNEAKER NEWS]