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ヤクザウオッチャー経歴書 VOL.3 ―消えゆく「宝」の育て方―
2013-03-26 20:00220pt -
ヤクザウオッチャー経歴書 VOL.2 ―絶妙なポジショニング―
2013-03-22 20:00220ptヤクザウオッチャー経歴書 VOL.2
絶妙なポジショニング
文・本郷海
平成四年に暴対法が施行されて以来、ヤクザに対する締め付けがことのほか厳しくなった。その度合いは年々、強まる一方でカタギならば逮捕などあり得ないような事件でも、再逮捕を繰り返し長期間、勾留させることも少なくない。その後、裁判に持ち込み当然のごとく有罪判決が下されるのがお決まりのパターンと化している。
重箱のスミを突いて見つけたような事件でさえ、ここまで厳罰に処されるのだから負傷者が出るような事件を起こせば、ヤクザとして死に等しいほどの時間を獄で過ごさなければならない場合もあり得る。
こうした重罰化の傾向もあってヤクザたちも自重するのか、近年では大きな抗争事件はめっきり少なくなった。とくに長期化する抗争は皆無と言ってよく、事件が報道されたときにはすでに和解しているケースがほとんどだ。
かつては抗争で死者が出たとして -
【新シリーズ】 ヤクザウオッチャー経歴書 VOL.1 ―身にしみたひと言―
2013-03-22 20:00シリーズ開始
ヤクザウオッチャー経歴書 VOL.1
身にしみたひと言
文・本郷海
いまさら語るまでもないがヤクザは礼儀作法に厳しい。「礼に始まり礼に終わる」。まるで日本発祥のスポーツの紹介みたいだが、一般社会ではまずあり得ないほど厳しい面が多々見受けられる。たとえば要件の伝達方法もそのひとつだ。
大切な要件の伝達する際に、さすがに電話では失礼だと考える人は一般社会でも多いと思う。そこで、もうひとつ丁寧さのランクを上げて、手紙で要件を伝えようとするのではないだろうか。さらにもうちょっと上げるとすれば、墨を擦って毛筆で書こうと考えるかもしれない。しかし先方に出向いてまで要件を伝えることはごく少数だろう。
余程の謝罪を表す場合か、または結婚の挨拶などに限られ、町内ならともかく遠方の場合なら、ただ要件を伝えるためだけに出掛けて行くのは一生のうちでもそうそうあることではない。しかし、この直接に
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