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  • <ビュロ菊だより>No.125「「映画に出ることになった。現在最大の願いは<なるべく人生に影響を与えません様に>である+」」

    2017-03-20 10:00
    216pt

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    <吉田沙良のこと>


     吉田が異様なまでのアンダーレイテッドを被っているのは、自分の中の何かの性だと思う様に成った。これほどの実力者で、美貌があり、病症があり、キュートもあり、結果的に総体的に凄まじい魅力を持つのに、彼女は何故いまレコード大賞もCD屋大賞も取っていないのだろう。

     自分は多く女性アーティストをプロデュースし、そこそこの名盤を量産して来たと思っているが、完膚なきまでの完全なフェームもプライズも掴ませたアーティストは残念ながらいない。「お前の性とか、そういう問題じゃない。既にものんくるは音楽に見合ったプライズとフェームを手にしている。この音産不況の世で」といった見方も当然あるだろう。「ソロアルバムじゃないし、がっつり噛んでないからだ。キュアジャズは地上でセールしたし、スパンクハッピーは地下のフェームがあるではないか」という声もあるだろう。

     まあ、それはそうなんだが、精神分析というものは、こういう事の考察にこそ使うべきだ。人間には様々な主義主張がある。もちろん吉田の分析ではない。自己分析である。なのでしない。

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  • <ビュロ菊だより>号外『「菊地成孔とペペトルメント・アスカラール」Tour 2017 “凝視と愛撫の旅団 brigada mirada y caricia”ブルーノート東京公演2DAYS(3月5/6日)のお知らせ』

    2017-03-05 07:00

     菊地成孔です。久しぶりで公演の煽りに出て参りました。ワタシ本人が煽りに馳せ参じるというのは、つまり券売が苦戦しているという苦笑ごとですが(苦笑)、とまれ苦戦は月曜(二日目/3月6日)のファーストセットだけです。月曜の6時半からブルーノートって、開場5時半って事でしょう、一体誰がくるんだよ!!(苦笑)という話ですが、業界の慣わしですので仕方ありません(日曜は両セットともほぼほぼフルハウスですが、まだ残席はあります)。月曜の夕方からお暇だという方は是非お越し下さい。ドレスコード等はありません。

     先日、名古屋、大阪(初)と地方公演を行って参りました我々ペペトルメント・アスカラールですが、オルケスタのコンンディションは結成13年目にして最高の状態にあります。弦楽も正規楽団員として取り戻し、初の大阪公演では2セットとも満員札止め&スタンディングオベーションを頂戴するという僥倖に預りまして、まあ初めてアレを目の前で見たら驚くわな。と思う訳ですが、東京ではこないだ銀座でやったばっかり(笑)、以下、煽りの手法としては些か下品ですが、当楽団の公演は、この機を逃すと、2017年は年間を通して、あと二回しかありません。季節は、秋と年末です。今のうちに是非、御経験ください。

     恒例のソムリエとのコラボ企画ですが、以下の様になっております。ワタシのチョイスによる葡萄酒の赤を、高価格帯(フランス/ボルドー)を初日と二日目で入れ替え、低価格帯(アルゼンチン/サルタ)は2日とも同じにします。あの楽団には葡萄酒の赤かカクテルしか無いですね。やはり。葡萄酒マニアの方にはどういう意図かは、自ずとご理解頂けるでしょう。葡萄酒ビギナーの方も、試しにボルドーの実力を経験されてみては?(「ラストタンゴ・イン・パリ」のガトー・バルビエリ追悼も含意し、ガブガブ飲みたい方にはアルゼンチンをお勧めします)。


    <ボルドー赤(高価格帯)>

    初日(日曜)

    シャトー・フェリエール09 グラス¥3800/ボトル¥22000

    二日目(月曜)

    シャトー・グランピュイ・ラコスト グラス¥3500/ボトル¥20000



    <サルタ(低価格帯)>

    エステート・マルベック ボデガ・コロメ  グラス¥1400/ボトル¥6500


     総て、ボトルでお求めの方にはエチケットにサインさせて頂きます。さて、カクテルですが、これはワタシがまずネーミングをし、味わいの傾向を指示した上で、バーテンダーの方に作って頂きました。すげえ旨そう!!


    <カクテル>

    「天使の恥部」

    ティオペペ(シェリー)
    マンゴー、オレンジ、苺のミックスジュース
    スパークリングワイン
    クエルボ1800(テキーラ)


    *五十嵐バーテンダーからのコメント

    ティオペペをベースにマンゴー、オレンジ、ストロベリーのミックスジュースが入ったトロピカルテイストのカクテル。フロートしたアネホテキーラで、より印象的な味わいに仕上げました。

     
     それでは、憂鬱な日曜と、憂鬱な月曜にお待ちしております。

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  • <ビュロ菊だより>No.124「ガンダム回りの写真はもう撮らない事にした(いっぱいありすぎるので)+」

    2017-02-22 10:00
    216pt

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     香港正月シリーズは続くとして、本線である偽インスタグラムも復活しないといけない。もう2月も半ばである。

     

     とはいえ私が何をやっているかと言えば、ライブとガンダムだけである。生活がミ二マル化することはよくある。現に、ここ10年の私の暮らしとて充分ミ二マルだろうという方は多いだろう。飯を喰い、音楽をする、たまに映画を観て、仕事の批評やコレを書く。後何をしているのか、余り思い出せない。稀代のミ二マリストであり。自作を2回、或は3回反復させ、ほんのちょっとの差を入れるだけ。という作風を持つ韓国の映画監督ホン・サンスは、自作を律するブニュエル的な反復について、何と日常感覚を引き合いに出している。音楽のミ二マリストは絶対に言わない。 

     

     「我々は、そこそこドラマティックな人生を生きていると信じ込んでいる。でも実際は、ほぼ同じ毎日を繰り返し続けながら、それが少しずつ変化しているだけだ」  

     

     本当にそう思う。私は不安神経症も、壊死性リンパ結節炎も経験し、離婚や再婚も経験し、不倫さえ経験した事があり、両親とどちらも死別し、世界各国で様々な経験をした。どれもこれも大騒ぎしたが、今から思えば総てが繰り返される日常の中の、ちょっとした乱れに過ぎない。生まれてから今日までの間で、本当の、日常の連鎖と全く無関係な断層があったとしたら、それは恐らく、言語を憶えた時だ。記憶に無いが。 

     今私は、自慰行為を行っている、ビヨンセが妊婦ヌードを水中で撮影したからである。フェティシストのグルメぶりというのはトートロジカルではあるが病的と言って間違いなく、ビヨンセが水中写真を撮ったからといって、即欲情システムが動き出す事は無い。 

     図像のアングルや画質といった構造に類する中心部ではない、睫毛、視線、表情から読み取れる呼吸苦の程度、水中での目の明け具合、水泡の配置、といった、夥しい、微細な情報の束が私を一瞬で絡め取り、駆り立てるのである。何せ、発表された数点の写真の中で、私が使用可能だったのは1点だけなのである。飢えきっていた過去が懐かしい。「水中」という文字だけで自慰をしていた。まだ飢えているか、もう飢えはおさまった治まったのか、主観によっては判断出来ない。とにかく私は、言葉を憶たのだ。そして、それ以来、繰り返しているだけだ。ダンスミュージックはその事の肯定である。私の音楽は、総てダンスミュージックだ「花と水」だけが、そうではない。