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記事 4件
  • <菊地成孔の日記 2021年6月21日午後7時記す>

    2021-06-22 10:00  
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     ライブがない時というのはサックスのリペア(調整)に好都合だ。管楽器奏者でない方は「あ、プロというのは自分で調整するのだな、機械マニアのように」と思われるかもしれないが、管楽器奏者でセルフリペアできる人はほぼいないに等しい(ごくごく稀にいるが、現役バリバリのプレーヤーではない事がほとんどである)。石森管楽器に、ソプラノ、テナー、アルトを全部持っていった。管楽器奏者にとってリペア技師は医師に等しい。どこそこの誰々が上手い、素晴らしい、といった評価が決まっているのだが、僕はアマチュア時代から石森管楽器派である。
     
     ここ最近、旧車の話が頻出するので、旧車の例えで言うと、僕はずっと旧車だったが、ここ数年で全て国産の新車に変えた(石森オリジナルモデル→キクチカメラ参照)。理由は、旧車マニアと全く同じで、操作性や性能が高く、リペアがパーフェクトにできるからである。ワインの話はほとんど出ないが、ワインマニア的に言うと、伊仏のグランヴァンを一通り飲んだので、サードワールドとか安ウマ、あるいはもっと端的に国産にする。と言うような話である。ワインにリペアはないが、アペリティフはある
     

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  • <菊地成孔の日記 2021年6月18日午前6時記す>

    2021-06-18 13:00  
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     夏休みの最中に58になった。今回のラジオデイズにある通り、58歳になった瞬間はスタジオにいて、1時間半ばかり録音し、その後、早朝6時までスタジオで別の作業(サックスの練習とか、動画に付ける字幕の指示書きとか)をし、外に出るともうすっかり明るい。そのまま理由もなく漠然と起きていた。58になった瞬間から1時間半の気分は、ラジオデイズに詰め込んである。
     
     天気予報では6月14日の東京は大雨警報が出ていた。天候が完全に予期される世界なんかゴメンだが、天気予報は博打なので好きだ。未だにしっかり外したりする所に天気予報の癒しがある。なので「予報によれば」だが、僕の誕生日は大雨が降るのである。
     
     いきなりだが、何年か前にインドネシアに行った。そこそこのリゾートホテルに数日宿泊したが、朝食は7時からで、僕は毎朝1番に朝食ブッフェのコテージに行った。コテージはビーチとつながっていた。
     幾万羽かわ

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  • <菊地成孔の日記 2021年6月10日午前4時記す>

    2021-06-10 10:00  
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     長い夏休みの最初の10日が終わった。7月20日までなので、もう5分の1が終わってしまった訳だが、これは特に意味はないけれども、気がつけばこの10日間でコロナに関するニュースは一切入れなかった。今どこで何がどうなっているのかわからない。喫煙可の喫茶店は徐々に増えている。酒類を出している飲食店も増えている。
     
     グローバルダイニングのように正面から闘う店も良いと思うが、勝手に深夜営業し、勝手に酒を出している個人的な抵抗行為を行う飲食店も増えている。人の外出も増えている。「戒厳令下の新宿」をご覧いただければ直ちに御了解されると思うけれども、最初の緊急事態宣言に、民は従った。今は従っていない。非常に健康的だと思う。対談時に言った通り、それに反対する勢力が店に営業妨害行為を行ったとしても、それもまた健康的だと思う。
     

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  • <菊地成孔の日記 2021年6月3日午前4時記す>

    2021-06-03 18:00  
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     浜松でのペペトルメントアスカラール公演も終わりーーそもそも馬体の大きさから動きの悪いオルケスタは、東名阪という業界のプライムサーキット以外では高崎しか公演経験がないので、地方公演には格別の味わいがある。静岡県は蔓延防止法も緊急事態宣言も適応されておらず、国道沿いのファミレスなどが22時を過ぎても普通に客を入れていて、SF小説の様だったし、ホールいっぱいの観客が全員マスクをして、叫べずに静かにしている光景にも、雅やかに見える程度には慣れた。お越し頂いた皆様に於かれましては暖かいご声援に感謝しますーー6月になった。高い確率で、「人前に出ない6月」はプロになって初めてだと思う。短いトークイベントすらない。
     
     演奏という天職一筋で暮らしているジャズミュージシャン達がどれほどダメージを受けているか、現在の状況が、鬱的な素質を持つ人々にどれだけ辛いものかは、僕なりにはわかっているつもりだが、何か、夏休みの様な気分しかない。
     

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