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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「戦闘思考力を生かす6つのステップ」
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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「戦闘思考力を生かす6つのステップ」

2015-11-01 06:00
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/11/01
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    おはようございます。

    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    絶賛発売中の岡田斗司夫の最新著作『頭の回転が速い人の話し方』から、ハイライトをお届けします。

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    戦闘思考力を生かす6つのステップ」

     では、6つのルールを頭に入れたところで、どのように戦闘思考力とユニバーサル・トークを掛け合わせるのかを具体的に説明していきましょう。
     ユニバーサル・トークでは、「共感→再構築」というプロセスがありました。
     ずいぶんシンプルに説明してしまいましたが、実際にやろうとすると、当たり前ですが、これがなかなかうまくできません。
     共感まではできても、再構築は難しい。
     ユニバーサル・トークについて僕が語った講演を聞いた参加者は、たいていそう言います。
     そこで必要となるのが、各プロセスにおいての戦闘思考力の使い方なんです。
     僕はいったいどういうふうにして「共感→再構築」というプロセスを組み立てているのか考えたんですが、だいたい6つのステップがあることがわかりました。

     ステップ(1) やりとり
     ステップ(2) カスタマイズ
     ステップ(3) 共感
     ステップ(4) 変換
     ステップ(5) 教養とのリンク
     ステップ(6) 創造

     僕らは人と口ゲンカするときでも、議論するときでも、相談を受けて考えているときでも、無意識のうちにこの6つのステップを通っています。
     もしうまくいかない場合は、この6つのどこかでつまずいているはずです。
     ですから、この6つのステップをきちんと意識化してうまく使えるようにしよう、というのが戦闘思考力の考え方です。
     一つずつ説明していきましょう。

    ▼会話をできるだけ長く続けるステップ(1)やりとり

     やりとりが発生しないと、相手との対話自体が生まれません。
     ですから、やりとりそのものを絶やさないことが大事です。
     何かこちらが一言言って、もし相手が黙ったり考え込んだりしてしまったら、別の言い方を次々と考えます。
     まず相手にリラックスしてもらうことです。
     そこで必要なのが戦闘思考力を使う際のルール①「勝たない」、ルール③の「負けさせない」です。
     そのルールに従いやりとりを絶やさないことが大切です。

     家族同士の羽子板や仲間と温泉旅行に行ったときにするような卓球なんかで勝とうとはしませんよね。
     ラリーが長く続けば続くほど楽しいですから。
     これと同じで、やりとりの回数が多ければ多いほど戦闘思考力の分析能力や考察能力が伸びますし、やっている最中もお互い楽しいはずです。

     したがって、まずはやりとり自体を生み出すことです。
     コツは断定形で言い切らないことです。
     もし断定形で言い切っちゃったらやりとりは終了します。
     「……というふうに考えちゃうけど、その辺どうかな?」みたいに、とにかく相手から言葉をどんどん引き出そうとすることです。
     これをやるために一番手っ取り早いのは、目の前にいる人を好きになることなんですが、なかなかこれも難しい。
     せめて、「早いとこ会話を終わらせよう」ではなくて、「会話をできるだけ長く続けよう」としてください。

    ▼相手に合わせた話し方をつくるステップ(2)カスタマイズ

     カスタマイズというのは、相手に合わせていろいろ話し方や考えを切り替えることです。
     たとえば、自動車のカスタマイズというのは、一人ひとりの客の好みに合わせて自動車を改造することですね。
     改造と言っても、座席の位置を変えたりハンドルの高さを変えたりする、そんな小さな改造もカスタマイズです。
     スマートフォンの場合は、ユーザーがトップ画面を使いやすいように、よく使うアイコンをホームボタンの近くに持ってきたりする。
     これもカスタマイズです。

     カスタマイズにおける戦闘思考力というのは、単なる言い返し能力というよりは相手に合わせた話し方をつくるということです。
     適切なシフトチェンジも必要でしょう。

     もし相手が子どもだったら、その子がいつも見ているテレビとか、友人関係でありそうな話題で話してあげるし、もし相手がどうしても「勝った、負けた」で考える人だったら、「勝った、負けた」で話してあげます。
     前者は子ども相手ですからローギアを、後者は勝ち負けを意識しなければならないのでトップギアを使うことになりそうです。

     もし相手が「でも、それは人間として許せない!」と言うような人だったら、「そんなこと考えてもしょうがないよ」と言うのではなくて、「ああ、僕も人間として許せないと思うことはあるよね」というふうに切り替えます。
     冷静にミドルギアでしょうか。

     わかりますか?
     相手に対する説得術ではありません。
     相手に合わせて自分の考え自体を変えるんです。
     常に相手自身、相手の世界観に合わせて、話し方を変えて自分の考えを切り替える。
     これがカスタマイズです。
     ふつうはだいたい逆をやりがちです。
     自分に合わせて相手の考えをカスタマイズしたくなります。
     しかし、繰り返しますが、そこからは何も生まれません。
     もしそれで効果が出たような気がしても、相手にはほとんど伝わっていないんです。

     大事なのは、自分の考えを相手に合わせてカスタマイズすることです。
     そうすれば、相手にも多くのことが伝わるし、話したあとで自分も得るものがいっぱい出てきます。
     相手に共感しようとすれば、相手の世界観を通して物を見ることになります。
     つまり、今までにはなかった新しい視点をもらうのと同じ。
     それは、必ず自分の得にもなりますから、ぜひカスタマイズをやってみてください。

     カスタマイズでは、相手を理解し受け入れることが大切です。
     つまり、戦闘思考力の分析能力、考察能力、そして会話を続けることができる言い返し能力が必要なのです。
     相手を理解する際にはローギアで、会話を弾ませるならシフトチェンジをして時にはトップギアにしてください。
     繰り返しますが、トップギアで相手を負かしてはいけません。

     この、(1)やりとりと(2)カスタマイズが、初歩中の初歩です。
     はじめは難しいかもしれませんが、具体的にやってみれば少しずつわかってくるので、まずはやりとりを続けることと、自分の話し方や考えを相手に合わせてカスタマイズすることを意識してください。


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