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第1回「見る,聞く,まとめる,伝える」の事前学習課題について,まとめましょう。

課題1 (有効回答数29)
あなたが,見る,聞く,まとめる,伝えるプロ,愛媛新聞社の人から一番学びたいことは?
※ここで大事なことは『一番学びたいこと』という条件です。あなたにとって,もっとも必要とされる情報はなにかをかんがえなければなりません。つまり,ひとつ以上の質問をしてはいけません。

一番学びたいという条件を満たした回答を以下に示します。あなたは,どんな質問だったでしょうか?

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図1 課題1の回答

1 見る(回答数1)
  • 注目する視点とは何か?
2 聞く(回答数3)
  • 取材して話を聞くときに、どんなことに気をつければいいのか?
  • 人が興味を持って聞いてもらえるにはどのようなことに気をつけて話せばいいのか
  • 話を聞きながら同時に後から見て分かりやすいメモのしかたを学びたいです。
3 話す(回答数1)
  • インタビューをする際に質問をする相手に分かり易い質問をするコツ。

4 まとめる(回答数11)

  • どうやったら文章が上手に書けるのか学びたいです。
  • データを どうまとめ、どのような文章を書けばよいかということ。
  • いろいろな情報をうまくまとめる方法です。
  • 自分の考えや感じたことを文章でわかりやすく伝えることを学びたいです。
  • 自分の価値観のもと、相手に理解しやすい文章を簡潔に早くまとめるすべを学びたい。
  • 自分が興味を持ったことなど、どうしても気持ちが入りすぎてしまう気がするけれど、見方が偏らない記事を書くために気をつけていることはあるのか。
  • たくさんの情報を他の人に分かりやすく伝えるために、自分の言葉でまとめるコツを学びたいです。
  • どういう話をどのようにしてまとめるのかを学びたいです。
  • 僕が一番学びたいことは、分かったことをうまくまとめるコツです。
  • まとめる力をつける上で、どのような学習が効果的なのか、ということ。
  • 自分の考えを論理的にまとめ相手を説得し納得させる技術。

5 伝える(回答数10)

  • 僕は、見る事や、聞く事は好きですが、文章にしてまとめる事が苦手です。人にわかりやすく伝える文章の構成を学びたいです。
  • たくさんの情報をどのようにしてまとめ、みんなに分かりやすく、伝えられるのかを一番学びたいです。
  • 自分が得た情報や結果を上手くまとめたり、より他の人にわかりやすく伝えるためにはどのような工夫をすればいいのか。
  • 実験結果や与えられた情報をもとに、それらを整理して自分の 言葉で、誰にでもわかりやすく伝える方法。
  • 話の要点をうまくまとめて伝えるコツ。
  • 自分の考えをまとめて、相手にわかりやすく伝えるためのコツを学びたいです。
  • 一つのテーマについて、細かく色々なことが書けるコツを学びたいです。
  • 分かりやすく、綺麗な文章になるかという事を学びたいです。
  • 文章などで上手に伝える方法を教えてもらいたいと思います。
  • どのようなことを大きく紹介して、どのように紹介したことをまとめるのか。

6 その他(回答数3)

  • どうやって、その日発行する新聞の内容をきめているのか。
  • 取材の仕方 どのように取材をもうしこんで どのように聞けばよいのか。
  • 新聞記者になって一番良かったこと。

見る,聞く,話す,まとめる,伝える力に必要な力については,愛媛新聞社の報道部,白川英樹副部長から以下の点に気をつけることが重要であると解説がありました。

いつ    (When)
どこで   (Where)
だれが   (Who)
なにを   (What)
なぜ    (Why)
どのように (How)

みなさんが,なにかを見たり,調べたり,かんがえたり,まとめたり,伝えるとき,この6つの点を気をつけることが重要です。

7月23日,25日の両日に,選抜試験を開催しました。

試験は思考力試験,実験工作力試験,情報整理力試験の3つ行われました。とくに7月23日は,50名を超える小中学生が本学に参集し,大変賑やかな1日になりました。簡単に内容をご紹介します。

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図1 試験について説明中

(1)思考力試験

思考力試験は,太郎さんと花子さんたちの研究活動についての文章を読んで回答する,科学的な思考能力を問う試験です。問題は本学で作成したオリジナル問題です。知識を問う○×問題ではなく,場面における思考能力を問うています。

今年度は,4つの問題を作成しました。正直大変でした。
(a)フィルムケースロケットの研究
(b)ダンゴムシの研究
(c)物の落ちるはやさの研究
(d)水素を燃やす研究
4問のいずれかを回答しています。いずれの場合も必要な知識は問題の中で与えられていますので,自分が研究の場面でどう行動するのかを回答することになります。

問題の一部分を公開します。
〜フィルムケースロケットの研究から〜
花子さんが授業で気になった点について先生に質問していると,ポン!という大きな音が聞こえた。そこで,花子さんが音のした方へ行くと,太郎さんと次郎さんが,なにかをしているのを見つけた。

花子「ふたりともなにをしているの? さっき聞こえた①大きな音はふたりがやったの?」
太郎「そうだよ。ぼくたちはフィルムケースロケットを飛ばしていたんだ」
花子「フィルムケースロケット?」
次郎「フィルムケースって言うのは,昔のカメラのフィルムを入れていたケースだよ。このフィルムケースに,水とバブ(はっぽう入浴ざい)を入れて飛ばすと,ロケットみたいで,かっこいいんだ」

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花子「はっぽう入浴ざいって,お風呂に入れると,ブクブクと,あわがでるヤツ?」
太郎「そうそう。フィルムケースのなかに,あわ,つまり気体がふえていくと,フタがはずれて飛んでいく仕組みなんだよ」
次郎「ロケットの研究をしてみたいと思ったんだけど,ぼくたちでできるものはなかなかなくてさ。②いろいろ調べて,これならぼくたちでもできそうだなって思ったんだ」
花子「へぇ。おもしろそうね!わたしもいっしょに考えても良いかな?」
次郎「いいよ!じつは,ちょうど花子さんをよびにいこうと思ってたんだ」

問1 下線部①の大きな音がでたのは,フィルムケースロケットのどの段階で,どうして大きな音がするのでしょうか。あなたがかんがえる理由を教えてください。
問2 下線部②について,太郎さんと次郎さんはやりたいことを調べて,自分でできる方法をかんがえた。あなたのやりたい研究についてひとつあげて,あなたがその研究について知りたいことがあるとき,なにを,どのように調べるかを具体的に説明してください。
〜ここまで〜

どうでしょうか?
みなさんだったら,何と答えますか?

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図2 思考力試験中

(2)実験工作力試験

実験工作力試験は,初めて会った人どうしで作ったチームで協力しながら,かさ袋ロケットの開発を行いました。かさ袋ロケットの開発は,現代の科学技術開発とおなじようにミッションクリア型になっており,目標が段々むずかしくなっていきます。

(A)ミッション1 
達成目標 『7 m以上飛ぶかさ袋ロケットの開発』

ミッション1は遠くまで飛ぶかさ袋ロケットの開発です。ふつうのかさ袋ロケットは,遠くに飛ばすことが目標ですので,このミッションを達成することは,それほどむずかしくありません。設計についてかんがえるより,思いっきり投げるというチームが多くありました。

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図3 ミッション1(力いっぱい投げてもクリアできる?)

(B)ミッション2
達成目標 『5 mの位置にある的の中心から20 cm以内に落とす』

こんどは,かさ袋ロケットを正確にコントロールしなければなりません。さきほどまでの力一杯投げる方法では,うまく行かなくなりました。多くのチームは,このミッションの達成ができませんでした。正確に落とすためには,何が必要なのか。設計と実験をとおしてかんがえる必要があります。
実際のロケットはどのようにして狙ったところに飛んでいくのでしょうか?
現実のロケットについてかんがえ,物理学の法則にしたがって,自然を味方につける必要がありそうです。
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図4 ミッション2(おしい!)

(C)ミッション3
達成目標 『重力ウィンド(輪っか)をくぐって,ビーチボール惑星に着陸する』

最終ミッションです。地球の重力を脱する重力ウィンド(輪っか)をとおって,ロケットはビーチボール惑星を探査に行きます。ここでは,ミッション1の飛距離,ミッション2のコントロールの両方を達成するロケットを設計する必要があります。いままで学んだことを活かして,クリアを目指しましたが,90分の活動でミッション3をクリアしたチームはいませんでした。

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図5 ミッション3(重力ウィンドの輪をとおることができませんでした)

本プログラムのオリジナルの挑戦方法によって,子どもたちは,かさ袋ロケットの設計について,さまざまな角度から考え,独創的なロケットも数多く開発されました。

(3)情報整理力試験
たのしかった,おもしろかったで終わらせず,学びとして自分自身の力にするためには,成果をまとめ,振り返る時間が必要です。情報整理力試験は,実験工作力試験での成果を報告書にまとめ,予想はあっていたのか,どこに工夫をしたのかなどをまとめました。

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図6 おたがいの情報をもちよって,より良い解決法を目指します!

ここでも,チームとして協働して成果をまとめることで,自分だけでは気がつかなかった事実に気づくことができます。自分にはない視点,自分ではできないことを多くの人と協働することで成し遂げることができるでしょうか。

(4)さいごに
実験工作力試験を行う前に,かさ袋ロケットについて予想してきた設計について記述しています。紙の上では,予想どおりに行くはずなのですが,実際にやってみると,設計どおりの性能をだすことが,とてもむずかしいことがわかります。
それに,かさ袋は頑丈ではありませんから,投げると壊れてしまうこともあります。すぐ壊れるから,つまらないというかんがえかたもあるでしょう。しかし,ホンモノのロケットも1回飛ばしたら壊れてしまいます。実験工作力試験で行ったことは,実際のロケット技術者の研究とおなじだったのです。すぐに壊れてしまうからこそ,設計の段階で良くかんがえ,おなじ性能を出すロケットをいくつもつくる方法もかんがえないといけません。そして,得られた結果について良くかんがえ,設計や発射方法を良くかんがえないと,目標を達成することはできません。

むずかしいからこそ,おもしろい。
わからないからこそ,たのしい。


これが科学のかんがえ方です。なにもかんがえずに,おなじことをくり返しても,おなじところをグルグル回るだけなのです。

なぜそうなる?
どうすればいい?

これが科学の問いです。実験工作力試験で聞かれていたのは,目標を達成するために「壊れやすいロケット」を,どうやってつかうかでもあったのです。そして,これをかんがえるためには,きちんとした記録をのこさなければなりません。

1回毎の結果はどうだったのか?
おなじロケットの,なにを変えると,どう変わったのか。もしくは変わらなかったのか。
なにかを変えると,結果にどのような変化があったのか?
記録がなければ,なにもわかりません。

どうでしょうか?
どうすれば,正確に,よく飛ぶかさ袋ロケットを開発できるでしょうか?
いろいろなやり方があるでしょう。

あなたなら,どんな方法をつかいますか?

2日間に渡って,63名の受験生が本学に来校しました。岡山県から来学された受験生もおり,本プログラムは愛媛県から全国に広がっていくプログラムになることが期待されます。

第1回は,8月6日に愛媛大学で実施されます。
愛媛新聞社様に講演をお願いし,「見る,聞く,まとめる,伝える」についてまなびます。
事前学習動画を公開していますので,参考にしてください。


ネット配信はVR配信を行う予定です。実際に参加しているような臨場感を得られるのではと期待しています。

年間予定表をしょうかいします。
ジュニアドクター育成塾は第1,3日曜日に行います。
実験講座は,いろいろな科学について学びます。チームアクティビティは,楽しく活動する場です。

回数

実験講座
8301130

チームアクティビティ
11301230

1

723

選抜試験
①思考力試験(60) ,②実験・協働試験(90),③情報整理力試験(30)

2

86

愛媛新聞社
「話す,見る,聞く,まとめる」
えひめこども科学新聞第0号「他己紹介」

3

820

大橋淳史准教授(教育学部)
「食品の安全を守る科学技術」

ネットを利用するときの注意点

4

821

応用探究講座
「微生物の働きを抑えるには」

自由研究相談会
自由研究課題を持ち寄ってまとめる準備をしよう

5

93

えひめこども科学新聞第1
「食品の安全を守る科学技術」

水素燃料航空機を取材しよう
愛媛県民フェスティバル

6

917

株式会社テックプログレス
「ロボットプログラミング基礎」

チーム対抗ロボット騎馬戦1

7

101

応用探究講座
「自動運転自動車を作ろう」

チーム対抗ロボット騎馬戦2

8

1015

えひめこども科学新聞第2
「未来の社会を創造する」

検討中

9

(1029)

予備日

予備日

10

115

検討中

スケッチの手法()

11

1119

えひめこども科学新聞第3

科学者を分類しよう()

12

123

検討中

検討中

13

1217

えひめこども科学新聞第4

水素を使った技術を調べよう
クリスマスイルミネーション

14

17

中原真也教授(工学部)
「ハイブリッドロケット」

かさ袋ロケットによる
宇宙探査ミッション1()

15

121

えひめこども科学新聞第5

かさ袋ロケットによる
宇宙探査ミッション2()

16

24

検討中

検討中

17

218

えひめこども科学新聞第6

検討中

18

318

1年間をまとめよう

 

以降【2年目へ】プログラムは5年間続きます。

※1 えひめこども科学新聞は愛媛新聞社の協力を得て指導・講評をいただく予定です。
※2 現在検討中については,すべて実施されるかはわかりません。以下の内容から実施を計画しています。
総務省統計局様,岩谷産業株式会社様,田中貴金属工業株式会社様,株式会社テックプログレス様と共催でロボットコンテスト,県外の学校への視察,学会への参加など

愛媛大学ジュニアドクター育成塾

このブログでは,国立大学法人愛媛大学が国立研究開発法人科学技術振興機構から受託している愛媛大学ジュニアドクター育成塾を紹介していきます。 科学や科学研究のおもしろさや重要な点を紹介し,科学者という仕事のおもしろさを伝えていければと思います。

著者イメージ

大橋淳史准教授

愛媛大学教育学部理科教育講座で化学を担当しています。元々は合成化学や分析化学,生物化学などをやりながら博士(理学)を取得して研究畑から,教育関係に来ました。専門研究者として11年,科学教育研究者として12年,研究人生はちょうど2分されています。いろいろなことをやってきたからこそ,何にでも興味をもてるという感覚を,みなさんにも理解してもらえればと思います。

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