プロローグ

・第1章 お1人様でも安心
・第2章 鶏が先か、卵が先か
・第3章 アルバイト
・第4章 デビュー
・第5章 時間泥棒
・第6章 都会のオアシス
・第7章 待遇と出会いと
・第8章 麻雀で食う
・第9章 麻雀のプロ

・第10章 洗脳
・第11章 酷使
第12章 天狗の鼻が折れた時
・第13章 惰性


平日の昼下がり、珍しい時間帯に1組のセット客が入った。

50代、40代、30代・・・・
年齢層もバラバラな男3人、女1人の4人組だ。

ただ全員スーツ姿だったので
きっと会社の同僚なんだろうと予想した。

(それにしても、就業中だろうに・・・・)

うちはセット客にもドリンクを無料で提供していた。しかしその
セット客は最初のドリンクだけで一切頼もうとしなかったものだから――

お飲み物いかがですか?

こちらから何度か聞いてみた。
おそらくフリー雀荘に来るのが慣れていないのだろう。

それでも和気あいあいと麻雀を楽しんでいるようにみえた。
セット客はお店が少し混みだした19:00~20:00頃に帰っていった。